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2019年6月14日 紙面から
ティー打撃をする根尾=ナゴヤ球場で(鹿嶋直樹撮影)
中日ドラフト1位の根尾昂内野手(19)=大阪桐蔭高=が、14日からのウエスタン・リーグ阪神戦で甲子園に凱旋(がいせん)する。前日(12日)にプロ初勝利を挙げた日本ハム・吉田輝星投手(18)の投球に触発された竜のドラ1は、高校時代に輝きを放った聖地での活躍を誓った。
生粋の負けず嫌いが燃えないわけがなかった。昨夏はともに話題の中心にいた日本ハム・吉田輝のプロ初勝利から一夜。「登板が決まってから初勝利まで、僕にとっては刺激でしかなかったです」。口調は穏やか。だが根尾の言葉には静かな闘志が宿っていた。
U-18日本代表で一緒に日の丸を背負った同学年の雄姿は寮のロビーにあるテレビで見た。印象に残るのは己の武器を信じてプロの強打者に向かっていく姿勢だ。「直球で攻めると宣言して実際に8割くらいは直球だった。初回のピンチでも真っすぐで三振を取っていたし、改めて“直球の投手”だなと」。記念の白球を手にポーズを決める姿はまぶしく見えた。
今度は自分の番だ。現在、ウエスタン・リーグで45試合に出場し、打率1割4分9厘、1本塁打、12打点とプロの壁を体感している。だが根尾本人が「慣れてきた」と話すように吉兆は見えている。左人さし指裂傷を負うまでの22試合で8失策だったが、復帰後は23試合で3失策。守りは安定しつつある。立石巡回野手コーチは「守備に安心感が出れば打撃にもいい影響が出るはず」と期待を寄せる。
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