骨と吸血鬼兄弟   作:大三元
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四話 骨と吸血鬼兄弟の村訪問2

吸血鬼兄弟が眼前のニグンに向かってまた意味不明な事を言っている。ここはしっかりと決めたかったモモンガ、今はアインズ・ウール・ゴウンと名乗っている、は兄弟を無視して話を進める。

 

「初めましてスレイン法国の皆さん、私の名前はアインズ・ウール・ゴウン。アインズと呼んでいただければ幸いです」

 

もm、アインズがまともに挨拶をしたことによりニグンもいつもの調子に戻ったのか自信に満ちた顔に戻る。それを確認したアインズがまた話し出す。

 

「あの村とは少々縁がありましてね」

 

「村人の命乞いにでも来たのか?」

 

二人が真面目にやり取りをしているのに兄弟は何やらコソコソと話し合いをしている。アインズには見えていないがニグンには見えているしアルベドには聞かれている。アルベドは兄弟を止めた方がいいのか分からず少しオロオロしはじめるしニグンはその光景を見てまた困惑顔になる、しかしアインズにはニグンがまた困惑顔になったことしかわからず少し疑問に思ったのだがいい所なので話を続ける。

 

「いえいえ、実はお前と戦士長の会話を聞いていたのだが本当にいi」

 

「ももじゃないアインズちゃーんごめーん!」

 

「さぁ! 早く行くんだ愚ッ弟ィ! そしてあのセリフを言わせるんだ!」

 

話している最中にだと言うのにルークがいきなりアインズを後ろから羽交い絞めにしたかと思うとヤンが被っていた仮面を強引に奪ってニグンの方に走り出した。いきなり仮面を取られてびっくりするアインズと仮面が取られた事によって見えた骸骨とものすごい勢いで仮面を持って向かってくる色黒のよくわからない人物が来たことでこちらもびっくりする。ニグンが部下に指示を出す事を思い出させる前にヤンがニグンを捕まえる、そして手に先ほどの仮面を握らせるとニグンに言い放った。

 

「おれは人間を辞めるぞ!ジョジョーッ! って言え!」

 

ニグン含めたの陽光聖典の皆はポカーンとあっけにとられている、アインズは精神の沈静化のおかげで何とか保てたが余りにも状況が掴めず抵抗しないで拘束されたままだ。

 

「早く言えってんだよ! お前子安なんだろ? ならDIOを早くしろ!」

 

「そうだそうだもっと言ってやれ!」

 

「バカだバカだと思っていたが今は大事なところでしょうがー!」

 

アインズがキレた、アルベドがビクッと反応する、ルークもアインズを離す。そしてアインズから放たれた絶望のオーラで倒れていく陽光聖典の方々とニグン。感情が強制的に静まる頃にはアインズ御一行しか立っていなかった。

 

「「あーぁ、子安さん死んじゃった」」

 

「………」

 

アインズはその場に崩れ落ちた。

 

 

 

 

 

 

その後陽光聖典とニグンはナザリックに持ち帰られ、アインズ御一行は村に戻り村長と戦士長に敵を撃退したと報告した。その時兄弟の顔がボコボコにされていた、それだけ激しい戦いだっのだと思った村長と戦士長からは物凄く感謝と心配をされたがアインズの「お気になさらず…」という言葉でその場は終わった。

 

 

 

 

 

 

「「ずびばぜんでじだ アインズざん」」

 

「次変な事したらナザリックから一歩も外に出しませんからね」

 

ナザリックのアインズの部屋、そこには顔がボコボコのままで正座させられている兄弟とまだ怒っているアインズが居た。陽光聖典が倒れたあとアインズは無言で兄弟に手招きしてそばに近寄らせるとボコボコに殴り始めたのだった、吸血鬼兄弟のステータスなら無傷なはずなのだがなぜかボコボコになっている、不思議な事もあるんだなー。

 

「はぁ、過ぎたことは仕方ないです。ではこれからNPC達を集めて今日あった事報告するんで玉座の間に行きましょうか」

 

「はい、アインズさん」

 

いつの間にか元の顔に戻っている兄弟とアインズは玉座の間に移動した。

 

 

 

 

 

 

「先ずは私達で勝手に動いたことを詫びよう。何があったかはアルベドから聞くように、ただ一つだけ至急伝えることがある」

 

アインズがそういうと上位道具破壊を唱え自身の紋章が描かれた旗を燃やす。

 

「私は名を変えた。これより私の名を呼ぶ時はアインズ・ウール・ゴウン! アインズと呼ぶがよい! 異論があるものは立って示せ」

 

アインズは威厳たっぷりに言うと即座に兄弟が立ち上がる、その姿を見たNPC達からはどよめきがたつ。

 

「意義あり! 俺もアインズ・ウール・ゴウンと名乗りたい!」

 

「私だってアインズ・ウール・ゴウンと名乗りたい!」

 

兄弟には前もって話していたはずだったし同意も得ていた、そして先ほど変な事したら云々の話もしていた。だからアインズは口を大きく開け固まった。

 

「僕ちゃんがアインズ・ウール・ゴウンになったらナザリックをハーレムにしたいと思います!」

 

「なにをー! ならば私がアインズ・ウール・ゴウンになったらナザリックを一大テーマパークにしたいと思います!」

 

胸を張り高々と宣言した兄弟の前に無言で近づくアインズ、あの時と同じように無言で二人をボッコボコにしはじめる。その光景をただ見守る事しか出来ないNPC達であった。

 

 

 



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