2017/10/19

もう一つの日本文化(朝鮮人とアイヌ民族の歴史的つながり)  文化・芸術
 木村二三夫さんから、できるだけ早く掲載してくれと、FMピパウシの「木村ニ三夫の言いたい放題」の草稿がFAXされてきた。ご依頼により急遽アップする。
 *草稿ですので、大幅に変更する可能性があるそうです。

■FMピパウシ・木村ニ三夫の言いたい放題 草稿


『今、アメリカの尻馬に乗って北朝鮮の脅威論を安倍総理大臣が先頭となって閣僚が唱えているが、ここまで北朝鮮の怒り・憎しみを増幅させた原因は何なのか?

 FMピパウシ・リスナーの皆さん、イランカラプテ。
 木村二三夫の言いたい放題の時間です。

 アメリカは、太平洋戦争終結という大義名分の名の下で、どれ程残虐非道な事を日本にしたか。広島・長崎に落とした原爆、東京をはじめとする日本全国の都市の非武装住民(非戦闘員)の住居地区への無差別爆撃によって、100万に近い非戦闘員が殺されたという。

 これは明らかに1907年のハーグ陸戦条約・第25条の「無防備都市、集落、住宅、建物はいかなる手段をもってしても、これを攻撃、砲撃することを禁ず」に違反している。

 アメリカの行った残虐で非人道的な鬼畜にも劣る行為を、日本人は忘れたのだろうか?
 ただし、日本もアメリカに先駆けて、中国重慶で非武装住民の住居地区への無差別爆撃を行っていたことは、日本人全員が知っていなければならないことです。

 また、中国、朝鮮半島での日本による残虐で非人道的な行為は耳を覆いたくなるような話ばかりでです。

 日本が対米戦争に突入したのは、アメリカをはじめとする連合国による経済締め付け・圧力によって経済的に追い詰められ、座して死を待つよりはとの想いから真珠湾攻撃に踏み切ったのではないか。

 自らがそのような歴史を有する日本は、その開戦の判断が止むを得なかったのか、果たして正しかったのかどうかを総括する必要がある。

 今の北朝鮮も似たような状況に追い込まれようとしているのではないか?圧倒的軍事力を背景にした、アメリカ「ドナルド・トランプ(大統領)」の恫喝・挑発は、北朝鮮を暴発させる為かのようにも思えます。

 窮鼠・猫を噛むという諺がある。「北朝鮮に毅然とした対応を取る」と強調する安倍首相も含め、あまり北朝鮮を挑発しないでもらいたい。

 最近、北朝鮮を訪問した平岡秀雄・元法務大臣(元民主党衆議院議員)は『北朝鮮の核ミサイルは断じて許されるものではないが、【なぜ開発しているのか】というと【断首作戦】を含む米韓合同演習を目の前で見せ付けられ、核ミサイルしか自衛の手段がないと考えているからだろう。北東アジアで絶対に戦争を起こさせないようにするにはどうすれば良いのかを日本として考えるべきです。…』と主張している。

 アメリカが日本に落とした核爆弾、あんな恐ろしいことは二度とあってはいけない。今こそアイヌの言う「ウレシパチャランケ(育みあう議論)が必要な時ではないだろうか。

 話は変わるが、戦前のみならず戦後も朝鮮半島から多くの朝鮮人が肉体労働者などとして日本に渡ってきました。その中には一攫千金を夢見て来た者、日本に永住して結婚を夢みて来た者など様々な想いで、日本各地の道路工事、橋の立替、トンネル工事などに関わっていました。

 朝鮮の人たちは体も大きく丈夫な上、器用で勤勉な為、多くの工事現場で活躍したと見聞きしています。

 実際、私も昭和45年、今から50年ほど前の事ですが白糠町で林道工事があり、一年ほど朝鮮の人達と飯場暮らしで寝食を共にした事があります。正確には、20人位の南北朝鮮の人達と測量技師2人、人夫5人の日本人、アイヌの私は測量見習いで計28人ほどの共同生活ですが、朝鮮の人達中心の生活です。

 毎日、仕事が終わり夜になり、酒が入ると南北の意見の相違からか、罵声、物は飛ぶ、戦争のようでした。そんな中、憶えた朝鮮語がいくつあります。これはしっかりと頭に残っています。

 アイゴー(意味は分りませんが…)、アンギョ(眼鏡)、シゲ(時計)、コチョカリ(南蛮)、アボジ(お父さん)、オムニ(お母さん)でした。
極めつけは、ご飯以外の料理は何でも辛かった事を憶えています。

 飯場全員で28人中、私一人がアイヌだったが、何故か私の名前・二三夫(フミオ)を「フミヨ」と呼んで可愛がってくれた事が、朝鮮の人達との忘れられない良い思い出です。

 さて、10月8日(日)の北海道新聞の書評欄に『朝鮮人とアイヌ民族の歴史的つながり』石純姫(ソク スニ)著、寿郎社、2376円が載っていました。

 戦中、日本が植民地としていた朝鮮半島から、道内の鉱山や炭鉱に動員され、タコ部屋と呼ばれる事実上の監獄宿舎で、奴隷的な重労働を課された結果、過酷な扱いに耐え切れずに逃走した朝鮮人をアイヌがかくまい、追っ手から逃がしていたという内容です。

 著者は多数の聞き取りをもとに、逃がすアイヌ側にも身の危険を覚悟しなければならない時代に、こうした事例が相当数あった事実を紹介しています。

 早速、本書を取り寄せ読ませていただきました。私にとって身近な地元では、平取町振内と平取町豊糠のクロム鉱山での採掘、現在では岩田地崎建設(株)となってしまいましたが、地崎建設グループの下請会社だった川口組におけるトンネル工事での朝鮮人労働者の取扱いは、神をも恐れぬ非人道的ものであったようです。

 このような歴史の事実を私は知らなかった。我が無知を恥じ入るばかりで、自分自身に怒り心頭です。

 朝鮮人労働者が、過酷な労働環境から命がけで逃れ、アイヌに助けを求めた事、又アイヌ達も命がけでかくまい逃がした話は昔から言い伝えられていました。

 アイヌ・ネノアン・アイヌ(人である人)としての先人アイヌが取った優しさと思いやり、勇気ある行動の事実は、改めて世界の誇れるものと思いました。

 他にも日本人が子供を育てきれず、アイヌのチセ(家)の前に捨てたり預けたりした話は数多く聞きますが、日本人がアイヌを育てた話は聞いた事がありません。

 先人たちの「人(アイヌ)としての行い」に心よりイヤイヤイケレです。そして、この本を世に出してくれた著者・石純姫(ソク スニ)様にもイヤイヤイケレ、心よりお礼申し上げたい。

 一人でも多くの人々に、この事実を知ってもらう事が、今、世界中で争い・憎しみ合いが増え、愛が薄れてきている時代だからこそ必要なのではないでしょうか。

 最後になりますが、安倍総理大臣をはじめ現閣僚たちは、憲法第9条を改憲しようと目論み、選挙活動においては北朝鮮の核脅威論を誇大に政治利用しています。

 リスナーの皆さん、正しい情報をキャッチする為にアンテナを張り巡らし、誤った・偏(カタヨ)った情報に翻弄されないように選挙に臨もうではありませんか。

 木村二三夫の言いたい放題でした。イヤイヤイケレ。』


 話は変わるが、木村さんが最近、交流・連携を強めている道内の某地域のアイヌリーダーから、信じ難いような不法な行政行為が報告されている。真偽確認の上、近日中にお伝えしたい。
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