モモンガ様ヒロイン化計画 作:ドロップ&キック
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「《トリプレットマジック/魔法三重化》! 《マキシマイズマジック/魔法最強化》! 《ブーステッドマジック/魔法位階上昇化》! 《ワイデンマック/魔法効果範囲拡大》!」
モモンガは強力な魔法増幅効果のある黄金のスタッフを触媒にさらに強化魔法を重ねがけで展開させ、
「《インヴィジブル・エッジ/不可視の力場刃》発動! 我が断罪の”
不可視の鎌状のエネルギーブレードを生成する!
”斬っ!!”
景気良く重防御を誇るタンクを上半身と下半身に切り分ける!
だがどこかで聞いたことあるような名の技(?)に斬られたタンクはどこか恍惚な表情で、
「(きょぬー幼女に真っ二つにされるなんて)業界ではご褒美です!」
と叫びながらユグドラシル最後のデスペナを受け入れたのだった。
だが、断っておくが彼だけが特別なわけじゃない。
瀕死を追いながらも、「幼女がゴミを見るような目で俺を見下してる……たまらん。ハァハァ」とかという声や類似した声があちこちから現在進行形で聞こえてくる。
何を隠そうこのユグドラシル最終日、わざわざナザリックに押しかけてきたのは、自称【モモンガ様親衛隊】の面々だったのだ。
無論、本人未公認の団体ではあるが。
☆☆☆
現在こそ攻略ごっこを楽しんでる彼ら(+ごく少数の彼女ら)だが、モモンガ+一名しか残ってないギルド”アインズ・ウール・ゴウン”がガチ殺しプレイヤーに襲われれば、「Save The YOUJYO !! / 幼女を救え!!」を合言葉に義勇軍としておっとり刀で駆けつける輩ばかりなのだ。
ついでに言えばこの面子の多くが、アインズ・ウール・ゴウンと何の因果か
その理由の一つがモモンガ様、実はユグドラシルでも屈指の人気プレイヤーであったりすることに起因してるのは間違いないだろう。
ちょっと想像して欲しいのだが、きょぬーでロリでパッキンの歩く萌え要素の塊のような美幼女が、ぷにぷにボディをゴスロリドレスに包み、小さな黒い羽根をパタパタさせながら黄金の杖片手に魔王様のロールプレイを行うのだ。
可愛いだけのプレイヤーキャラは、衰退し過疎化が進むユグドラシルとはいえまだまだいる。
しかし、ここまでギャップ萌えが強いキャラがいるだろうか? いやいない!(断言)
もっともそれだけではなく、本来は閉鎖的なPK上等のDQNギルドだった筈のアインズ・ウール・ゴウンが、ここまで外交的になったは、最も新しく、そして現在ではギルド長のモモンガを除けば唯一のギルメンである某天使の暗躍があったことは、想像に難くない。
中の人こと鈴木悟氏に言わせれば、まだボディが真っ白なお骨様だった時代の魔王ロールプレイを続行してるだけなのであるが……本人、アバターを変えたことでその意味が変わっってしまってることに、どうも気づいてる様子が無い。
これは本人の天然さの成せる業か、あるいは暗躍者のプロデュース能力をほめるべきかは大いに議論が分かれるところだろう。
少なくともこのナザリック攻略っぽいイベント、そう『ユグドラシル・ラスト・イベント in ナザリック』、別名『いつもはラスボスステージに行かないとエンカウントできないモモンガ姫と戯れちゃおう♪』を企画したのは、その天使だったらしいのだが。
それはともかく……
「や、やった! ついにモモちゃん姫様の幻の……」
「第二形態を拝めたぞ!!」
「ひゃっほう!!」
生き残った攻略組たちが歓喜に沸いた!
数多の
ついでに言えばこの”ゴスロリオン”、形状こそまったく違うがモモンガと”
素のボディスペックや特性が同種族だけあって近いものがあるし、特に一日三回使える『受けたダメージを鎧へ流すスキル』はまでモモンガも完備してるので、ある意味合理的な判断と言える。
故にこのゴスロリオンもそれぞれ特性の異なる三層構造となっており、またギミック的には更なる進化を遂げていた。
今のモモンガは、まさに「俺はまだ二回変身を残してる」って状態だろう。
とはいえ種族特性と特に圧巻の胸部
だからこの盛り上がりも十分納得できるが……
対して脱がされてしまったピーチ姫は黄金のスタッフをぎゅっと握り締め、恥ずかしそうな上目遣いで……
「……ばか」
この戦いで最も破壊力のある攻撃を炸裂させる!!
ゴスロリオン
アイテム:ゴスロリドレス型甲冑?
第一形態:黒のロングドレス、防御力重視
第二形態:白のミニスカワンピ
第三形態:???
なお、さまざまなオプションを選択/搭載できる模様。