コソーリ深夜アップ|・ω・`)ノ □
サブタイがネタ切れ気味っす。
「《能力向上》《能力超向上》《超回避》《疾風走破》……!!」
自分の漆黒聖典第九席次としてコードネームの由来ともなった、切り札ともいえるオリジナル武技を含んだ武技を次々に重ねがけしてゆくクレマンティーヌ。
いかにモモンガの眼前とはいえ、ただの模擬戦なのになんか
先ほど、加減した状態で
というか、ここだけの話……
端的に言えばクレマンティーヌは、手合わせをネムに誘われたことをいいことに、ネムを人質にとってどう考えても勝ち目のないダークウォリアーやイビルアイが帰ってくる前に村から脱出するつもりだったようだ。
村に残ってる強者は、彼女の見立てだと自分を斬り捨てたクソッタレの
実戦装備を没収され、おそらく蘇生によるレベルダウンをしてる現状では、正面から挑んでも敵わない。
なら、搦手をつかうだけだ。
ブレインは腹芸や交渉ができるタイプに見えないし、ハムスケはどうやらネムの使役魔獣くさい(そして彼女はデイバーノックにエンカウントしてない。無論、万が一に備えて意図的に合わせていない)。
『このガキさえ抑えてしまえば……』とクレマンティーヌが思うのは無理なかった。
だが、賢明な読者諸兄は既にお気づきだろう。
『見通しがどうしようもなく甘すぎる』と。
そう、腕試しを挑む段階でネムには、クレマンティーヌが思うだろうありがちな『小者的発想』など、とっくにお見通しだった。
いやむしろ、勝てると思わせるためにわざわざ弱体デバフがかかる「ステータスを落とす代わりに獲得経験値を上げる首輪」を装着して誘導したのだ。
しかも計画が上手くいけば、獲得経験値が上昇するのだから正しく一石二鳥だった。
ブレインに斬られたところで、デスペナのレベルダウンを起こしたところで、クレマンティーヌの心は折れてはいない。
実にレム好みの”イキの良い
本来ならハムスケが
『命の奪い合いだよ♪』
と洒落こみたい所だが、流石にそんなことを言えばブレインあたりに止められてしまう。
あのサムライ・ソルジャーは、飄々としているようでいて変なところで真面目なのだ。
だからこそ、こうして本性を隠すように経験値上昇の代わりにデバフが掛かる首輪をつけて、ウエポン・マスターの職業スキルのため扱えることは扱えるが、バフが掛かるわけでも得意なわけでも好きなわけでもない片手剣と円小楯という組み合わせを選んだ。
訓練用の武器を互いに使うのだから、ネム的には自分も
ちなみにデイバーノックは、アンデッドという種族性質のためいざ急な来客があった際の対人交渉や対外折衝に向かない為、戦闘時以外は割と表に出ない。というか根が研究者気質の本人もそういう立ち位置は好きではないようだ。
この幼女、ドSというよりむしろ生粋のバトル・マニアのような血腥い匂いがプンプンする。
『返り血を浴びれば浴びるほどテンションが上がり、比例してバフが掛かる』職業スキル”
☆☆☆
「死にさらせっ!」
「やーだよっ♪ 《
”
ただ、デスペナでのレベルダウンが勿体無いので嫌なだけだ。
獲物を狙い伏する獣のように身を低くし、石弓で弾かれたような加速で突っ込んでくるクレマンティーヌに、ネムは4つのバフをかけて迎撃に供え、
「《
カウンター気味にシールドバッシュを放つ!
「何度も同じ手を食うかよっ! 《流水加速》!」
事前にかけていた《超回避》との相乗効果でそれを跳躍にてかわし、逆に頭上からカウンターをしかけようとするが、
「避けてくれるって信じてたよ!」
”ヒュン”
それを読んでいたネムは自力と武技を重ねた怪力で、《盾強打》を強制解除し肘から先のスナップだけで左手に握る
「チッ!」
”キィーン!”
《領域》の知覚補正で視線を向けずとも投げられたバックラーと攻撃から防御の構えに変えたスティレットが衝突し、クレマンティーヌは弾き逸らすが……それはあくまでフェイント、
(《
クレマンティーヌが着地する直前に体制を立て直したネムは、まだギリギリ効果が持続している《領域》にもう
「秘剣《
それは同じ七星剣の一太刀ブレイン・アングラウスがかつてガゼフ・ストロノーフに退行するために編み出した複合武技、最初期”秘剣”、そのネムなりのアレンジであった!
「なめるなぁーーーっ!! 《不落要塞》!!」
”グワギィィィーーーーン!!!”
本家本元のブレインに鋭さと速さで劣るとはいえ十分に人理を逸脱した重さの一太刀を、かつて英雄の領域に踏み込んでいたクレマンティーヌは交叉させたスティレットで火花を散らしながら受け止める!!
「へー♪」
しっかりと会心の一太刀を耐え切った打ち合いにネムは満足げな笑みを浮かべ、仕切りなおしとばかりにバックステップで距離をとった。
(クッソ! あのガキ、なんて一撃入れてきやがる!?)
腕に鈍い痺れが広がるが、そんなモノを表情に出すような真似はしない。
「やるじゃん、クレマンおねーちゃん♪ 流石にさっきみたいに簡単にはいかなかったか」
可愛くむしろ無垢ではあるのだが、同時に挑発を隠そうともしない笑顔に、
「クソガキ、今のがお前の奥の手かよ? 大したことぁなかったな」
あえて乗り挑発を返すクレマンティーヌ。
「ふ~ん……じゃあ、ネムはもうちょっとだけ本気出していいってことだよね?」
一連の打ち合いで武技の効果が切れていたネムは投げ当てたバックラーを拾いながらニンマリ笑うと、
「確かこうだったかな? 《
「んなっ!?」
そのあんまりな事実に、今度こそクレマンティーヌは心底驚愕する。
「ガキ……テメェ、まさかアタシの技を盗んだのか? たった一回見ただけで……?」
「ついでに《
「ふっざけんじゃねぇっ!!」
「さあ、クレマンお姉ちゃん……」
犬歯を剥き出しにして唸るクレマンティーヌにネムは再び剣と盾を構えながらにこやかに、
「再開だよっ♪」
お読みいただきありがとうございました。
とりあえず原作ではありえないキャラ&シチュのPvPイベントを書きたいなぁ~って思って書いてみた次第です(^^
このシリーズのクレマンさん、結構愉快でなおかつ
とりあえず、このシリーズのネムは