骨と吸血鬼兄弟   作:大三元
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二十八話 何時もの光景と吸血鬼兄弟

 

あの後兄弟とモモンガは法国をどうするかで悩みに悩んだ、兄弟自身もこの一件はここまでの事態になると思っておらずモモンガにキラキラとした目を向けているぐらいだ。なんやかんやあって建物等の物的資材は流れ星の指輪を使い、人的被害は一部人間を蘇らす事に決まったのだった。

 

「まったく、俺達の事を思ってという事は解りましたけどもうこんな無茶しないでくださいね… じゃあ流れ星の指輪使いますよ」

 

モモンガが流れ星の指輪を取り出し口上を述べようとした、その時素早くルークが流れ星の指輪を奪い取りヤンが装着した。

 

「「ギャルのパンティーおくれーーーーっ!」」

 

二人は何処か満足した表情でモモンガをみる、モモンガはいつも通り固まった。

空から一枚の女性用下着がひらひらと落ちてきた、それを見つめる事しか出来ない守護者各位。

 

 

 

 

 

 

 

それからいろいろあった、兄弟を殺そうとするアルベド、それを止めるデミウルゴスとコキュートス、何故か顔を赤くするシャルティアにただぼーぜんとするアウラとマーレ。

そして兄弟がボコボコにされ、モモンガが再び流れ星の指輪を使いほぼ崩壊したスレイン法国を治す、ちゃっかりこの時にアイテム類をナザリックに持ち運んだりした。

 

 

 

そして神官長数名と上層部の者の死体を見つけ出し蘇生した、ほぼ九割蘇生できたのでここまでは良かった、最後に残ったのは絶死絶命と呼ばれるハーフエルフをどうするかで再び悩んだ。

 

「どうするんですかこの子…」

 

「どうするって言われても…」

 

モモンガとルークは座り込んでいる絶死絶命を見る、こちらも悩んでいる様に相手も悩んでいた、この先如何しようかと。

 

「じゃあここで消しちゃう?」

 

ヤンが取り出したP90の銃口を絶死絶命の後頭部に押し付ける、押し付けられている方は目を瞑り事が終わるのを待っている、その姿を見たモモンガさんは何を思ったのかこの子をナザリックで保護すると言い出した。

 

「ヤン、やめておけ… この子はうちで保護しよう」

 

「うっわぁ………」

 

「第二のペロロン………」

 

兄弟はモモンガをちらちら見ながら小声で話しているがすべて聞こえている。

そして法国の事は一旦置いてナザリックへ皆帰る事にした。

 

 

 

 

 

 

 

玉座の間で兄弟がナザリックの者すべてに向け謝罪をした、その姿を見た者達は皆喜んだ、至高の御方々が戻ってこられたとそしてその姿を見て大層心配した。

 

「みなざんずびばぜんでじだ」

 

「もうがっでなごどじまぜん」

 

顔は何倍にも腫れ手足はあらぬ方向に曲がり衣服はボロボロで見ていられない状態だ。

それもそのはずモモンガの指示で兄弟は守護者各位のサンドバックになったのだから、最初は至高の御方々に危害を加えるなど、と言っていたのだがモモンガの命令でもあったため仕方なく実行に移したのだ、一部意気揚々と殴る蹴るの暴行を加える者も居たが加減はしてくれていた様だ。

 

「さて、兄弟は帰ってきた。 そして聞いての通り我々の事を思っての事らしい… しかし勝手な行動をしたのは事実! 故にこの様に罰を与えた。 皆、これでこの兄弟を許してやってくれないか?」

 

モモンガの言葉を聞いて皆は無言で頷いた、その姿を見たモモンガも頷きこの場をお開きにした。

 

 

 

 

 

 

場所は変わってルークの部屋、そこにはルークとヤンと絶死絶命が居る。絶死絶命は二人の手を握り何やら嬉しそうに笑っている、兄弟はただただその笑顔を見ているだけだった。

 

「ね? だから子作りしよ?」

 

「「………」」

 

「ねぇ! 黙ってないで答えて!」

 

「「アッハイッ」」

 

モモンガから押し付けられた絶死絶命、この子の話を聞くとどうも強い者の子供が欲しいらしく先ほどからこの話が続いていた。当然二人はこんな少女趣味等無くボインのネーチャンの方がいいので対応に困っていた、あぁこんな時にペロロンチーノが居てくれればっと思う兄弟だった。

 

 

 



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