ダイナミックなエクステリア。スポーツツアラーとして開発された新型『Bクラス』。
新型『Bクラス』が重点を置いたのは、スポーティーさだ。今回は「スポーツツアラー」として開発されたという。そのため、エクステリアはかなりダイナミックになった。
調している。全体のデザイン思想は、現行の『Aクラス』などで導入されている新世代メルセデスのデザインコンセプトに沿ったもの。具体的には、ロングホイールベースに短く詰められた前後のオーバーハング、低めのルーフラインといった走りを想起させる要素だ。結果として、新型『Bクラス』のCd値(空気抵抗)は現行モデルより0.01少ない0.24に抑えられた。
インテリアでも次世代メルセデスのデザインコンセプトが目立っており、それらは大型液晶パネルを2枚組み合わせたインパネ、航空機を思わせるタービンスタイルのエアベントといった部分で顕著に見て取れる。また、室内幅は1456mm。現行モデルよりも33mm拡大し、乗員は余裕を持って移動できるようになった。
荷物を積むことも多いボディ後部だが、リアシートを動かすことでラゲッジースペースは455〜705Lの範囲で変更が可能だ。シートを倒せば最大で1540Lに及び、使い勝手も考慮されている。
クラスを超えた充実ぶり。新型『Bクラス』は『Sクラス』の先進安全技術を搭載する
テクノロジーに関しても、次世代メルセデスから多くが流用され、最新の先進運転支援システム(ADAS)を搭載した。
『Sクラス』にも搭載されている、先行車との車間距離を維持する「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック」をはじめ、地図やナビゲーションデータを使用しながら最大500メートル先の交通量を予測するシステムといった、クラスを超えた先進安全技術が売りのひとつだ。クラスを超えるという意味では、マッサージ機能付きシートもそのひとつだろう。また、話題のインフォテインメントシステム「MBUX」も搭載し、音声で「Hey、メルセデス」と呼びかければ、さまざまなサービスを提供してくれる。
パワートレイン(欧州仕様)は、ガソリンエンジンが2種類で、ディーゼルエンジンが3種類。エンジンモデルは『B180』が最高出力100kW(136hp)、最大トルク200Nm。『B200』は最高出力120kW(163hp)、最大トルク250Nmを発揮する。いずれも7G-DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を組み合わせる。
ディーゼルモデルは、『B180d』が最高出力85kW(116hp)、最大トルク260Nm、ミッションにはやはり7G-DCTを搭載する。『B200d』は最大出力110kW(150hp)、最大トルク320Nm、『B220d』が最高出力140kW(190hp)、最大トルク400Nm。 こちらのトランスミッションはいずれも8G-DCTだ。
直接的なライバルはBMW『2シリーズ』。ヨーロッパでのデリバリーは来年2月から
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新型『Bクラス』は、ヨーロッパでは今年12月に発売され、2019年2月からデリバリーが開始される。日本への導入時期は現時点ではまだ未定だ。
『Bクラス』の直接的なライバルは、間違いなくBMW『2シリーズ』だろう。場合によってはフォルクスワーゲン『ゴルフ』も視野に入るかもしれない。新世代メルセデスのエッセンスを十分に取り込んで、フルモデルチェンジした『Bクラス』。ひとクラス上の快適性や安全性能は、ライバルに対して大きなアドバンテージになりそうだ。