2019年03月23日
その8哲学青年の見つめるもの
なんだか知らないけど、私と哲学青年は頻繁に会うようになった。だからカフェで討論しながら一緒に食事もした。私は発達障害と精神病を持っているので薬を飲まなければならない。私の精神病は非定型精神病、統合失調症に近いが統合失調症と違うことは幻覚幻聴などは無い。そして精神安定剤を常に少量飲めば症状は出ない。ここはのちに事件のキーとなることがらだ。
私はスープカレーを食べた後、サラサラと粉薬を飲んだ。哲学青年は黙って見ていた。後でわかったことだが哲学青年も何かしら精神の病を持っている。哲学青年はかつて病院から脱走した。だから哲学青年の病院嫌いはカフェでは有名だった。
私は病院にしょっちゅういく。心療内科は月に一度、歯医者のデンタルエステは3か月に一度、婦人科は下腹部と胸それぞれ年に一度、2018年からは肌の美容のため月に一度皮膚科に通っている。さらに美容院は月に2度。何か病気をしたらちゃんと病院に行く。
つまり私は病院に行きまくっている。しかも健康以外の美容系が多い。何故なら私は人を信じているからだ。医者たちは信じる患者に優しいし、コミュニケーションは順調だ。
哲学青年は人を信じない。それは哲学青年の過去が絡む。哲学青年は常に人を警戒する。でも私と会うときは夢見る少年のように夢中で私に語る。私には無防備なくらい心開く。だから哲学青年が人間不信であることは全然知らなかった。そんな私の前ではおしゃべりな哲学青年でも、私が薬を飲むときは急に黙る。彼の金色の眼は暗い影を落とす。これには深い深いわけがあった。それは事件に発展しなければわからないことだった。
gomafujin at 11:31│Comments(0)│有る事件の告白