日建設計 / 中本太郎・石原嘉人・萩原裕加による、東京・台東区の、東京藝術大学の施設「国際藝術リソースセンター(IRCA)」
all photos©野田東徳(雁光舎)
日建設計 / 中本太郎・石原嘉人・萩原裕加が設計した、東京・台東区の、東京藝術大学の施設「国際藝術リソースセンター(IRCA)」です。詳細なクレジットは最下部に掲載しています。
東京藝術大学附属図書館の既存図書館の耐震改修を見据えた書庫棟の増築計画。
図書館の「閲覧室」というと、整然と机が並んだ禁欲的で緊張感をもった空間を思い浮かべる。図書館の代名詞ともいえるその独特の厳粛な空間を好む人も多いだろう。しかしその一方で最近ではスマート端末の著しい発展のおかげで、一昔前まで閲覧室で行わざるを得なかった行為の多くが街中の何処でも気軽に行うことができるようになり、「閲覧室」は単なる自習・休息スペースになり果ててしまったようにも見える。もはやどこの図書館でも使える「閲覧室」という形式的な空間は成立しておらず、個々の図書館の蔵書・利用者に即した、リアルな本や資料と対峙する場にふさわしい空間を提供することが、図書館における今日的な課題の一つだろうと考えた。
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