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2011年度 第27回 ACAP消費者問題に関する「わたしの提言」表彰式

27回目を迎えたACAP「消費者問題に関する『わたしの提言』」には、115編の応募がありました。 印刷 印刷

今回は、愛知県新城設楽県民生活プラザで消費生活相談員をされている藤本眞智子さんが、最優秀作「内閣府特命担当大臣賞」に輝きました。優秀作「ACAP会長賞」は、第一生命保険(株)に勤務される木目田武史さんが受賞されました。入選作には、神戸女子大学3回生の伊藤あゆ美さんと小田知香さん、岐阜県恵那市の行政書士で、消費生活相談員でもある遠山桂さん、愛知県の中学校非常勤講師である山中みゆきさんの3組が選ばれました。

 入賞者の表彰式は、1月11日(水)にアルカディア市ヶ谷(東京・九段北)で開催されたACAP新春講演会において執り行われました。当日は、藤本さんをはじめ、受賞者の皆様に遠路東京までお越しいただき、表彰をお受けいただきました(山中さんはお仕事の関係でご欠席)。

表彰式では、冒頭、ACAP消費者啓発委員会・谷一暢樹委員長から今回の応募状況や審査結果の報告があり、次に、審査員を代表して(社)全国消費生活相談員協会・丹野美絵子理事長より、各入賞作品のご講評をいただきました。

続いての表彰では、内閣府特命担当大臣賞を受賞された藤本さんには消費者庁の草桶左信審議官より、ACAP会長賞の木目田さんと入選の伊藤さんと小田さんのペア、そして遠山さんには 巖ACAP会長より、それぞれ表彰状と副賞が授与されました。

その後に行われた受賞者インタビューでは、受賞の喜びや提言を書くきっかけ、提言にかける思いなどが紹介されました。また、ご欠席された山中みゆきさんからはメッセージをいただき、代読いたしました。
会場では、大きな拍手とともに、ユーモアを交えて語る受賞者の言葉に笑い声も響き、表彰式は大いに盛り上がりました。

おめでとうございます 記念写真 於会場

 

[藤本 眞智子さん]
「たいへん名誉ある賞をいただき、夢のような気持ちです。本当にありがとうございました。受賞は上司をはじめ、諸先輩方のご指導のおかげだと思っています。これからも消費生活相談員として日々研鑚し、皆さまのお役に立てるように努力してまいります。今回の作品はぜひとも就労困難者の方たちに消費者教育の機会を作っていただきたいという思いから執筆いたしました。私は相談員としては掛け出しですが、優秀の諸先輩方のお力を借りて、少しでも多くの方に消費者教育が普及すればよいと思っています。私も努力してまいります」と、消費者教育の広がりを切に願う気持ちが伝わるように語られました。

[木目田 武史さん]
「私は2年前からACAPに正会員として加入しております。ACAPの活動を通じて、先輩会員の皆さまからご指導をいただきました。また。官公庁や消費者団体、有識者の方からもいろいろなご指導をいただき、それが今回の受賞につながったと思っています。本当にありがとうございました。私は生命保険会社に勤務していますが、一人の消費者としての視点から書いたものです。生命保険は加入期間が長く、掛け金の合計は数百万円、数千万円となり、高価な買い物になります。消費者は高価な買い物であることを認識して、保険会社の説明に耳を傾け、しっかり説明を聞くことが大切と思っています。説明をしっかりと行う生命保険会社を選択していくことも消費者市民としての責任と思っています」と、誠実に語られました。

[伊藤 あゆ美さん、小田 知香さん]
伊藤さん
「今回は入選という賞をいただきまして、ありがとうございました。入選を留守番電話で聞いて、本当にという気持ちでしたが、だんだん実感が湧いてきました。記念に留守番電話のメッセージはずっと残しておこうと思っています(笑い)。今回この論文を書いて学んだいろいろな方向から物事をとらえるという視点や意欲的な気持ちを大事にし、これからも大学生活で学んでいきます」と、明るく語られました。

小田さん
「私たちはこのような論文を書くのは初めてで、論文を書き上げ、提出したことで達成感がいっぱいでした。後日、入選という連絡があって驚いたのですが、いまは驚きより喜びが大きいです。応募をしなければ入選という賞はいただけなかったので、何事にも挑戦しなくてはいけないと強く感じました。これからもいろいろなことに挑戦していきます。ありがとうございました」と、意欲的に話されました。

伊藤さんと小田さん
「応募のきっかけは二つあります。大学の授業で、小学校における消費者教育の在り方を学んで、関心を持ったことと、二つ目は先生に勧められたことです。先生に勧められたおかげで、私たちはこの論文を書いて、賞をいただくことができました。細かい指導もしてくださった先生に感謝してします」と、恩師への謝辞で締めくくられました。写真は伊藤 あゆ美さん(左)と小田知香さん(右)

[遠山 桂さん]
「高校と大学で、消費者教育の講演する機会があります。地味で目立たない活動をしていますので、表彰を受け、仲間も喜んでいます。ありがとうございました。最初、高校の先生から総合教育の時間で、老人クラブの方々への講演を高校生にさせたいという話がありました。できるのかというのが正直な感想で、高校生がどのような話をすれば高齢者に受け入れられるのかと心配をしました。いざふたを開けてみると、アットホームな感じで、高齢者も聞く耳を持ち、話が始まる前から共有の雰囲気ができていて、よい実践だと強く思いました。高校生もよい経験をしたといきいきした様子でした。私にもよい勉強になりました」と、講座の雰囲気を醸し出すように語られました。

[山中みゆきさんからのコメント]
「本日は消費者関連部門のエキスパートの皆さまにお会いできず、残念です。この提言は、消費者教育と学校教育の両方に関わる者として、素人の素朴な思いをそのまま書きました。賞をいただけたのは、まさにビギナーズラックです。今後は、思いを活字にしただけでなく、教育を受ける子どもたちの目線から消費者教育を考え、教科書に沿った教材を作るなどの活動をしていきたいと思っています。また、消費者関連・学校関連部門がつながり合って、消費者教育体制が整えられることを望みます」のと言葉を寄せていただきました。

引き続き行われた賀詞交歓会の席では、受賞者の皆さまもリラックスされたご様子で、多くの方がお祝いの声を掛けられ、歓談の輪が広がりました。

おめでとうございます。今後のいっそうのご活躍をお祈りしております。