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第6回 | マツダの最新車デザイン・性能情報をお届け

アクセラことMazda3──世界よ、これが新鼓動デザインだ

この記事が掲載される頃には、日本への初上陸でさらに話題を集めていることだろう。2018年11月のLAオートショーで世界初公開。深化した「魂動デザイン」による流麗なスタイルが世界に注目された。初代は2003年に登場し、15年にわたり世界130の国と地域で600万人を超えるユーザーに愛されている。そのクルマが『Mazda3』だ。

深化した鼓動デザイン。日本の美意識の本質を体現した『Mazda3』のエクステリア

『Mazda3』、日本名『アクセラ』。ブランドとビジネスの両面でマツダをけん引してきたグローバル戦略車で、ハッチバックとセダンの2タイプが存在する。2019年初頭から北米で順次販売される新型は、2003年デビューの初代から数えて四世代目だ。

この『Mazda3』が、国内外で多くの注目を集めている。その大きな理由が、デザインとスペック両面における飛躍的な進化。マツダの言葉を借りれば「深化」だ。

エクステリアデザインだが、ハッチバックでは「エモーショナルさ」をテーマにした「伸びやかさと品格」を、セダンでは「エレガンスさ」をテーマにした「力強さと色気」を追求。LAモーターショーのワールドプレミアでは、「Car as Art(クルマはアート)」と「Breathe Life into our Cars(クルマに命を吹き込む)」といった表現が使われた。マツダの代名詞となった「魂動デザイン」をさらに深化させ、日本の美意識の本質を体現したという。

ワンモーションのシンプルな動きでフォルムを描きつつ、繊細なボディ造形による光の移ろい、リフレクション(反射)の動きによって、これまで以上に力強く、味わい深い生命感をつくり込んでいる。辛口の海外メディアもその美しさを絶賛するほどだ。

インテリアデザインも、引き算の美学を重視し、徹底した美しさとシンプルさを追求している。人とクルマとの一体感をこれまで以上に強めるために左右対称にレイアウト。ドライバーに正対する造形とした。これは人間中心のコクピットを考え抜いた結果だ。インパネは左右のドアトリムまでつながる一直線の造形。エアコンのコントロールパネルと助手席側ルーバーを水平軸のなかに一体化することで、すっきりとした印象を与えている。

心臓部にはトルクフルで省燃費の次世代新型エンジン「スカイアクティブX」を初搭載

スペック面でのトピックスは、新しい「SKYACTIV(スカイアクティブ)技術」の採用だ。こちらも言わずもがな、「魂動デザイン」と並ぶマツダの代名詞。ユーザーに「走る歓び」と「優れた環境・安全性能」を届けるため、世界一の機能を最も効率的に作ることを目的としている。

心臓部では、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンのメリットを融合した次世代新型エンジン「スカイアクティブX」を採用。環境性能では燃費が現行ガソリンエンジンに比べて最大20〜30%程度向上し、トルクは全域で10%以上、最大30%向上するという。

「スカイアクティブX」は、優れた初期レスポンスと力強いトルク、リニアな応答性と伸びの良さを兼ね備えた走りといった特徴をもつ。マツダが理想とする小型で効率的なハイブリッドシステム「Mハイブリッド」が燃費性能の向上をサポートし、より高いレベルで「走る歓び」とリアルワールドでの環境性能を両立した。

このほか、従来のガソリンエンジンである「スカイアクティブG」に1.5L、2.0L、2.5Lの3種類をラインアップ。ディーゼルエンジンは「スカイアクティブD 1.8」を設定した。

新世代車両構造技術の採用によって、意のままに操る高次元の「人馬一体感」を実現

ボディも一新した。採用されたのは、「SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE(スカイアクティブ ビークル アーキテクチャー)」と呼ばれる新世代車両構造技術だ。

これはマツダの人間中心の設計思想をさらに突き詰めたもの。個別にいえば、骨盤を立てて脊柱が自然なS字カーブを維持できるシート、多方向に配置した環状構造で入力エネルギーを遅れなく伝達するボディ、各部品が相互に連携してバネ上に伝える力を滑らかにコントロールするシャシー、NVH(騒音・振動・ハーシュネス)性能の向上などがある。

この新世代車両構造技術は、個々のシステムを深化させるだけでなく、クルマのアーキテクチャー(構造)全体のコーディネートを重視し、有機的な連携をもって開発されたという。それにより、運転操作に対して体のバランスがとりやすくなり、より高いレベルの人馬一体感が実現した。

価格と導入時期は? 新型『Mazda3』は東京オートサロン2019でジャパンプレミア

2019年1月11日に幕張メッセで開幕する東京オートサロン2019では、LAオートショーで初公開された北米仕様ベースの『Mazda3』がジャパンプレミアムされる。

もしかすると、ここで日本への導入時期や価格などが発表されるかもしれない。一部報道では、『アクセラ』の名前が排されて『MAZDA3』になるとも言われている。

価格は、現実的に手が届くことは間違いないだろう。それでいながら、その質感はハイブランドに劣らない。いわゆる高見えするセンスのいいクルマだ。マツダの代表取締役社長兼CEOの丸本明氏が「新型Mazda3からマツダの新世代商品が始まります」と言う本気の一台。今から発売が楽しみだ。

Text by Tsukasa Sasabayashi
Photo by (C) Mazda Motor Corporation
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

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Mazda3 オフィシャル動画
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第8回 | マツダの最新車デザイン・性能情報をお届け

マツダCX-30──新型SUVはCX-3と似て非なるものだ

昨年のLAモーターショーで初披露された『Mazda3』。それに続く新世代商品の第二弾となるのが『CX-30』だ。新型SUVの発表はアナウンスされており、話題先行のなか、3月のジュネーブモーターショーにおいて世界で初めてアンベールされた。登壇した丸本明CEOいわく「まったく新しいコンパクトクロスオーバー」。その概要をみていこう。

『CX-3』より大きく『CX-5』より小さい。クーペの美しさとSUVの力強さを備える

マツダの新型SUVが登場すると聞いて、「すわ、次期『CX-3』か」と予想していたメディアの目論見は、発表の瞬間に大きく外れた。CXシリーズ初となる二桁の数字に驚いた関係者も多かったことだろう。『CX-30』のボディサイズは、全長4395×全幅1795×全高1540mm。『CX-3』より大きく、『CX-5』よりも小さい位置づけだ。

エクステリアは、2012年以降の新型車に採用してきたデザイン哲学「魂動デザイン」をさらに深化させ、新たなステージへと踏み出した。日本の美意識を礎とした新たなエレガンスを目指し、「Sleek&Bold」をデザインコンセプトに、伸びやかなクーペの美しさと大胆なSUVの力強さという、相反する二つの表情を併せ持ったデザインを実現している。

日本的な要素も強く反映された。。フロントフェンダーからリアタイヤへとスピード感のあるアーチを描いたショルダー部は「反り」を表現し、その下のボディ面は、クルマの動きとともに周囲の景色がS字型に揺らめきながら映り込む「移ろい」を表現した。それらが連動しながら後ろへ向かって大きなうねりとなって拡散している。

個別に見ると、フロントエンドは端正で精悍な表情をデザイン。より鋭く、深い造形に進化させたシグネチャーウイングとフロントバンパーの形状とが相まって、前進感(スピード感を生む骨格)の強い立体造形を実現。三角形をモチーフとしたラジエターグリルは、見る角度や光の当たり方によってさまざまな表情の移ろいを見せる配列と形状だ。

リアエンドは、絞り込まれたキャビン後半から大きく張り出したリアフェンダーと、それと呼応したリフトゲートのアーチ状のくびれ造形によって艶めかしくも迫力のある豊かな表情を演出。スポーツカーのようなワイドでダイナミックなスタンスを表現した。

コックピットの“包まれ感”と助手席の“抜け感”。「間」の考えに基づいたインテリア

インテリアは、マツダ独自の「人間中心」による設計思想と、日本の伝統的な建築様式である「間」の考え方に基づいてつくり上げられている。コックピットには絶妙な“包まれ感”があり、そこに助手席のすっきりとした“抜け感”を対比させた。

フロントコンソールは、シフトレバー、カップホルダー、コマンダーコントロールなどの操作部を集約した前方のメカニカルなエリアと、しなやかにキックアップするニーレストやアームレストといった後方エリアの柔らかな表情が美しく対比している。

インテリアカラーは、シックな大人の世界を表現するダークブラウンと、モダンで知的な世界観を醸し出すダークブルーの2色をラインアップする。ダークブラウンには、ブラックまたはピュアホワイトの本革シートを設定。ブラックのシートはパーフォレーションの穴の断面にアクセントカラーとしてブラウンをあしらい、上質感を表現する。ダークブルーでは、ファブリックシートのグレージュとブラックを用意した。

マツダの「人間中心」の設計思想をさらに突き詰めた新世代の車両構造技術を搭載

深化はデザインだけに留まらず、マツダこだわりの「走る歓び」にも及ぶ。人間が持つバランス能力を最大限に引き出すことを追求した新世代車両構造技術「SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE(スカイアクティブ ビークル アーキテクチャー)」や、最新の「SKYACTIV-X」をはじめとする「SKYACTIVエンジンシリーズ」の搭載により、幅広い走行シーンで意のままの加減速を可能にし、「走る」「曲がる」「停まる」といったクルマの基本性能を飛躍的に向上させた。

「スカイアクティブ ビークル アーキテクチャー」は、マツダの人間中心の設計思想をさらに突き詰めたもの。個別にいえば、骨盤を立てて、体幹の中軸をなす骨格である脊柱が自然なS字カーブを維持できるシート、多方向に配置した環状構造で入力エネルギーを遅れなく伝達するボディ、各部品が相互に連携してバネ上に伝える力を滑らかにコントロールするシャシー、NVH(騒音・振動・ハーシュネス)性能の向上などがある。

「SKYACTIV-X」は、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンのメリットを融合した次世代新型エンジンだ。環境性能では、燃費が現行ガソリンエンジンに比べて最大20〜30%程度向上し、トルクは全域で10%以上、最大30%向上した。優れた初期レスポンスと力強いトルク、リニアな応答性と伸びの良さを兼ね備えた走りといった特徴をもつ。

「現実的な価格」「日常生活での使いやすさ」「上質で満足できる所有感」を併せもつ

このほかのパワートレインは、ガソリンエンジン車に「SKYACTIV-G 2.0」、ディーゼルエンジン車に「SKYACTIV-D 1.8」が準備される。また、「SKYACTIV-G 2.0」と「SKYACTIV-X」には、小型で効率的なハイブリッドシステム「M Hybrid」を組み合わせ、より高いレベルで動力性能とリアルワールドでの環境性能を両立した。

『CX-30』は、「日々の生活のなかで、大切な人と新しい発見や刺激を感じ、人生を豊かに過ごしていただきたい」との想いを込め開発された。現実的に使いやすいクルマでありながら、所有感を満たす上質な一台。ミッドサイズSUVの購入を考えている人には、魅力的な候補となりそうだ。

Text by Tsukasa Sasabayashi
Photo by (C) Mazda Motor Corporation
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

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Mazda CX-30 アンベールフィルム
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