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ツバメ“ふん害”の受け皿を開発 輪之内の未来工業

ツバメの巣からのふんを受け止める「スワローサポート」=輪之内町楡俣の未来工業で

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 輪之内町楡俣の電設資材メーカー「未来工業」は、ツバメの巣からヒナたちが落とすふんを受け止める製品「スワローサポート」を開発した。営業企画課の林拓司係長(51)は「建築様式が変わってツバメの巣を見る機会が減る中、人とツバメの共存に役立てば」と期待する。

 スワローサポートは、プラスチックの三角形の外枠にふんや羽毛を受ける厚紙を敷いた製品で、巣の三十~四十センチ下の壁に取り付ける。

 建物の角面にできた巣の下には一組、平面であれば二組をつなげて使う。ヒナが巣立った後、厚紙を外して捨てることができる。

 住設課がDIY(日曜大工)をテーマにした商品開発のためにアイデアを練る中、ホームセンターには鳥獣を追い払う対策商品は多い一方で、共存を目指す商品が少ないことが分かった。益鳥といわれるツバメの子育てを見守る商品づくりの着想を得た。

 昨春、扇形に蛇腹を広げるスワローサポートと、床に敷くシートを開発。スワローサポートは日本野鳥の会のメンバーに使ってもらって意見を聞き、強度や大きさを改良した。ふん受け部のみ交換できる「カートリッジ式」に改めて今春に新発売した。

 既に学校や公共施設、道の駅などで使われている。林係長は「ツバメが巣を作ると幸運が訪れるともいわれ、困ることはふんくらい。共存・共栄のためにできることを提案していきたい」と話す。

 価格は枠二つと交換用の厚紙、取り付け用のアルミテープを含めて二千八百九十円。インターネットなどで購入できる。(問)同社営業企画課=0584(68)0008

 (芝野享平)

 

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