吉田輝は、高校3年間で自分自身で一番変わったことを「短気だったのが我慢できるようになった」と話す。下級生のころはマウンドで味方のプレーにイラ立つこともしばしば。「1人で背負うことが多かった」。大黒柱として新チームになってから徐々に気持ちに変化が訪れたという。
「チームをまとめる中でしっかり行動しないと周りもついてこない。走り込みで1位をとったり、早く行動したり、変わるのは難しかった」。ただでさえ、キツい練習を率先して引っ張った。そしてチーム一体となって巻き起こした昨夏の金農フィーバー。誰も吉田輝が短気だったとは思えないほど周りを鼓舞しながらの戦いが続いた。「仲間を信じることが大切だと学んだ」。信頼こそが奇跡を生む-。熱きハートを胸にこれからも腕を振り続ける。 (土屋善文)