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第43回 | BMWの最新車デザイン・性能情報をお届け

若い心を持ち続ける大人の男たちへ──BMW X2デビュー

BMWにおいて『X』はSUVのシリーズを意味する(BMWはSUVを「SAV=スポーツ・アクティビティ・ヴィークル」と表記する)。『3シリーズ』のSUVは『X3』ということだ。現在は『X1』『X3』『X4』『X5』『X5M』『X6』『X6M』の7車種だが、ここに新たなライナップとして『X2』が加わることになった。すでに写真と概要は発表済みで、実車の公開が待たれていたが、年初のデトロイトモーターショーでついにアンベールされた。

BMW『X2』は、クーペの『2シリーズ』をベースにした流麗なデザインを持つSUV

『X2』は『2シリーズ』のSUVモデルになる。ちなみに、『2シリーズ』は『1シリーズ』のクーペバージョンだ。これは、『3シリーズ』に対する『4シリーズ』、『5シリーズ』に対する『6シリーズ』といった関係性にあたる。

『X2』は、『X1』と『X3』の間を埋めるモデルで、これで今後発売される『X7』と併せ、BMWのSUVがすべて出揃うこととなった。

クーペの『2シリーズ』がベースとなっているだけあり、SUVでありながらリアへと下るように流れるルーフラインは、スポーティーな印象。また、よく見ると伝統のキドニーグリルの形状も少しだけ変化している。

内装では、さまざまな先進デバイスが採用された。オプションだが、「フルカラーヘッドアップディスプレー」や「インテリジェントボイスコントロール」「BMWコネクティッドドライブ」などが搭載されている。

BMW MとBMW Xの設計要素をひとつにした新しいグレード、『MスポーツX』に注目

現在明らかになっているモデルは、ベースモデルの『X2』、そして『X2 Mスポーツ』『X2 MスポーツX』の3タイプだ。

『X2 Mスポーツ』は、BMW M社が手がける走りに特化した『Mモデル』ではなく、特別装備を搭載したスポーティーなカタロググレード。事前のプレスリリースでは、フロントスポイラーに「ダークシャドウ」のデザインエレメント、ボディカラーと同色のホイールアーチトリムとサイドスカート、19インチ、またはオプションとなる20インチのM専用ホイールなどが追加される。

『X2 MスポーツX』は、これまでにないグレードだ。プレスリリースによれば、「The latter brings together design elements from BMW M and the BMW X family.(BMW MとBMW Xファミリーのデザイン要素をまとめたもの)」とされている。

こちらは、フロントスポイラーに「フローズングレー」のデザインエレメントを採用。ホイールアーチトリムとサイドスカートはフロントスポイラーと同色のフローズングレーが採用され、ボディと塗り分けられている。

『X2』の駆動方式はFFと4WDの2つ、エンジンは2.0L 4気筒のガソリンとディーゼル

ライナップは駆動方式とエンジンで分かれそうだ。駆動方式はFFの「sDrive」と4WDの「xDrive」の2つ。エンジンは、「sDrive」に直列2.0L 4気筒ガソリンエンジンの「20i」を、「xDrive」には直列2.0L 4気筒ディーゼルエンジンの「20d」「25d」をそれぞれ搭載する。

パワーは、「20i」の最高出力が141kw(192hp)/5000-6000rpm、最大トルクは280Nm/1350-4600rpm。「20d」の最高出力が140kw(190hp)/4000rpm、最大トルクは400Nm/1750-2500rpm、「25d」の最高出力が170kw(231hp)/4400rpm、最大トルクは450Nm/1500-3000rpmとなっている。

トランスミッションは、「20i」に「7速ステップトロニック デュアルクラッチ」、「20d」と「25d」には「8速ステップトロニック」が組み合わされた。

また、2018年前半には、「sDrive」に「18i(ガソリン)」と「18d(ディーゼル)」、「xDrive」には「20i(ガソリン)」と「18d(ディーゼル)」がそれぞれ追加される予定だ。

BMW『X2』は、いつまでも若い心を持ち続ける大人のカーガイにぴったりの一台

BMWによると、『X2』のターゲットは都市部に住む若年層だという。

ボディサイズは、全長×全幅×全高が4360×1824×1526mm、ホイールベースは2670mmと、『X1』よりさらにコンパクト。たしかに、これならば都市部でも扱いやすく、日本の狭い道でもジャストサイズなので人気が出そうだ。

ちなみに、「若年層」という表現だが、この若さは年齢ではなく、リリースでは「young and young-at-heart」と明記されていた。

いつまでも若い心を持ち続けるカーガイにぴったりの一台ではないだろうか。

Text by Tsukasa Sasabayashi
Photo by (C) BMW AG
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

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第62回 | BMWの最新車デザイン・性能情報をお届け

最上級で贅沢なオープン──BMW 8シリーズ カブリオレ

初夏になると、クルマのルーフを開けてオープンエアを愉しみたくなる。しかし、この新型オープンモデルが似合う場所は、蒸し暑い日本の夏ではなく、地中海やマイアミの高級リゾート地なのかもしれない。それほどまでに、贅沢でエレガントなのである。昨年、じつに20年ぶりとなる復活を遂げたBMW『8シリーズ』。このフラッグシップクーペに今回、カブリオレが追加された。「最上級」という言葉がふさわしいオープントップモデルだ。

クーペの美しさと運動性能、オープンモデルならではの開放感や優雅さを兼ね備える

ヨーロッパの人々は太陽を浴びることが大好きだ。ほとんどのラグジュアリークーペには、当然のようにオープントップモデルが設定されている。昨年6月、ル・マン24時間レースにおいて、およそ20年ぶりに復活したBMW『8シリーズ』が発表されたときから、多くの自動車ファンはカブリオレの登場を予感していたことだろう。そもそも、BMWには開発当初からオープンモデルをラインナップに追加する前提があったに違いない。

BMW『8シリーズ カブリオレ』は、『6シリーズ カブリオレ』の実質的な後継となるオープントップモデルである。むろん、ベースは最上級クーペの『8シリーズ クーペ』。低く伸びやかなシルエット、美しいルーフライン、艶麗なリヤフェンダーの造形が醸し出す優雅さ。そうした官能的な個性が際立つ『8シリーズ クーペ』の美しいデザインと運動性能をそのまま受け継ぎながら、オープンモデルならではの開放感や優雅さを備える。

エクステリアでは、リヤホイールへの力感を表現するボディサイドのキャラクターラインが目を引く。さらに、キドニーグリルやデッキを取り囲むモールディングなどにクローム加飾をアクセントとして採用。専用の20インチ・マルチスポークホイールの繊細なデザインと相まって、クーペ以上に洗練されたラグジュアリーさを強く感じさせる佇まいだ。

滑らかな流線形を描く電動式ソフトトップ。シフトノブはなんとクリスタル仕立て!

ルーフは電動式のソフトトップで、エレガントなボディ造形にふさわしく、滑らかな流線形を描くように丸みを帯びたデザインとなっている。ルーフを閉じた状態でも、上質さや優雅さはまったく損なわれない。ルーフは時速50km/h以下なら走行中でも約15秒で開閉することが可能だ。ルーフオープン時もラゲッジルームは250Lの容量を確保する。

室内は、エクステリアと見事に調和した高級感をまといつつ、前後方向への意識を強調するように設計されているのが特徴だ。具体的には、乗員の視線が自然と前方へ向かい、走りへの期待感を煽るようなデザインとなっている。また、高い操作性を確保するためにスイッチ類をグループ分けし、ドライビングを妨げないポジションにわかりやすく配置した。

注目は非常に高い透明度のクリスタルで作られたシフトノブ。クラフテッド・クリスタル・フィニッシュを採用し、なかから数字の「8」が浮かび上がる仕様となっている。シートはベンチレーション付きの上質なメリノレザー。アンビエント・ライトを標準装備しているので、ラグジュアリーオープンモデルであることを乗るたびに感じさせてくれるだろう。

『8シリーズ カブリオレ』の加速性能はピュアスポーツカー並。価格は1838万円

搭載されるパワーユニットは、『8シリーズ クーペ』と同様の4.4L V型8気筒ガソリンエンジン。最高出力530ps/5500-6000rpm、最大トルク750Nm/1800-4600rpmを発生し、8速スポーツAT(ステップトロニック付き)を組み合わせる。0-100km/h加速は「8」の名にふさわしく、3.9秒を実現。これはピュアスポーツカーに匹敵する動力性能だ。

なお、ドイツ本国やヨーロッパでは上記のエンジンを積む「M850i xDrive」のほかに、経済的な3.0L直列6気筒ターボディーゼルエンジンを搭載する「840d xDrive Mスポーツ」も選べるが、日本国内で販売されるのは現時点で「M850i xDrive」のみとなっている。

価格は『8シリーズ クーペ』より124万円アップとなる1838万円。高価なうえに、これだけのラグジュアリーオープンが似合うロケーションは国内ではなかなか見当たらない。とはいえ、オープンエアの季節だけに、所有欲を強く刺激するのはたしかだろう。

Text by Kenzo Maya
Photo by (C) BMW AG
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

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