骨と吸血鬼兄弟   作:大三元
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三話 骨と吸血鬼兄弟の村訪問1

なんやかんやあって兄弟が落ち着いて数日後モモンガが遠隔視の鏡でナザリック周辺を見ていた。その後ろで仕えるセバスとセバスの真似をしている吸血鬼兄弟。

 

「…ルーク、ヤンよ、お前たちは何をしているんだ?」

 

「いかがなさいましたかモモンガ様」

 

「私達は至高の御方に使える事こそが執事たるものの務めだと思っております」

 

今日も今日とて楽しんでるなーと思うモモンガである。セバスもセバスで何も言わない。

モモンガが遠隔視の鏡を操作していると一つの村を見つける、しかし何か様子がおかしい。

 

「ん… 祭りか?」

 

「いえ、これは違います」

 

横から覗き込んだセバスが答えた、すかさず兄弟ものぞき込み発言する。

 

「うわー、ないわー」

 

「これを祭りとかないわー」

 

兄弟してモモンガをジト目でみる。そんな兄弟を無視して冷静に考える、この世界に来る前だったら卒倒していたかもなどを。

 

「どういたしますか?」

 

セバスがモモンガに問う。そのセバスの姿がたっち・みーと被る、がモモンガが返事をする前にヤンが答える。

 

「おもしろそーじゃん、こりゃー行くっきゃないっしょ」

 

なんとも不気味な笑顔で答える、先ほどのセバスの姿もあってかモモンガも行く事に賛成した。

 

「わかったヤンよ、行くからにはちゃんとした装備で行くぞ。セバス、ナザリックの警戒レベルを最大限引き上げろ、そしてアルベドに完全武装で来るように伝えよ」

 

モモンガが言い終わるとセバスは礼をし素早く退室した。

 

「モモンガさん、私も行ってよろしいですかね?」

 

「あぁ、ルークさんも一緒に行きましょう。ルークさんもちゃんとした装備に着替えてくださいね。では私は先に行っていますので早く来てくださいね」

 

そういうとモモンガはゲートを使い村に向かった。

 

 

 

 

 

 

ゲートから出てなんやかんやあって村娘二人を助けたモモンガとアルベド、そして村に向かおうとしたその時にやっと兄弟がゲートから出てきた。その装備を見てモモンガは口をあんぐりと開けたまま固まった。

 

「どうよモモンガちゃん、この一張羅」

 

「なかなか決まっていると思うのだがね」

 

ヤンは燃やされた後みたいな衣装でルークは服装こそいつもの白いスーツだが犬(アウラのフェン)に咥えられて出てきた。犬(フェン)は申し訳なさそうに優しくルークを咥えてモモンガを見ている。

 

「燃やされました」

 

「食われました、ワンちゃんに」

 

「もうヤダこの二人…」

 

 

 

 

 

 

 

アルベドがフェンに怒ったりモモンガが兄弟に怒ったりエンリとネムがまた怖がったりいろいろあったが何とか村まで到着した。そこには無残にも死の騎士に殺された騎士と怯える村人たち、もう終わったのかとがっかりする兄弟を横目で見つつモモンガは村長と会話をする。そしてこの周辺の簡単な常識や国などの情報を得たところで村に謎の騎士団が向かっている事が報告された。

 

お祭りだと騒いでいた兄弟であったがその騎士団がこの国の者だとわかるとまたがっかりした、そして戦士長のガゼフ・ストロノーフとなんやかんやあって不審な一団が村を包囲していることに報告が来た。雇われないかと言うガゼフの一言で兄弟の顔が晴れやかになっていたがモモンガがそれを丁寧に断った、またしても兄弟はがっかりした。

 

 

 

 

 

 

またまたなんやかんやあってガゼフ達と入れ替わりでモモンガ御一行がニグン達の前に現れる。ニグンがモモンガ御一行に声をかける。

 

「貴様らは何者だ!」

 

「…あ! 子安さんだ! こいつ声子安さんだよ!」

 

「かなり子安さんだよ! もう子安さんなんじゃないかこいつ!?」

 

吸血鬼兄弟が何を言ってるのかわからないモモンガ、当然ニグンも何を言っているのか分からず困惑する。そんな二人をよそにキャッキャと舞い上がっているルークとヤンがそこにいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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