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(なつ)また お邪魔します。
(仲)おお 来たね。はい。うん 遠慮せず見てってよ。
(下山)ゴミ箱から拾って先輩の絵を どんどん模写して自分なりに描いてみるといいよ。
(麻子)何なの? あなた。そんな おしゃればっかり気ぃ遣って。男 探しに来てるだけなら 目障りだから私の前 うろちょろしないでちょうだい。
はあ…。
何だべ 今の…。
♪~
♪「重い扉を押し開けたら暗い道が続いてて」
♪「めげずに歩いたその先に知らなかった世界」
♪「氷を散らす風すら味方にもできるんだなあ」
♪「切り取られることのない丸い大空の色を」
♪「優しいあの子にも教えたい」
♪「ルルル…」
♪~
ただいま!(亜矢美)あっ お帰り。あれ どうした?えっ?
わっ 何か怒ってる? 怖いよ 顔。
私 怒ってますか? 怖い顔してますか?
私の顔って そんなに 何か見えますか?
えっ? 何言ってんの?誤解されやすいんでしょうか…。
にじみ出てるなんて ありえない…。
何かあったの?
いえ なんも… すいません 大丈夫です。
(茂木)話は聞かせてもらったよなっちゃん。
まあまあ 座んなさい 座んなさいほら ほい ほい ほい…。
いいかい?
男が美人に接する時に冷たく感じるのは自分が どう思われているのかって気にし過ぎてるからなんだ。
私の相手は男ではないし私は美人でもありません。
相手は女か…。それじゃ おんなじことだな。
自分が 男から どう思われているか君を通して 気になってるんだよ。
つまり 自分が誤解されてはいないかおびえているんだな。
う~ん…。それと君が美人じゃないなんてそれこそが誤解だよ。
社長 この子 口説いたらこの店 出入り禁止!
いや 口説いてないでしょう…。
ありがとうございました。
(茂木)おいおい おい…。
大丈夫 かわいいぞ。
もういい。 ここ 私がやる。
う~ん…この絵に 何が足りないんだろう…。
<許仙を追って やって来た白娘は塔に隠れ許仙を呼び寄せる。そして 許仙は 塔に向かう。しかし またしても法海が立ちはだかる。白娘と法海は 魔術を使って激しく戦う。その果てに 白娘は負けてしまう。力尽きた白娘は 自分の体が半分 蛇に戻りかけていることを知る>
これは その時 許仙とはもう会えないと思って泣くシーンだ…。
これは 戦いに敗れた白娘が白蛇に戻ることを知って許仙を思って泣くシーンでしょ?それを思って動かしてよ!
♪~
<人は どうして泣くんだろう…>
バカヤロー…。
<何かを失って悲しいから。何かを守ろうと必死になるから。誰かを大事に思って胸が張り裂けそうになるから>
♪~
・(咲太郎)なつ。
飯も食わないで 何やってんだ?
これ 母ちゃんが持ってけってさ。
えっ もう11時…。
あっ… ごめんなさい。
ありがとう! 頂きます。
う~ん おいしい。
うん?
仕事か?
仕事じゃないんだ まだ…。
そうか…。
まあ 頑張れ。
お兄ちゃんは?ん?
ううん 何でもない。
俺だって頑張ってるよ。
劇団の公演は 来年だからそれまでは いろいろ働かないとな。
マダムへの借金は 残念ながら劇団の仕事だけじゃ返せないんだ。
頑張ってるね。
そんじゃ 母ちゃんの片づけでも手伝ってくるか。
あっ 私も。いいから!
お前は ほどほどにして 早く寝ろよ。
ありがとう。
おやすみ。おやすみなさい。
♪~
(亜矢美)はい こっちかな こっちかな?
派手です。 おしゃれすぎます。 ダメです!
どうして?おしゃれは… 誤解されますから。
誤解? どんな?
男の人の目を意識してるとか…。
で 認めるの?えっ 認めません!
じゃ どうすんの?
いっちゃって下さい!
ああ…!
あっ あっ…。(桃代)ん?
ああ ちょっと 何やってんのよ。もう拭かないで 乾くの待った方がいいよ。
すいません…。手袋も取り替えてね。
はい。
しかし あなたの服の色も日に日に増していくのね。
はい。 負けませんから。
何と戦ってんのよ?
(チャイム)
なっちゃん お昼よ。 食べないの?
これだけ やっちゃいます。
モモッチさん 気にせず先に食べに行って下さい。
別に 気にしないけどまた食べ損なっちゃダメよ。
できた。
♪~
絵コンテ どうなってたっけ…?
(富子)奥原さん。はい!
(富子)お昼ごはんは食べないの?あ これから…。
勉強熱心なのはいいけどちゃんと食べてないとまた手元が狂うわよ。
はい すいません。急いで パン買ってきます。
服に 気を遣う時間はあるのに。
あの 石井さん。えっ?
私の服装って ダメですか?
いいんじゃない?そういう変わった子がいても。
かっ… 変わってるんですか これ!?
自分は変わってるって主張したいんじゃないの? それ。
いいのよ 絵を描く人間なんてそういうの いっぱいいるんだから。
パン買ってきます。(富子)行ってらっしゃい。
はい。
あっ… こんにちは。
(富子)マコちゃん どうしたの?トミさん 色見本 見せてもらえますか?
あっ ちょっと待ってて。
下山さん。あっ なっちゃん。
今から ごはん?はい。 隣いいですか?
どうぞ どうぞ。
ハハハ… すごい。
似てるし面白い。
(下山)誰でも描けるよ これぐらい。
頂きます。
あの~…。あっ。
何?
下山さんから見て大沢さんって怖いですか?
大沢って… ああ うちのマコちゃん?はい。
怖くないよ ちっとも。
熱心なだけで。
熱心… ですか。うん。
彼女は とにかく優秀だからね。
美大を出て うちに入社してすぐ仲さんと井戸さんに認められてセカンドに抜てきされたんだ。
その能力を知らない人からしたら怖く見えるのかもしれないけどね。
ほら 彼女に いつも怒られてる堀内君っているじゃない?
まあ 彼も 芸大で 油絵を描いていた秀才なんだけどマコちゃんの言わんとしてることが分かってないんだよね。
マコちゃんは アニメーションにとって一番大事なものを最初から 感覚として分かってる人なんだ。
それは 何ですか?
命を吹き込むことだよ。
あのね アニメーションっていうのはラテン語で 魂を意味するアニマっていう言葉から来てるんだ。
動かないものに 魂を与えて動かすつまり 命を与えるっていうことなんだ。
アニメーションって言葉がそういう意味だったんですね。
どう動かせば どう見えるのかどう感じてもらえるのか…。
本気で命を吹き込もうと思えば悩まないアニメーターなんていないよ。
だから 怒りもするんですね…。
♪~
マコちゃん お待たせ。トミさん 何ですか? この動画。
えっ? さあ 知らないわ。
彩色の机よね…。
さっきまで ここにいた奥原って新人の机よ。
変わった服装してる子。
ああ そういうことか…。
勝手に拾ったのね。
♪~
マコちゃん…?
♪~
なつよ 何か見られてるぞ。
そんな おいしそうにパンを食べてていいのか?
なつよ…。