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2019-06-06

糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの今日のダーリン

・生まれてまもない人たちが、
 これから先、けっこう長い時間を生きていくのに、
 いやだなぁと思うのではなく、
 もっともっといつまでも生きてみたいものだなぁと、
 そんなふうに思えるといいな。

 こどもに、早くから見せたり教えたりすることと、
 なるべく遅くまで見せないようにしておくことと、
 両方があると思うんだよね。
 ぼくは、その分け方があるとしたら、
 わからなかったら遅めでいいんじゃないかと思っている。
 早くから大人に望むようなことをさせても、
 ただ単に、ませたこどもができるだけじゃないかな。
 早熟は早熟で、まちがった生き方じゃないだろうけど、
 晩熟も、同じく、まちがってたり劣ってたりはしてない。

 思っていたより、人生は後半が長いんだよね。
 だから、こどものうちとか、若いうちとかに、
 急いでなにかを達成しようとすると、
 後半、これからおもしろみが出てくるところで、
 飽きちゃったり、やる気がなくなっちゃったりしやすい。
 ものおぼえが悪くても、いつかはおぼえる。
 知らないことが多いとしても、
 知ってることの多さがいいこととはかぎらない。

 21周年の創刊記念の日に、言うのは「あせるな」だ。
 「おちつけ」「根を張れ」ということだと思う。
 あえて、それを肝に銘じておかないと、
 世の中の過剰な速さのペースに巻き込まれちゃうからね。
 「ほぼ日」が21年経っていると言っても、まだ21年だ。
 30年しか続かないチームなら、あわててもいいけど、
 100年、200年と育っていく会社を想像したら、
 まだまだたったの21年ということにもなるわけで。
 そのくらいのものさしで、じっくり育っていこうよ。
 (たまに、矛盾したようなことも言うだろうけどね)。

 古くからいる乗組員、航路の途中途中で乗船した乗組員、
 つい最近合流してくれた乗組員、
 そして、やがて仲間に入ってくる乗組員。
 いまやっと、遠くまで行けるチームができてきたんだ。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
応援してくれる皆さんも、いっしょに遠くへ行きましょう。


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