工具

 弘法は筆を選ばず、とか言いますが、電子工作においては工具はちゃんと選んだ方がいいです。
工作には最適な工具があり、それを使った場合と、使わなかった場合では、大きく出来が違います。
また、作業効率が違います。いい工具だと数十秒でできることが、よくない工具だと数分かかります。
以下では、私がどのような工具や測定器を使っているかを紹介します。
以下、いろいろ入手先が出てきますが、部品入手の別ページ(Top Pageからリンク)を参照。

(1)ニッパー

1-1 種類
 はんだごてと、これが無いと始まりません。幾種類かを揃える必要があります。
切る電線の径や電線材料に依存して、強力なやつ、普通のやつ、繊細なやつを揃えます。
繊細なやつで、太い電線や鉄線を切ったらダメです。刃が欠けます。
繊細なやつは細かい作業に使います。通常のプリント板の組み立てで使用します。
普通のやつはAC100V回りの太めの配線を行う際に使用します。
強力なやつは、鉄の線を切ったり、太いケーブルを切る際に使用します。

1-2 ニッパーの善し悪し
 良いニッパーは薄い紙を切ると、スパッと刃が当たった所が全部、紙が切れます。悪いニッパーは全く切れないか、一部のみが切れます。しばらくの期間、ニッパーを使用してから再度、上記のことをやっても、ちゃんと紙が切れるのが最優秀のニッパーです。最近は日本製も良い品質になってきましたが、筆者は昔からスエーデン製のリンドストローム社のニッパーを使っています。(下の写真=80-series ニッパーがお奨め。)スエーデン鋼というのは、刃物で有名だそうで、時間が経っても切れ味が鈍りません。一度このニッパーを使うと、他のニッパーは使う気がしなくなるぐらいの優れものです。(ただし、5千円以上しますが非常に長持ちしますので、コストパフォーマンスは高い。)なお、大谷商会の店主によると、このニッパーは入手困難になりつつあるそうですが、インターネットで調べてみると、通販をやっているサイトもあるようです。また、調べてみたらRS componentsにもあった。

tool1

1-3 ニッパーの向き
 ニッパーには向きがあります。合わせた刃が谷側のようにへこんだ方向に切った電線が飛びます。したがって、そちら側の電線の端を指で押さえて、電線が飛ぶのを防ぎます。その後、押さえたままで電線の切れ端ボックスに回収します。(実は、逆側にも、そこそこ飛びますので、そちら側は切れ端ボックスやゴミ箱に向けます。)

(2)はんだごて

2-1 種類
 ハンダ付けしたい物の熱容量によって幾種類かを揃えます(または、後述のHAKKO製の半田ごてを参照)。また、コテ先の直径によっても。
大きな銅の固まりや広い銅板などをハンダ付けするには、100ワット以上を使います。
数ミリの直径の銅線やベタパターン銅箔のプリント板面(GND箔)などのハンダ付けでは40〜60ワットを使います。はんだごてのパワーが不足するとハンダが溶けず、うまくくっつきません。
1ミリ以下の線では、30〜40ワットあればOKです。私は、少し強めの40W(Goot:太陽電機産業製, TQ77の前のシリーズ)を使ってます。これだと、プリント板のGND箔にも使用できますので便利です。
表面実装部品のハンダ付けには、細いコテ先の40W品を使っています。コテ先が細いので熱の伝わりが普通より悪いため、少し大きめのワットが良いとのことを共立電子の店員から聞きましたので。
 コテ先の細いものは同軸ケーブルコネクターの芯線部分へのハンダ付けにも使います。コテ先が大きいとハンダが盛り上がって付いてしまい、芯線部分のピンがコネクターに入らなくなります。
 はんだごては共立電子やマルツ、千石などにありますが、共立デジットが、いろいろ品揃えが豊富です。なお、意外と、浪速ネジ2Fにも特殊な物があったりします。
 その他、半田ごては結構高温まで設定できる温度調整器付きのHAKKOのFX888もプロ用として良いです。2万円弱するという最高級品ですが、もし、予算があるなら買って損はないと思います(たしか、3年間保証付き)。起動も速く、数十秒で起動できますので、急ぎでハンダ付けする際にも便利です。コテ先は交換できますので数種類揃えておくと良いです(HAKKOのサイトを参照)。いろいろなコテ先の半田ごてをたくさん所持するよりもこの半田ごてでコテ先を交換する方がコストパフォーマンスが良いと思えます(特に性能はどのコテ先でも最高です)。この半田ごては日本橋だと共立シリコンハウスやデジットにあります。通販ならRSとか、HAKKOのサイトなど。
 上記の最高級品ほどではないが安く済ますにはHAKKOのDASH(ダッシュ)シリーズなどもお薦めです。コテ先交換でき、起動も数十秒です(温調はない)。これらの半田ごてを使い始めると、ニッパーのリンドストローム同様、もー、他の安物は使えませんね。上記に述べたGoodとHAKKOの半田ごては、コテ先が錆びないので長持ちしますし。

2-2 ハンダ付けの善し悪し
 光沢があって円錐状に流れているのがよい。はんだごての先端を水を染みこませたスポンジ(コテ台に付属)で、常々、きれいにしておくこと。(水は、水面がスポンジの上に浮かない程度、および、トレイからあふれない程度に、ドバッとスポンジトレイに入れます。あまり水をけちらない方がいいです。けっこう水々しい感じで、水がスポンジ面かあらあふれていない程度で。)
 ハンダを付ける部品や線は、事前にコテでハンダメッキしておくとよい。ハンダを付ける物に対し、ヤニ入りの線状ハンダを物の近くに置き、ハンダを溶かしながらヤニの煙が上がっているあいだに物も同時に暖めてハンダをなじませるのがよい。(なかなか、文章だけでは説明しづらいが。)

(3)ピンセット

何種類か用意するのがよい。

3-1 ものをしっかりつかめるタイプ
 エンジニア社製のPT07やホーザン社のP886のような、先端が矢じり型のものがよいです。このタイプのものがあれば、電子回路工作ではほとんどのことができます。部品の足を曲げたりすることにも使えます。
3-2 先端が細いが頑丈な物。
 私はスイス製(Fontax)の少し太めのものを使っています。ICをソケットから抜く場合に、3-1のものだと狭い隙間に入らないため、このようなものも必要です。また、細めの線を挟む場合にも。(大谷商会にあり。)
3-3 先端が曲がったもの
 歯医者さんでよく見かけるやつです。部品や線が混み合っていてケーブルをストレートにつまめない場合やシャーシーの隠れた場所にハンダ付けする際に使用します。(シリコンハウスや大谷商会にあり。)
3-4 先端が細いもの
 0.1ミリ以下のケーブルや表面実装の部品をつまむ際に使用します。前はスイス製のものを使っていましたが、最近、エンジニア製のPT02~04のどれだったかを買いましたが、なかなか使い勝手がよかったです。(大谷商会か共立電子にあり)
 その他、各人ごとにいろいろ好みがありますので、おまかせします。

(4)ラジペン

何種類か用意するのがよい。以下、趣味的に書きます。

4-1 少しがっちりしたもの。大谷商会で買った台湾製はなかなかよかった。
4-2 先端の合わせ部分に溝が無く、平らなもの。単線を曲げる際に便利です。一般的なラジペンで平らなものはなかなか無いので、見つけるのが大変です。ホーザン(製造メーカー)あたりにあるかも。共立電子にある可能性有り。コーナンにも模型工作用(ラジペンのような格好をしていないが)でよいものがあった。
4-3 先端が曲がったもの。いろんな時に使えます。先端が直線なものでは、うまく行かない場合など。大谷商会で買ったアメリカ製が良かったです。
4-4 スエーデン製、リンドストローム社のラジペンも非常に高性能で良いようです(高いけど)。RSで売っています。

tool2 左から、けがき針、ボックスレンチ、先が曲がったラジペン。

(5)ドリルの歯

以下、少し変わったもの。

段差の付いた円錐型の歯。一気に大きな穴まで開けることができます。小さめの穴ではシャーシーパンチやリーマが不要になります。コーナンで入手。大きなやつは大谷商会にもありました。
0.1mm~1.5mmの歯のセット。コーナンにあります。露光プリント基板の穴開けなどに使います。

(6)ハンダ吸い取り線、およびハンダ吸い取り機

吸い取り線はP板から部品を取る際に使用します。また、ハンダのブリッジ(他の配線とのハンダによる接触)を取るのに使います。やけどをしにくいGoot製のCPシリーズがお奨めです。(マルツ、千石、共立電子にあり。)
ハンダ吸い取り機はハンダごてに電動吸引器が付いたもので、1台あると便利です。ハンダ吸い取りポンプという安い方式もありますが、吸い取りにかかる手間を考えれば電動吸い取りの付いたハンダ吸い取り機の方が効率が良く、時間がかせげますので、お奨めです。電動ハンダ吸い取り機は、市販のスルーホール型基板を使用した機器から部品をはずす場合に使います。吸い取り線ではうまく取れないか時間がかかる場合でも、吸い取り機なら一発です。また、自作の両面基板を作る際にもスルーホールピンからハンダを抜く場合に使用します。したがって、両面基板を自作する場合は揃えておいた方がよいです。(共立電子や千石にあり。)電動ハンダ吸い取り機は、こまめに掃除する必要があります。(買ったときに付属してくる部品はそのためのものです。)

(7)ボックスレンチ

ホーザン製を使っています。シャーシーにスイッチ等の部品を付ける際に便利です。ラジペンやスパナよりも作業効率がよいです。モンキーレンチが入らない場所にも使える場合が多いです。(たぶん、大谷商会や共立電子デジットにあり。)

(8)ドライバーとナット回し

ドライバーも何種類かサイズを用意します。十字型の場合、小さな物で大きなネジ溝を持つネジを回すと、ネジ溝が滑って削れてしまうので、最適なサイズのドライバーの使用が必要です。また、筆者は先の材質が柔らかい物と堅いものを場合によって使い分けています。柔らかい物は真鍮ネジ等でネジ溝を壊す確率が低い。堅い物は滑りやすいので、筆者は大谷商会で購入したダイアモンドの粉がドライバー先端部にまぶされたもの(握り部が青と黒のストライプ)を使っています。これは滑りませんので、強い力でネジを締められます。また、Engineer製のDG08(ヘッドが緑色)もお奨めです。筆者の感触では、海外製は「がキッと食い込んでダイアモンドコート等で滑らないようにして回す」という感触ですが、日本製の上記Engineerのものでは、「しっとり食いついて、離さずに回す」という感触です。この方がネジを痛めないような気がするので、通常はEngineerの方を使ってる。どうしても強くしめたいときに、海外製のダイアモンドコートを使う、というように使い分けている。なお、しっくり食いつくのはEngineer製DG08のみで、どうも他の日本製や、わけのわからない海外製安物は、滑るやつが多く、ちょっと油断するとねじ山を痛めるようだ。p.s.昔、山一製のやつはしっくり食い込むタイプだったが今は入手が困難か?
ネジとナットで何かをとめる際は、ナット側を締めます。ドライバー型のナット回しを使います。ナット回しを使えば、ネジ側を回してねじ山をつぶすこともありません。なお、ネジ側が回ってしまう場合、ドライバーでネジ側を軽く押さえてからナット側を回します。ナット回しは2mm, 2.6mm, 3mm, 4mmを用意しておくと良いでしょう。(たぶん、大谷商会、共立にあり。また、浪速ネジにもあり。)5mm以上のものはボックスレンチで行えます。

(9)ワイヤーストリッパー

これも必携です。太い線を剥くやつ(例:ホーザン製P-90、ベッセル3000など)と、細いワイヤーを剥くやつ(例:エンジニア製PA06, PA14など)を用意する。太い線をニッパーで剥こうとすると、内部の電線を切ったりしてしまう。また、線が非常に細いと、ニッパーではうまく剥けない。なお、同軸ケーブルのようなけっこう太い線は、カッターナイフで剥く。線を片手で曲げながら、カッターの刃を押し当てる。カッターの刃は押し当てるだけで、引いてはならない。線を曲げている部分を回転させて(握り直して)、上記の作業を続け、360度回転させれば、OK。共立電子シリコンハウスで同軸ケーブルを購入したときに、店員に実演してもらえば分かりやすい。

(10)圧着工具

大きいのと、小さい精密用と呼ばれるものを何種類か用意します。大きい物はスイッチング電源の圧着ネジ端子に対し、圧着端子を圧着するのに使用します。さらに大きい物はAC等の電気配線に使用します。小さい精密用はコネクターのピンの圧着に必要です。本ホームページで使った小型コネクターでは圧着のものが多い。なお、フラットケーブルの圧着は万力でやってます。(買えば、専用工具もあるけど。(共立電子か、大谷商会?))

(11)けがき針

自作のプリント基板を作る際にあると便利です。(Goot, SA-10など)細くて丈夫な針先で、細いプリントパターン間のハンダブリッジが怪しい箇所をけがきます。また、四角いけがき針は、サンハヤト製の自作スルーホールピンの穴がハンダ吸い取り後に完全には開かなかった時に、針をつっこんで回し、穴を開通させます。

(12)ルーペか実体顕微鏡

表面実装部品のハンダ付けの検査に使います。大学だと出入りの業者に実体顕微鏡を頼むのが良いです。実体顕微鏡が高いなら、ルーペもありです。普通に、お店から買うなら、日本橋のデジットにプラスチック製の安いのがあります。なお、ルーペだと細かいところが見えにくいので、本気にやるなら実体顕微鏡のよいもの(倍率可変+焦点距離調整の長いもの)がお奨めです。

(13)強力ドライヤー

熱風が強烈なやつ。数センチの距離から当てると、ハンダも溶けるようなやつ。共立電子や大谷商会にある。表面実装部品のP板からの取り外しや、熱収縮チューブを収縮させるのに使用。また、感光基板作成時に、その乾燥にも使える。なお、ドライヤーの先端からの距離をうまく手で調整するのがコツ。ハンダ溶解温度まで暖めたければ近く、あまり温度を上げたくなければ距離を取ってドライヤーの風先をぐるぐる回す。

(14)ワイヤリングペン

 細いポリウレタン被覆の銅線を使って配線をする工具。ポリウレタンの絶縁被覆は強めの半田ごてで熱を加えると、溶けて、内部の銅線が現れる。ワイヤリングペン(Vero Technologies社製)は簡単なデジタル回路をユニーバーサルボード上に作成する際に便利なので使っている。専用ワイヤーは、たくさん買い置きしてあるので使えている。デジタルICはピン数が多く、とうてい普通の被覆線では回路配線が大変である。ワイヤリングペンなら約1/3〜1/5の時間でできる。
なお、最近はあまり売っていないようで、インターネットで ”ワイヤリングペン”というキーワードで調べると、自作法や秋葉原で売っている店が見つかるようだ。(インターネットで秋葉原市販のものを見た感じでは、本家のVero社のものとは大きく形状が異なり、なんとなく、ちゃっちい。)ペンを自作の場合は、ポリウレタン線はコイルなどを巻く際に使うので普通に売っているので(例:共立シリコンハウス3F)それを利用するようだ。
ワイヤリングペンの老舗はヨーロッパのVero Technologies社であり、昔は常磐商行で売っていたが、現在はそのホームページを見ると扱っていないようだ。Vero Technologies社のサイトを見ると、日本代理店として常磐商行が載っているので、ひょっとして、頼むと入手可能かもしれない。なお、直接買うならVerodirectというサイトにあった。この名前でインターネットの検索でひっかっかる。その他、検索の英文名は "Wiring pen"。RS-Componentsでも買えるかもしれない。
 なお、回路が大規模になった場合は、ラッピングを使う。自作で大型(例:30cm x 20cm)の感光基板を作るのは難しいので、大型のユニーバーサル基板上にラッピングとなる。しかし、最近はFPGAやCPLDの登場で、ここまでの大型基板を作る機会は減ったので、あまりラッピングは使用していない。
p.s. ワイヤリングペンによる配線やラッピング配線で作った回路は数十MHz以上ではうまく動かないことが多い。(ワイヤーのインダクタンスが大きく、空中に浮くのでGNDからも離れてしまう。)その場合は、プリント板(特に高周波ではベタGNDや4層板)を作成するしかない。なお、短い配線なら少し高周波でもなんとかなる。

 

自作に必要な機器

(1)テスター

 アナログ型とデジタル型を各1機種ほど用意するとよい。
 アナログ型はある程度電流を大きく流して抵抗値を計測するので、電流が流れないと状態が安定しない場合とか、ダイオードやトランジスターの極性や足の判定に使用する。また、LEDの+−極性も分かる。抵抗測定レンジをうまく選ぶと、LEDを点灯させることも出来、極性が一発で分かる。アナログ型のものは抵抗測定において黒い側に+の電圧が出、赤い側にーの電圧が出るので注意。テスターを買うときは日本製の三和電気計器のものなどがお奨め。中国製の安い物もあるが、精度はどうかわからない?また、入力インピーダンスも安いやつは低め。
 デジタル型は入力が高インピーダンスなので相手側に与える影響が少なくて済む。高抵抗の計測にもよい。また、桁数の多い測定値を知ることが出来る。
 筆者は、ざくっとした計測はアナログ型でやり、高抵抗や測定精度や桁数を多く取りたい場合にはデジタル型を使っている。デジタル型は測定値の安定にしばらく時間がかかるので(表示データーがふらつく)、すぐに概略の値さえ知れば良い向きにはアナログ型が便利である。(共立電子にあり。)

(2)オシロスコープ
 本ホームページで解説している回路の多くはオシロが無いと調整できない。できれば、最低100MHzの帯域を持ったものを用意するのが望ましい。筆者は主にアナログ型のテクトロのオシロを使っている。(最近は中古で安いものもあるようだ。日本橋だと、上新テクノランド1Fと共立電子シリコンハウス3Fにあるようだ。)筆者の感触では、テクトロはトリガーのかかりが違う。しっかりかかる。
 アナログ型は超低周波(10Hz以下)では、しっかり波形を見ることができるが、デジタル型ではうまく表示されない。(筆者の経験だけであり、そうでない機種もあるかもしれない。)また、非常にまれにしか発生しないハザードやグリッジ(スパイク)などを見る際にも、アナログ型でないと見ることができないことが多い。なお、最近のテクトロやアジレントのデジタル型・最新機だと、見ることができるようになってきたような気もする。筆者は、デジタル型は主にストレージ機能を必要とする時しか使用していない。
 インターネットなどではUSBオシロなどという安物があるようであるが、筆者の用途では、ほとんど使いものにならない。セミプロやプロはちゃんとしたメーカー(岩通、テクトロ、アジレント、レクロイ等)のオシロを使っている。オシロの出来不出来は、そのトリガー性能を見れば分かる。性能の良くないオシロを使っていると作業効率が極端に落ちるので、お奨めできない。これだけは、値段が高くても投資すること。テクトロやアジレント等は、大学なら業者から、それ以外は直販から買えると思う。
 もし、どうしてもアナログ型が欲しいなら、中古を買う手があり、共立シリコンハウスの3Fにテクトロ等のアナログオシロが売られている。上新のテクノランド1Fにもあり。筆者は上新テクノランドで2465Bを10万以下で入手した。

(3)パルスジェネレーターと信号発生器

比較的安いので、購入する手もある。中古もある。なお、本ホームページではそれらの自作も紹介している。信号発生器については、同様な方式によるキットもインターネットを探すといろいろあるので、それらの購入と組み立ても良いかもしれない。なお、数百MHzを越えると、汎用な信号発生器の自作は難しくなってくるので、その場合は、買うしかない。アジレントあたりがお奨め。

(4)定電圧電源

自作しやすいので作るか、面倒なら購入、といったところか。基本的なものは、キットが共立電子にあるので、プリント板配線が面倒ならそれも良いかもしれない。

(5)LCメーター

LやCの値を知りたいことがたまにある。あまり精度も必要でないので高価な測定器を買う気にもなれない。そこで、インターネットで幾つかキットを購入してみたり、安いL/Cメーターを買ってみたが、意外と、誤差が多く、あまり使えなかった。安いのはダメかと思っていたが、ストロベリー・リナックスのポケットL/Cメーターというのを購入してみたところ、十分、使える。このL/Cメーターは便利であるので、1台は持っておくとよい。コイルを巻いた際や、正体不明の L のインダクタンス測定などに使える。ゼロ校正ボタンをうまく使うのがミソである。
なお、超高精度が必要ならアジレントか。

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