昨日の続きです。そのなかのある人は被差別部落の問題に関しても、被差別部落の人たちは日本人とは人種が違うのだから、差別するのは当たり前のことだとしていました。被差別部落の人たちに対しては、ネトウヨはここでは書き辛い歴史的な差別語で呼びますが、ある人はその差別語を口に出すことも汚らわしいといった態度で、顔を顰めて指を四本突き出すことによって被差別部落の人たちのことを現しました。

 指を四本出して、「こいつらは、女は若い時にはどえらけなゃー美人だが、年を取るとすぐにババアになる、男はみんな猿眼をしているで、俺は一発で見分けられるわぁ」と自慢をしていました。自分の気に入らない人間がいると、「猿眼だからこれだ」と言って指を四本出します。あの人は生まれた場所が同和地域ではないのでは、親に関してもそういう話は聞かないと指摘されると、「あいつらはずるーで上手に、隠しとるんだがや」と言います。

 本人にそのような噂が少しでもあれば、俺の見立ては正しかったとここぞとばかりに言いますし、噂がなければ隠していると言うのですから、俺の見立ては絶対に外れません。このあたりは、本人が黙っていれば認めたと言い、違うと言えば慌てて反論したから図星だったとする、ネトウヨの在日認定と同じやりかたなのです。

 試し腹で生まれた穢れた血筋を持った者が日本にやってきて、同和になったとするネトウヨの議論とは異なり、昔から日本に住んでいたが人種が違う人たちという認識でした。もしもそうだとしても、日本に住む多民族のなかのひとつと考えるべきですが、日本に住む権利があるのは日本人だけという思い込みのもと、日本人とは人種が違えば差別するのは当然であると考えていたのです。日本に住む権利があるのは日本人だけという発想はネトウヨと同じです。

 その点から言えば、ネトウヨの論法は決して新しいものではなく、昔から狡猾な議論をやることができる人であれば誰でも用いていたものなのです。今まで指摘してきたネトウヨ論法には新鮮味はないのですが、相手を言い負かすためには最も有効な先人たちが使ってきた手法であるといえます。

 
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