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2019年05月07日

その26哲学青年の正体は闇の帝王

 私と哲学青年が夜歩いていたときだった。道沿いの小さな広場で5人以上の若者たちが集まっていた。若者たちは哲学青年を見ると、皆哲学青年に頭を下げた。「S様(哲学青年の本名)!」と言ってまるでナチス青年隊のようにかしずいた。


 哲学青年はただの大人しい文学哲学を愛する人ではなかった。哲学青年はたくさんの人々を支配していた。特に夜になると哲学青年は王者のごとく振舞う。まさに、闇の帝王だった。そして哲学青年は帝国を築き上げた人だったのだ!


 私は何も知らない!ただ哲学青年とお話するのが楽しいと思っていただけ。哲学青年を好きになったのも趣味が合っただけ!哲学青年が闇の帝王だなんて知らない!女性たちから羨望の眼差しがあったときも驚いた。


 本当に哲学青年は人間だろうか?まるでおとぎ話に出てくる闇の帝王だ。私は夢の世界に巻き込まれたのだ。小さい頃、私は美しい魔王とかが好きだった。オペラ座の怪人も好きだ。だけど、それは憧れで終わる。私みたいな夢見がちの女性たちはたくさんいる。しかしそれが現実となるのか!?どうしてどうして私だけ現実化したものか……。夢は夢で終わらないのか?


  私の初恋は9歳のとき、聖闘士星矢アスガルド編のアルベリッヒに恋をした。それはずっと大人になっても変わらなかった。でも、今思えば哲学青年はアルベリッヒにあまりにも似すぎている!容姿も性格もそっくり!哲学青年がアルベリッヒのコスプレしてコミケにでも行ったら、その似すぎた容姿に誰もが驚愕すると思う。


 更に哲学青年によくこういわれた。「君との付き合いは浅いのに、何故君は僕の深い心まで理解するの?」それは私が作家として漠然と考えていたからだ。


 哲学青年は私と付き合うようになった当初、こう言った。「僕はたくさんの占い師や予言者にこういわれている。僕には王者の相があると。ならば僕はアレキサンダー大王のような王になりたい。」


 王になりたいという人は哲学青年が初めてだ。架空ではよく有るセリフだけど、ちょっと現実の人が真顔で言うか?いいやこれは哲学青年の心の世界。シュタイナー思想に基づいて私はうなづいて「そうだね」と言った。



gomafujin at 21:21│Comments(0)有る事件の告白 

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