クーペ、カブリオレ、高性能モデル、幅広い大人の需要に応えるBMW『2シリーズ』
BMW『2シリーズ』は、『1シリーズ クーペ』の後継モデルとして2014年に登場した新しいモデルだ。全長4440mm×全幅1775mm×全高1420mmのボディは『4シリーズ クーペ』よりもひと回りコンパクト。E46型と呼ばれる2世代前の『3シリーズクーペ』と同等のサイズといえば、想像しやすいだろうか。
ラインナップは、クーペとカブリオレの『220i』、6速MTも選べる『M240iクーペ』、そして最高出力272 kW(370ps)を発揮するハイパフォーマンスモデル『M2クーペ』。普段使いから本格的なスポーツドライビングを愉しみたい人まで、幅広い大人のニーズに応える。
日本でいうマイナーチェンジにあたる今回のLCIでは、フロントマスクなどエクステリアを中心に内外装を刷新。さらに、安全装備や機能装備の充実が図られた。
ライフ・サイクル・インパルスによって新デザインとなった『2シリーズ』の内外装
もっとも大きな変更ポイントはフロントマスクのデザインだ。“ヘキサゴナル・デザイン”と呼ばれる新世代のアダプティブLEDヘッドライトが採用され、BMWの象徴であるキドニーグリルの幅が広められた。
バンパー下部のエアインテークも拡大され、よりワイドに、かつスポーティな印象が強まっている。リヤ・コンビネーション・ライトもLED化されて立体的な新デザインとなったが、BMW伝統の“L字型”は健在だ。
インテリアも全体的に刷新された。モダンなハイグロス・ブラックのセンター・コンソールや新デザインのインストルメント・パネルを採用し、トリムにはクロームのパーツを配すなど、上質感が増している。
パネルの継ぎ目が最小限に抑えられているのは、車内をより広くワイドに見せるための演出だろう。HDDナビゲーション・システムにタッチパネルが採用されたことも新しい。
装備面では、これまでオプションだったアドバンスド・パーキング・サポート・パッケージと、運転席と助手席のフロント・シート・ヒーティングが標準装備となった(M2クーペを除く)。
また、『M240』と『M2クーペ』は「BMWテレサービス」や「BMWリモート・サービス」などが利用できる「BMWコネクテッド・ドライブ」も装備。『M2クーペ』には7スピーカー搭載のHiFiサウンド・システムが標準装備となり、室内空間をより快適にしている。
新型『2シリーズ』のバリエーションは全8タイプ、価格は503万円から827万円
新型『2シリーズ』のバリエーションは8タイプ。4気筒2.0Lターボエンジンの『220i』は、『220iクーペ スポーツ』『220iクーペ Mスポーツ』『220iカブリオレ ラグジュアリー』『220iカブリオレ Mスポーツ』の4タイプで、いずれも8速ATだ。
最高出力250kW(340ps)の6気筒3.0Lターボエンジンを搭載する『M240iクーペ』は、6速MTと8速AT。そして、最高出力272 kW(370ps)を発生する『M2クーペ』も、6速MTと8速ATの2タイプとなっている。
ひと口に『2シリーズ』といってもさまざまなタイプがあり、ラグジュアリー志向の『220iカブリオレ』とハイパフォーマンスモデルの『M2クーペ』では、そのキャラクターはまったく異なる。ドライバーのライフスタイルに合わせてモデルを選ぶことができるのも『2シリーズ』の魅力のひとつに違いない。
価格は503万円から827万円まで(いずれも税込み)。あなたなら、どの『2シリーズ』を選ぶだろうか。
Text by Muneyoshi Kitani