言わずもがなだけど、身バレ回避のために細部は省くしフェイクも混ぜるよ。
Lというはてなーがいる。ブロガーというよりは古き良き「テキスト系」の伝統を受け継いだような洒脱な文章が持ち味で(私自身はテキスト系の世代じゃないけど)、はてなにしては珍しく政治性も薄い人物だ。更新頻度はそんなに高くないが、根強いファンは多い。
かく言う私も、そんなLのファンの一人だった。はてな外だけど自分もブログを持っているので、ああいうキレのある文章が書けるようになりたいなとリスペクトしつつLの活動をずっと追っていた。
そんなLと私は、ひょんなことからツイッターでは相互フォローとなっている。ひょんも何も、Lのアカウントをフォローしていた私がLのツイートをRTして(Lの目に留まることを期待しつつ)しつこくツッコミを入れ続けてきた結果なのだが。
(余談だが、ツイッターで誰かの気を引きたい時は直接のリプライよりも、RTして直後に何かコメントした方がかえって好印象の場合が多いらしい。周りの人間に聞いても大抵そう言っている)
ツイッターで絡んでみても、Lの言葉の面白さはやはり相変わらずだった。絶妙に距離を取りつつ時事ネタを扱うやり方など、ここでも私はLから多くのことを学んだ。その点は本当に感謝している。
ただ一つだけ、Lには変な癖があった。
頻繁にオフパコに誘ってくるのだ。
「オフパコ」というのは読んで字のごとく、「オフライン」で「パコる」ことだ。もともと私はネット上でふつうに性別を公開しているせいか、そういう“お誘い”を受けたことはそれまでにも何回かあった。だから、それ自体には多少は慣れていたつもりだ。
しかしLの「オフパコ」勧誘は、はっきり言って異常なほどの頻度だった。ことあるごとに、「今度オフパコしませんか?」「オフパコしましょう!」「なるほど、それは大変ですね……ところでオフパコの件ですが」といったリプライが飛んで来るのだ。他のアカウントにも似たようなことをしていたかは知らないが、とりあえず私に対してはこんな感じのオフパコ攻勢が続いていた。
この時点で、セクハラに敏感な人はドン引きして即ブロックで万事解決となるのだろうが、私はそうはしなかった。ブロガーとしてのLへの信頼もあったし、ここまで露骨にハラスメントになりかねないリプライを送りつけるということは、逆にネタでしかないのだろうとも思えた。だから、一貫して「そうですね」「はいはい」などと軽く受け流し続ける以上の対応は取らなかった。
そんな、ネットではありふれた、関係とも呼べない関係が数年続いた。
ところで話は変わるが、Lはネットで活動するだけではなく、仲間と文章系の同人誌を作って、文学フリマにも参加している。「文学フリマ」というのは読んで字のごとく、「文学」の「フリーマーケット」のことだ。
一方私は、今のアカウントで活動を始める前から、小説や批評の真似事のような文章を、誰にも見せずに趣味で書き溜めていた。ある時、その中の比較的マシなものと、ブログに上げた文章をいくつか合わせれば同人誌一冊ぐらいは作れるなと、ふと気がついた。Lを見ていて文学フリマというイベントに幻想を抱いていた私は、スケジュール的に間に合いそうな中で最も近い回の文フリに参加することを決めた。
私は、その道の先輩への挨拶のつもりでLに、自分も文フリに参加することになったのでよろしくお願いしますとリプライで伝えた。どうせまた「オフパコ!」が来るんだろうなと予想して待っていたのだが、意外なことにリプライは返ってこなかった。
代わりに来たのは、「文フリの後にオフパコしませんか?」というDM。
あれ?これ、もしかして半分ぐらいマジか?
今さらのようにそう考えたが、まあそれで文フリ参加中止しなければならないほどの大ごとではないだろう、とすぐに頭を切り替えた。仮にあちらがどれほどマジだったとしても、こちらが乗らなければ成立しないのがオフパコなのだから。
さすがに「オフパコ」DMはガン無視したものの、初めてリアルでLに会えること自体は純粋に楽しみなままだった。
そして文フリ当日。Lは向こうからこちらのスペースまで訪ねてきてくれた。
現実で目にしたLの印象は、失礼ながら随分とマトモだった。少なくとも、つまらない人間がネット弁慶でイキっていただけ、という最悪の想像は免れていたし、逆にネットのテンションを引きずり過ぎて滑ってるということもない。やっぱりバランスの取れた人なんだな、と軽く感動さえ覚えた。
初対面の挨拶が、右手を軽く上げて「オフパコ!」だったのにはさすがに苦笑したが。
文フリ終了後、私はLから打ち上げに誘われた。当たり前だが、別にLと二人っきりというわけではなく、Lのサークルのメンバーも他のいくつかのサークルも参加する10人程度の飲み会だ。元々ほんの少しの部数ではあるが自分の本も無事完売した嬉しさも手伝って、私は二つ返事で参加を承諾した。
打ち上げは、本当に楽しかった。ふだんは周囲に小説や批評について話のできる相手がほとんどいないので、同じ趣味の人間しかいない空間はそれだけで新鮮だった。酒よりも、好きなだけ創作について語り合える快感に私は酔っ払った。
Lにも、昔から自分がLの文章をどれだけ好きだったかをはっきりと伝えることができた。
最初は一次会だけのつもりだったのだが、楽しすぎてついつい二次会までフルに参加してしまった。
まあ、行ったよね、Lと。
ホテル。
パコりましたよ。
その後、私は趣味で文章を書くことを一切やめてしまいましたとさ。おしまい。
Lの名誉のために言っておくが、強制めいたことは一切無かったし、酔っ払って意識飛んでたところを付け込まれたわけでもない。そりゃあアルコールはそれなりに注入されてたから、多少は判断力にも影響はあっただろうけど、それでも肝心な部分では、全て自分の意思による選択だったと断言できる。
じゃあ何があったのか。幻滅したのはLにではない。自分にだ。
あくまで純粋な趣味の集まりに参加したはずだったのに。あくまで創作の面で尊敬していた人だったはずなのに。あんな半ガチ半ネタみたいな迫られ方にずるずると流されて、結局はパコってしまった自分のみっともない凡庸さが、ほとほと嫌になった。
こういうのを、文学的体験として作品に昇華したり、逆に日常の1ページとしてあっさり忘れ去ることができる人もいるだろう。これを機会に普通に付き合い始めて結婚までいってしまうことだって、悪いことでは全然ない。
でも私はダメだった。
つまんねえよこんな奴。こんな人間が文章書いたってロクなものになるわけねえだろ。
我ながら処女みたいな潔癖さだが、とにかくそう思ってしまったのだった。
繰り返し言っておくが、この件に関してはLに一切責任はない(あれ以後二度と会ってないしツイッターでもミュートしてるけど)。文フリというイベント、あるいはツイッターやはてななどのネットサービスに構造的な問題があるわけでもない。
ただ、人によってはこういう結果になることもあるから、ネットで知り合った相手とリアルで会うのはよくよく考えてからにした方がいいよ、ということだけは経験者として言っておきたい。
うんち
その人の生み出すコンテンツに対する興味を、なぜかその人自身への性的欲望に読み替えてしまう人って少なくないよね。最近だと広川隆一とか。
手を挙げて「オフパコ!」とか言うセクハラ男に責任がないとは考え難いのだが。
元増田、はてな界隈でそこそこ有名人な気がする 気のせい?
今日も女はグルーピー
じゃじゃ馬グルーミンアップ懐かしいな
今日も女は馬鹿
界隈では有名だぞ。この文にいうLが自慢してたわ。
何回もオフパコという文字列を見ていると もうコストコもエロいものに思えてくる
なんでセックスを大事な大事な、うかつにやってはならないみたいに捉えてるんだろうね。合意があって、ちゃんと避妊してればそれでよくね? カトリック?それとも性嫌悪?
はてなから離れて久しいので誰かはわかんないけど、クロージングの手法としてはとてもうまいと思う
「オフパクした」というだけのめちゃくちゃ普通の体験だと思うんだけど、なんでこんなに嫌悪感抱えてんの? 普通だから嫌悪感抱えてんの?? だとしたら、まだ増田が未成熟で幼いか...