全日本大学野球選手権第3日は12日、神宮球場と東京ドームで2回戦7試合を行った。27年ぶりに初戦を突破した愛工大(愛知)は仏教大(京滋)に1-4で敗れ、準々決勝進出はならなかった。福井工大(北陸)は明大(東京六大学)に2-9で7回コールド負け。中部勢3校はすべて姿を消した。このほか、東洋大(東都)東海大(首都)大商大(関西六大学)東農大北海道オホーツク(北海道)城西国際大(千葉県)が勝ち、8強が出そろった。
新たな扉は開かなかった。愛工大は1回に2点を先制されると、打線も仏教大の先発・中山塁を攻略できない。9安打を放ちながら1得点のみ。大会前の「東京ドームで二つ勝って神宮へ」という目標は達成できなかった。
「完敗ですね。選手は良い経験ができたと思います。でも、やっぱり神宮に行きたかった」と平井光親監督(52)はため息。選手は悔しさを感じながら東京ドームの通路を歩く。市川主将は「相手の投手は愛知リーグで見たことがないような投手でした…」と唇をかみしめた。
最後までペースをつかめなかった。堅守のチームが2回までに3失策。気持ちは空回りし、思い通りのスイングができず、打線もつながらない。「いつもと少し違う感じがした。リズムに乗れなかった」と市川主将。4番の山本航も「1回戦とは違う野球をしてしまいました」と不完全燃焼の思いを口にした。