2015年11月26日、全道書店で発売!
ほっかいどう映画館グラフィティー
和田 由美+北の映像ミュージアム/著
浦田久/画
本体1,800円+税
四六判並製
200ページ
ISBN 978-4-906740-18-5 C0074
さらば青春のスクリーン、
昭和の愛しき映画館。
巻頭カラー
▼「夢の殿堂への誘い―」と題して、古き良き時代の映画館の姿を今にとどめる「札幌プラザ2・5」を紹介します。
▼コレクター秘蔵の珍しい半券やチラシなどを「お蔵出し!映画館グッズ」と題して紹介します。
本文誌面
▼各館を味わいある劇場のイラストと、住所や開館年、席数などのデータとともに掲載。さらに、想い出の映画のポスターやチラシを掲載して、“青春のスクリーン”を甦らせます。
目次
〈巻頭特集〉
映画館への誘い(映画をスターで見た時代/映画グッズお蔵出し/昭和30年代の各年興行収入ベスト5)
Ⅰ 札幌の映画館《明治期~戦前》
《概説》札幌の映画館―明治期から戦前まで
松竹遊楽館/エンゼル館/帝国座/豊平映画劇場/ディノスシネマズ札幌劇場/松竹座/札幌日活館(東宝プラザ)/美登紀館/新東宝劇場/円山映画劇場
Ⅱ 札幌の映画館《戦後~昭和30年代》
《概説》札幌の映画館―戦後から昭和30年代まで
真駒内駐屯地劇場/道新ニュース映画劇場/スカラ座/名画座/テアトルポー/山鼻映画劇場/札幌日活劇場/東宝日本劇場/東宝日本劇場/豊栄映画劇場/北海道劇場/札幌大映劇場/札幌東映劇場/東映ホール(東映パラス)/札幌東宝公楽/公楽文化劇場/ 遊楽地下劇場(SY遊楽)/セントラル映画劇場/白石映画劇場/国際映画劇場/オリオン座/藻岩映画劇場
Ⅲ 札幌の映画館《昭和40年代~平成期》
《概説》札幌の映画館―昭和40年代から平成期まで
ニコー劇場/テアトロポニー/シネマロキシ・シネマ5/グランド・シネマ/シネマ23/東映ホール(東映パラス2)/三越名画劇場/ジャブ70ホール/ポーラスター/サンピアザ劇場/札幌ピカデリー(角川シアター)/ジャブ・パート2/札幌マリオン劇場/シアターキノ/蠍座
Ⅳ 道内の映画館
《概説》道内の映画館―明治期から平成期まで
寿座/浦臼劇場/寿都劇場/小樽電気館/増毛劇場/大黒座/友楽座/美唄東映劇場/稚内劇場/恩栄館/紋別劇場/共楽座/旭川国民劇場/北映劇場/釧路劇場/プリンス劇場/室蘭劇場/テアトル銀映/深川東映/オホーツク劇場/ニューシネマ/シネマアイリス/シネマ・トーラス/T・ジョイ稚内
Ⅴ 資料編
《特別付録》昭和36年(1961)道内映画館一覧
〈コラム〉intermission
①弁士に見る無声映画の時代 ②暗闇で食べたあの味この味 ③極私的映画業界裏バナシ ④試写&記者会見あれこれ
はじめに
(前略)私にとって、「いつどこの映画館で、何の映画をどんな状況で見たか」が、とても重要である。映画は時代の産物だから、どれほどのヒット作であろうと、時代を経ると色褪せて風化することが多い。しかし、映画をどこの映画館でどんな状況で見たかは、今もしっかり脳裏に刻まれている。
そんな思い出の映画館を中心に、最盛期に53館あった札幌の映画館のから47館を担当した。自分が知らない映画館については、文献と街並み画家の浦田久さん、そして映画ファン誌「ムービー・ファン」編集長の高並真也さんからお話をうかがい、参考にさせてもらった。
また、道内各地の24館に関しては、NPO法人「北の映像ミュージアム」(P198参照)のメンバー4名(いずれも凄い書き手!)が取材を担当。南は函館から、稚内や根室まで、現地に足を運んでみっちり取材してもらった。
タイトルに〝北海道〟と銘打つ割には、道内映画館の数が足りないけれど、力を尽くしたつもり。愉しみながら読んでもらえれば幸いです。(和田由美)
著者プロフィール
和田由美(わだ・ゆみ)
エッセイスト。1949年(昭和24)、小樽生まれ。札幌南高、藤女子短大英文科卒。札幌初のタウン情報誌編集長や編集工房代表を経て、1988年に出版と編集の亜璃西社を創立。社業の傍らエッセイストとして各紙誌に執筆中。著書に『さっぽろ味の老舗グラフィティー』『さっぽろ酒場グラフィティー』『さっぽろ喫茶店グラフィティー』(各亜璃西社)など多数。NPO法人「北の映像ミュージアム」事務局長、北海道キネ旬友の会会長。
北の映像ミュージアム
2011年創立のNPO法人。北海道をロケ舞台とした映画やTVドラマ、ドキュメンタリーなどの映像作品と、それに係わる史料を中心に収蔵・展示する博物館を運営。著作に 『北海道シネマの風景』(北海道新聞社)がある。執筆担当者は佐々木純さん、喜多義憲さん、高村賢治さん、新目七恵さん。
浦田 久(うらた・ひさし)
街並み画家。1928年(昭和3)、札幌生まれ。西創成小学校、札幌工業高校卒。札幌市役所に勤務し、北区長を務めて退職。映画好きが高じて、名画座「ジャブ・パート2」のオーナーに。70歳を過ぎて、昔の札幌の街並みをスケッチで描き始め、『スケッチで見る さっぽろ昭和の街角グラフィティー』(亜璃西社)として出版。現在も絵の創作活動を続けている。