丹羽宇一郎前中国大使はやっぱり"売国奴"だった。

『週刊現代』(6・28)の広告を見て仰天した。なんとあの元駐中国大使丹羽宇一郎氏が登場。タイトルが「中国よ、日本をなめない方がいい」。

敢えて苦言を呈しているのだという。

丹羽宇一郎氏元中国大使と言えば、中国べったりで、「媚中派」中の媚中派と言われた人物。ご本人も記事の中でこう語っている。

〈日本じゅうから「媚中派」「弱虫外交」などと批判を受け、「売国奴」という表現までありました〉

「売国奴」と書いたのは実は『WiLL』だ。西田昌司参院議員が都の尖閣購入を批判した丹羽大使を批判した一文。タイトルが「売国大使 丹羽宇一郎の大罪」。

そりゃそうだろう。尖閣購入について丹羽大使、こんな発言を連発していたのだ。

「もし計画が実行されれば日中関係に重大な危機をもたらす」

「尖閣購入を支持する日本の国民感情はおかしい」

「日本は変わった国なんですよ」

西田議員は「丹羽氏は日中どちらの国益を尊重しているのか」と怒ったのだ。

西田議員も引用しているが、かつて作家の深田祐介氏が当時、伊藤忠商事の役員だった丹羽氏をインタビューした時の発言をこう書いている。

〈中国熱に浮かされ、ほとんど発狂に近い陶酔状態にあった。丹羽氏は私に向かい、「将来は大中華圏の時代が到来します」と言い切ったのだ。

「すると日本の立場はどうなりますか」と私は反問した。「日本は中国の属国として生きていけばいいのです」。丹羽氏は自信に満ちてそう明言したのだ。(中略)

「日本は中国の属国にならなくちゃならないんですか」と私が聞き返すと、「それが日本が幸福かつ安全に生きる道です」と繰り返したのである〉

こんな人物を売国奴と言わなくてどうする。こんな人物を中国大使に任じた民主政権の罪は重い。

そんな丹羽氏が「中国よ、日本をなめない方がいい」というのだから、スワ転向?と慌てて『週刊現代』当該記事に目を通してみた。

都による尖閣購入批判発言についてまず言い訳。

〈たしかに私は、深刻な危機をもたらすとは言いましたが、「領土を譲れ」などとは一言も口にしていません。「尖閣を国が購入すれば中国が猛反発して、大きな問題となるだろう」と現場からの警告を発しただけです〉

習近平国家主席とは十数回会ったが、

〈比較的、親日派でフェアな人物という印象〉

尖閣については、選択肢はただひとつ。

〈フリーズ(凍結)しかない〉

しかし、互恵関係と言われて日本がフリーズしていたら、白樺などの4ガス田は掘り尽くされ、吸い尽くされているではないか。

そして、この後が丹羽氏が中国に「敢えて苦言を呈した」ほんとの理由だろう。

〈資源のない日本は海外との貿易なしに生きてはいけない。そんな中、隣に世界最大の市場があるのだから、フルに利用していくべきです〉

〈中国に進出している日本企業は約2万2000社です。そして、現地の中国人を約1000万人雇用してます〉

〈中国は日本が大切なビジネス・パートナーであることを忘れてはなりません〉

要するにこのところの日中関係の冷え込みで、自らの商売にもさしつかえるようになった。だから中国よいい加減にしろと言ってるのだ。商売さえできれば、日本がおとしめられようが、領土を奪われようが知ったこっちゃないが、商売に影響があっては困るのだ。

じゃ、やっぱり売国奴じゃないか。