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第52回 | BMWの最新車デザイン・性能情報をお届け

香取慎吾×BMW──ブランドアンバサダーに注目せよ

ブランドがターゲットにアプローチする方法は、ひと昔前と比べて大きく変化している。かつてはテレビでCMを大々的に流すのが効果的だった。しかし、そうした一方的なコミュニケーションは、もはやスマートとはいえなくなっている。ならば、製品の認知度を上げるにはどんなアプローチが有効なのか。ブランド側が今注目しているのは「アンバサダー」だ。アンバサダーは、誰もがその名を知っているビッグネームで、なおかつ発信力も求められる。そういった意味で、BMWがこの春から香取慎吾をアンバサダーに起用したことは注目に値するのだ。

香取慎吾はBMWジャパンにとって初めてとなる有名人ブランドアンバサダー

香取慎吾については、多くの説明は必要ないだろう。かつて国民的アイドルグループSMAPの一員として一時代を築き、現在はタレントとしてだけではなく、表現者としてアートやデザインといった分野にも挑戦している。

特筆すべきは、SMAP解散後に始めたインスタグラムやツイッターの発信力である。インスタグラムのフォロワーは現在約140万人。このうち100万人は、アカウント開設からわずか3日間で獲得したもの。なんともすさまじい人気ぶりだ。

この知名度と発信力によって香取がプロモーションするのは、新たにBMWのラインナップに加わったクーペライクなプレミアムコンパクトSUV『X2』。ちなみに、BMWはこれまで日本国内のプロモーションにタレントを起用したことは一度もなかった。

つまり、香取は、BMWジャパンにとって初めての有名人アンバサダーとなったわけだ。

『X2』のスペシャル・コンセプト・ムービーに出演し、ラッピングカーも担当

とはいえ、なぜ香取だったのか。BMWは、その理由を「自らに限界を設定することなく、常に新しいステージで挑戦を続ける香取さんは、まさにBMWブランドを完璧に象徴頂けると思います」と説明している。

また、香取も「BMWは、常に進化し続ける、チャレンジし続ける姿勢、常識を覆すほどの好奇心など、僕と共感する部分が多い」と話す。

おそらく、SMAP解散後の「常識にとらわれない」「自分の道は自分で切り拓く」といった香取のスタイルが『X2』のコンセプトとマッチしたのではないだろうか。加えて、『X2』のターゲットが「都市部に住む若年層」であることも大きかったに違いない。

ここでいう「若年層」とは、年齢のことを指しているのではなく、いつまでも若い心を持ち続ける大人の男性といった意味だ。たしかに、それは香取のイメージと重なる。

具体的な活動としては、アンバサダー就任とほぼ同時にBMW公式YouTubeとスペシャルサイトで公開された『X2』のコンセプト・ムービーにメインキャラクターとして出演し、ラップやダンス、アクションを担当した。

さらに、香取は『X2』のラッピングカーの施工も手がけ、この車両は六本木ヒルズや森美術館などで5月下旬に開催された六本木アートナイト2018でお披露目されている。

ランドローバー・ジャパンのアンバサダーにはW杯戦士の吉田麻也選手が就任

著名人をブランドアンバサダーに起用するヨーロッパのプレミアムブランドは、今後さらに増えていくに違いない。

たとえば、ランドローバー・ジャパンは以前からプロゴルファーの宮里美香や藤田寛之、ラグビー選手の田村優やリーチ・マイケルなどのアスリートをアンバサダーに起用してきた。この7月には、新たにロシアワールドカップで活躍したサッカー選手の吉田麻也が起用されている。

そうしたなかでも、香取慎吾×BMWの組み合わせは何か新しいものを感じさせる。次はどのブランドが、どんな有名人をアンバサダーに起用するのか? そんな観点で新型車のプロモーションを見るのも面白そうだ。

Text by Kenzo Maya
Photo by (C) BMW Japan Corp.
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

動画はコチラ
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第62回 | BMWの最新車デザイン・性能情報をお届け

最上級で贅沢なオープン──BMW 8シリーズ カブリオレ

初夏になると、クルマのルーフを開けてオープンエアを愉しみたくなる。しかし、この新型オープンモデルが似合う場所は、蒸し暑い日本の夏ではなく、地中海やマイアミの高級リゾート地なのかもしれない。それほどまでに、贅沢でエレガントなのである。昨年、じつに20年ぶりとなる復活を遂げたBMW『8シリーズ』。このフラッグシップクーペに今回、カブリオレが追加された。「最上級」という言葉がふさわしいオープントップモデルだ。

クーペの美しさと運動性能、オープンモデルならではの開放感や優雅さを兼ね備える

ヨーロッパの人々は太陽を浴びることが大好きだ。ほとんどのラグジュアリークーペには、当然のようにオープントップモデルが設定されている。昨年6月、ル・マン24時間レースにおいて、およそ20年ぶりに復活したBMW『8シリーズ』が発表されたときから、多くの自動車ファンはカブリオレの登場を予感していたことだろう。そもそも、BMWには開発当初からオープンモデルをラインナップに追加する前提があったに違いない。

BMW『8シリーズ カブリオレ』は、『6シリーズ カブリオレ』の実質的な後継となるオープントップモデルである。むろん、ベースは最上級クーペの『8シリーズ クーペ』。低く伸びやかなシルエット、美しいルーフライン、艶麗なリヤフェンダーの造形が醸し出す優雅さ。そうした官能的な個性が際立つ『8シリーズ クーペ』の美しいデザインと運動性能をそのまま受け継ぎながら、オープンモデルならではの開放感や優雅さを備える。

エクステリアでは、リヤホイールへの力感を表現するボディサイドのキャラクターラインが目を引く。さらに、キドニーグリルやデッキを取り囲むモールディングなどにクローム加飾をアクセントとして採用。専用の20インチ・マルチスポークホイールの繊細なデザインと相まって、クーペ以上に洗練されたラグジュアリーさを強く感じさせる佇まいだ。

滑らかな流線形を描く電動式ソフトトップ。シフトノブはなんとクリスタル仕立て!

ルーフは電動式のソフトトップで、エレガントなボディ造形にふさわしく、滑らかな流線形を描くように丸みを帯びたデザインとなっている。ルーフを閉じた状態でも、上質さや優雅さはまったく損なわれない。ルーフは時速50km/h以下なら走行中でも約15秒で開閉することが可能だ。ルーフオープン時もラゲッジルームは250Lの容量を確保する。

室内は、エクステリアと見事に調和した高級感をまといつつ、前後方向への意識を強調するように設計されているのが特徴だ。具体的には、乗員の視線が自然と前方へ向かい、走りへの期待感を煽るようなデザインとなっている。また、高い操作性を確保するためにスイッチ類をグループ分けし、ドライビングを妨げないポジションにわかりやすく配置した。

注目は非常に高い透明度のクリスタルで作られたシフトノブ。クラフテッド・クリスタル・フィニッシュを採用し、なかから数字の「8」が浮かび上がる仕様となっている。シートはベンチレーション付きの上質なメリノレザー。アンビエント・ライトを標準装備しているので、ラグジュアリーオープンモデルであることを乗るたびに感じさせてくれるだろう。

『8シリーズ カブリオレ』の加速性能はピュアスポーツカー並。価格は1838万円

搭載されるパワーユニットは、『8シリーズ クーペ』と同様の4.4L V型8気筒ガソリンエンジン。最高出力530ps/5500-6000rpm、最大トルク750Nm/1800-4600rpmを発生し、8速スポーツAT(ステップトロニック付き)を組み合わせる。0-100km/h加速は「8」の名にふさわしく、3.9秒を実現。これはピュアスポーツカーに匹敵する動力性能だ。

なお、ドイツ本国やヨーロッパでは上記のエンジンを積む「M850i xDrive」のほかに、経済的な3.0L直列6気筒ターボディーゼルエンジンを搭載する「840d xDrive Mスポーツ」も選べるが、日本国内で販売されるのは現時点で「M850i xDrive」のみとなっている。

価格は『8シリーズ クーペ』より124万円アップとなる1838万円。高価なうえに、これだけのラグジュアリーオープンが似合うロケーションは国内ではなかなか見当たらない。とはいえ、オープンエアの季節だけに、所有欲を強く刺激するのはたしかだろう。

Text by Kenzo Maya
Photo by (C) BMW AG
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

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