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第18回 | フォルクスワーゲンの最新車デザイン・性能情報をお届け

新型VWポロ──大人の男も満足させるコンパクトカー

フォルクスワーゲン(VW)の看板モデルは、今も昔も『ゴルフ』と決まっているが、その弟分たる『ポロ』も隠れた人気モデルだ。コンパクトで控えめなデザインゆえ、目立ちはしない。しかし、街へ出ればすぐに何台もの『ポロ』に出会うことができるだろう。コンパクトカー人気が高い日本では、『ゴルフ』と並ぶVWの屋台骨だ。その『ポロ』がフルモデルチェンジを受けて6代目へと進化し、日本での販売を開始した。歴代モデルに受け継がれてきたクラスを超える走り、機能性、質感はそのままに、新たなデザインで「ポロらしさ」にも挑んでいる。

まるで「小さなゴルフ」、VW『ポロ』は月間1000台が売れている隠れたベストセラー

1975年に初代モデルが発表された『ポロ』は、VWのBセグメントコンパクトカーだ。ヨーロッパはもちろん、南米、アジア、アフリカと幅広い地域で生産・販売され、その販売台数は累計1400万台を超える。

日本市場でも月間1000台をコンスタントに販売する隠れたベストセラーモデルで、“初めての輸入車”として選ばれることも多い。とりわけ目立つのは女性人気の高さで、じつにその過半数を女性ユーザーが占めるという。

最大の特徴は、コンパクトカーでありながら、上級車種を凌駕する走行性能や機能、高い質感の内外装を持つこと。特に5世代目となった先代モデル(6R/6C型)からその傾向が強くなった。もはや「小さなゴルフ」と呼んでも差し支えないほどだ。

フルモデルチェンジを受け、11月の東京モーターショー2017でジャパンプレミアをはたした6代目『ポロ』も、当然、その伝統を受け継いでいる。

これがVW流! Bセグメントコンパクトカーとして初めてフル液晶メーターを採用

新型『ポロ』のボディは、全長4053mm×全幅1750mm×全高1446mmと、先代もよりも81mm長く、69mm広く、7mm低くなった。ぱっと見ただけでは『ゴルフ』と見間違えてしまうほどに重厚だ。

しかし、水平基調のフロントマスクやサイドに描かれた鋭い2本のトルネードラインが、『ゴルフ』よりもカジュアルで軽快な印象を与える。同時に「新たなポロらしさ」も印象づけている。

インテリアでは、『ザ・ビートル』のようなボディ同色となったパネルが目を引く。デジタル化とコネクテッド化に合わせ、インフォテイメントのディスプレイがセンター上部に設置されたこと、フル液晶メーター「アクティブインフォディスプレイ」がオプションで採用されたこともニュースだろう。

ちなみに、フル液晶メーターの採用は、Bセグメントコンパクトカーでは『ポロ』が初となる。上級車種の機能や装備をいち早くコンパクトカーに採用してライバルをリードするのが“フォルクスワーゲン流”だ。

また、「ACC(アダプティブクルーズコントロール)」が渋滞対応型になったほか、駐車場からバックで出るときに後方の危険を知らせる「リヤトラフィックアラート付きブラインドスポットディテクション(後方視覚検知機能)」や「パークアシスト(駐車支援機能)」などが新たたに採用された。

上級車種と同等の先進安全運転支援システムを搭載する点も、新型『ポロ』ならではの特徴といえる。

新型『ポロ』のエンジンは7種類、日本仕様は1.0Lターボ+7速DSGからスタート

グレードは、従来からの「トレンドライン」「コンフォートライン」「ハイライン」「GTI」に加え、『パサート』『アルテオン』で展開されるスポーティな「Rライン」が新たに設定された。また、先代モデルで限定車として登場したオーディオ機器ブランド「beats」とのコラボモデル、「Polo beats」もラインナップされている。

エンジンバリエーションは、1.0Lの自然吸気、1.0Lターボ(最大出力95psと同115ps)、1.6Lディーゼルターボ、天然ガス仕様の1.0L、そしてGTIの2.0Lターボの計6種類を設定。このうち、日本へは、95psの1.0Lターボと7速DSGの組み合わせから導入される。

価格は209.8万円~。『ポロ』は“クルマがわかる大人の男”のセカンドカーだ

新型ポロの国内価格は「トレンドライン」の209.8万円から。まずは「トレンドライン」「コンフォートライン」「ハイライト」の3グレードが発表された。

「コンパクトカーに200万円?」と思う人もいるかもしれない。しかし、実際に『ポロ』に乗ってみれば、国産コンパクトとはまったく別次元のクルマであることが、すぐにわかるはずだ。

女性ユーザーの多いクルマだが、『ポロ』は大人の男性の日常の足としても十分な走りと機能と質感を備える。“クルマがわかる大人の男”のセカンドカーとしても、積極的におすすめしたい。

Text by Muneyoshi Kitani
Photo by (C) Volkswagen AG
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

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第29回 | フォルクスワーゲンの最新車デザイン・性能情報をお届け

ゴルフ誕生45周年──史上もっとも成功した欧州車の秘話

フォルクスワーゲンは、アウディやポルシェなどを含めたグループ全体の販売台数がおよそ1083万台に上る世界最大の自動車メーカーだ。「Volkswagen」という社名は、ドイツ語で「国民車」を意味する。その業績を支えているのは、「世界一の小型車」といってもいい『ゴルフ』。デザイン、エンジン、走り、あらゆる部分で完成度が高く、ヨーロッパのCセグメントの頂点に君臨し続けている。その『ゴルフ』が誕生45周年を迎えた。

もっとも成功した欧州車。世界中で誰かが40秒に1台、『ゴルフ』を購入している!

初代『ゴルフ』がドイツ・ヴォルフスブルク工場で量産を開始したのは、1974年3月のことだ。以来、今日までに販売した台数は3500万台以上。この数字を計算すると、世界中で誰かが40秒に一台、『ゴルフ』を購入していることになるという。ゆえに、「史上もっとも成功した欧州車」とされている。日本国内でも依然、高い人気を集めている。

メイン写真が初代の『ゴルフI』。50代以上には、いまだにこの初代モデルのイメージが強い人もいるのではないか。下の写真は1991年に発表された3代目『ゴルフIII』だ。

ナチス政権による「国民車計画」で生まれた『ビートル』の後継モデルとして誕生

フォルクスワーゲンは、戦前にナチス政権による事実上の国策企業として設立された自動車メーカーだ。アドルフ・ヒトラーは「国民車(フォルクスワーゲン)」計画を提唱し、それに従い、かの有名なフェルディナント・ポルシェが先進的なメカニズムをもつ流線型の小型車を開発した。そのクルマがのちの『タイプ1』、つまり『ビートル』である。

『ゴルフ』は、この『ビートル』の後継として開発されたハッチバック型のコンパクトカーだ。デザインを担当したのは、あのジョルジェット・ジウジアーロ。しかし、当時は『ゴルフ』が生産台数で『ビートル』を凌ぐほどの人気モデルになるとは、誰も考えていなかったに違いない。下の写真は、1997年に発表された4代目、『ゴルフIV』だ。

フォルクスワーゲンが明かしたビッグニュース。今年10月に新型『ゴルフ』が登場

フォルクスワーゲンは、5月にドイツで開催した年次株主総会において、ビッグニュースを明らかにした。今年10月に、8代目となる新型『ゴルフ』を初公開すると発表したのだ。同社が公開したティザースケッチを見ると、外観上は現行モデルと大きく変わっていないが、次期モデルは新開発の48Vマイルドハイブリッドシステムが搭載されるという。

『ゴルフ』のキャッチフレーズは、「『ゴルフ』を超えるのは、いつも『ゴルフ』」。モデルチェンジをしても、きっと『ゴルフ』は「世界一の小型車」であり続けることだろう。

Text by Kenzo Maya
Photo by (C) Volkswagen AG
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

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