ボクシングのダブル世界戦(19日、千葉・幕張メッセ)のWBOスーパーフライ級王座決定戦で国内初の世界4階級制覇に挑む同級2位・井岡一翔(30)=Reason大貴=が15日、東京都内で公開練習し、「もしかしたら人生最後の試合になるかもしれない」と進退をかける覚悟を口にした。
井岡は昨年大みそかの同級王座決定戦で前王者のニエテス(フィリピン)に判定で惜敗。その後、ニエテスが王座を返上したため、連続でアストン・パリクテ(同)との世界戦を行うことになった。だが、もし敗れれば、その次は極めて難しくなることはよく分かっている。
「チャンスは何度も訪れない。これがラストかもしれない。でも、勝てばその先に進める」。昨年7月の現役復帰は、海外で世界の強豪と戦うため。そのステージへ行くためにも連敗は許されない。
この日の練習はシャドーボクシング2ラウンドのみだったが、動きは軽快。「いい感じに仕上がっている」と笑った井岡が、ボクシング人生を懸けて4階級制覇を狙う。 (藤本敏和)