あいみょん「一瞬でおしまいだと思ってた」デビュー当時の心境とは?
新世代アイコン、JKのカリスマ、ストリーミングの女王……彼女につけられた称号だ。独自の世界観を持つ楽曲は業界内のファンも多く、昨年、大ブレイク。デビュー2年目で紅白歌合戦にも出場した。あいみょんとは、果たして何者なのか。
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──昨年は大活躍の一年でした。振り返ってみていかがですか?
「あるようでなかったような一年」やな、と。実際にあったんですけど、ほとんど思い出せない。それくらい一瞬でした。紅白もひとごとみたいで……。でも、ああいう場にいる自分が当たり前やと思いたくなくて、あえてミーハーでいようと思いました。横をアイドルが通るたびに「わ~」って言って(笑)。だって、もうおかしいですもん、あの異次元の場に私がいたのが。
──でも、あいみょんさんのファンを公言しているアーティストも多いですよね。
ありがたいことに、紅白の時も「すごく聴いてます」とか、いろんな方に声をかけていただいて。もう恐縮です、と。歌っているときは緊張しなかったのに、出演者のみなさんがいる打ち上げの席で急に重みを感じて。あんな軽い気持ちで飲めないビールは初めてでしたね。
──そもそもの、音楽との出合いはどういうものですか?
うちの家族は音響の仕事をしているお父さんを始め、みんな音楽好きで、家にCDがたくさんあったんです。特に影響を受けたのは浜田省吾さん。あとは平井堅さんとか。お父さんにウォークマンに音楽を入れてもらうんですけど、頼んでもない曲まで入ってたりするんですよ。自分の家族好きすぎる発言ですけど、そのセンスが良かった(笑)。
──もう一歩進んで、曲を作り始めたのはどんなきっかけで?
お父さんが家でギターを弾いてたんです。すごくかっこよくて、中学のころ「私も習いに行きたい」って言ったら「ギターなんか独学でやるもんや」と教則本をくれたんです。でもそれだけ見ても覚えられなくて。だったらもう自分で曲を作った方が早く覚えられると思って、教則本は見ずに、見よう見まねで弾き始めたのが最初でした。