広布の暁には

 正しい仏法を国家の根底とするとき、始めて諸天が守護する真に安泰なる国家が築かれるのであります。
 ゆえに広宣流布の暁の憲法の前文には、次のような大精神が謳われるべきと、私は前々から考えております。すなわち
 「日本国は、国家の安泰と国民の幸福のため、日蓮大聖人の仏法を国教と定める」
 さらに
 「日本国は、日蓮大聖人が全人類に授与された本門戒壇の大御本尊を、全人類のために守護することを国家目的とする」と。
 このような崇高な国家が、世界のどこにありましょうか。
 いま、世界の国々は欲と瞋りにまみれ、果てしない殺戮の応酬を繰り広げているではないか。テロの嵐は世界を覆いつつある。それはやがて必ず「一閻浮提の大闘諍」となる。
 その中にあって、全人類の成仏の大法を、全人類のために、国家の命運を賭しても守り奉るという国は、まさしく仏界の国であります。
 この大精神が謳われた憲法が制定される時、大聖人が御遺命された国立戒壇は建立され、このとき始めて日本は金剛不壊の仏国となるのです。
 こんどの諫暁書の末文に「新しい日本を築かなければならない」と記したのは、まさしくこのことであります。

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