高校野球の星稜(石川)は5日、選手への指導を禁止する林和成監督(43)の懲戒処分を解除したと発表した。林監督は金沢市内の同校で取材に応じ「私の取った行動や言動でご迷惑をお掛けした。選手のために、しっかりやらないといけない」と語った。
林監督は今春のセンバツ2回戦、習志野(千葉)に敗れた一戦で相手のサイン盗みを疑い、試合後に異例の抗議をした。その後も学校の許可なく週刊誌の取材を受けた。星稜は4月、一連の言動と行動を問題視し、6月4日まで指導を禁止する懲戒処分を科した。
林監督はチームを離れた約2カ月間について「この出来事以外にも教員生活を振り返って反省する日々を送った」と言い、野球に携われない期間の苦しさを話した。
この日からグラウンドに姿を見せ、ノックを打つなど指導を再開。今夏はプロ注目の奥川恭伸投手を擁し、悲願の甲子園大会初優勝を狙う。
林監督は「生徒は前を向いてやってくれていた。私はしっかりバックアップしないといけない」と意気込んだ。星稜は甲子園大会に春夏通じて32度出場した実績を持つ。今月4日まで富山県内で開催された春季北信越大会では山下智将部長(37)が監督を務め、4連覇を達成した。