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東京電力福島第1原発事故後、福島県が当時18歳以下の県内の子どもを対象に実施している甲状腺検査で、有識者による県の評価部会は3日、2014、15年度に実施した2巡目の検査で発見された甲状腺がんと被ばくに「現時点で関連はない」とする結論をまとめた。
検査では甲状腺がんの発見率が、発生当時、原発近くに住んでいた子どもほど高かった。だが、受診時の年齢などを考慮したところ、被ばく線量が高いとがんの発見率が上がるという相関関係はなかった。
ただ、個別の被ばく線量が評価されていないことや、検査未受診者のデータがないことなどから、各委員からは今回の結論は暫定的な評価であることを強調する声が相次いだ。鈴木元・部会長は「未来永劫(えいごう)放射線の影響がないと結論付けたわけではない」と話し、当面は過剰診療などのデメリットを提示した上で、甲状腺検査を継続する必要があるとした。
今後、文言を微調整した上で、上部の検討委員会に報告する。
事故後4~5年目の2巡目の検査は原発事故との影響を判断するのに重要で、38万人を対象に実施し、71人にがんが見つかったか疑いがあり、そのうち少なくとも52人が手術した。【高橋隆輔】