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2019年6月8日 紙面から
中日-楽天 2回裏1死一、三塁、藤井が左越え3ランを放つ(小沢徹撮影)=ナゴヤドームで
ベテランがカンフル剤となって爆勝-。中日は7日、日本生命セ・パ交流戦の楽天戦(ナゴヤドーム)で13-3と大勝。今季1軍初昇格&初スタメンの藤井淳志外野手(38)が、2回に1号3ランを放つなど2安打3打点で今季最多得点を呼び込んだ。投げては柳裕也投手(25)が7イニング1失点でハーラートップタイの6勝目。交流戦初勝利で連敗を5で止め4位に浮上した。
雌伏のときを過ごしたベテランが、打線をよみがえらせた。まずは初回1死で迎えた今季初打席。先発・辛島の真ん中カーブを左前へ。「最初の打席は何年たっても緊張する。少しホッとした」。先制の起点となった一打で、藤井の肩の力が抜けた。
1点リードの2回1死一、三塁の好機。今度はカウント1-1からの3球目の内角直球を、迷わず振り抜いた。乾いた音を残した打球は左翼席へ。「真っすぐをしっかりとらえられた。打った瞬間、1点は入るなと思った」。貴重な追加点をもたらす1号3ランだ。ベンチに戻ると、まさかのサイレントトリートメント。それでも「後輩がやったところでしれてますよ」と軽くいなした。
試合後に待っていたのは歓喜のお立ち台。割れんばかりの拍手と歓声を浴び「お久しぶりです。たくさんの方に助けてもらって今ここに立てている。感謝のお立ち台です」と思いがあふれた。
プロ14年目の今季、2軍暮らしが続いた。オープン戦出場もわずか2試合。アルモンテ、平田、福田がいない。そんな状況でも声はかからなかった。それでもベテランはあきらめなかった。ナゴヤ球場で若手と大きな声を出しながら汗を流した。「まだできる。俺はやれる」。常にポジティブな姿勢を貫いた。
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