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概要
主に大人の事情でビルドした状態で配布されていない、TS抜き(DTV)の関連ソフトウェアのビルド済み・ある程度セットアップ済みのアーカイブを配布しています。
また、ファイルをダウンロードしに来る方はTS抜き環境の構築途中の方が多いと思いますので、ついでで簡単にTS抜き環境の構築方法についても説明しています。
ただでさえ導入が非常に大変な上(私の場合はTS抜き環境構築完了に2ヶ月かかりました)、ソフトウェアをソースコードからビルドするのに最初はかなり戸惑ったので、これから導入される方のためにおすそ分けのつもりで配布しています。
基本的に最新版をビルドしているつもりです。
ただ、私が開発者な訳ではなく、C++等の知識も殆どありませんので、「動かないぞゴルルァ」と言われてもプログラム側の問題の場合、こちらでは対処できないと思います。あらかじめご了承ください。
アーカイブにウイルスは入れていませんし入れる技術もありませんが、もし不安であればダウンロードしないようにして下さい(念のため)。
また、構築は全て自己責任でお願いいたします。
前提用語・知識など
TS抜き環境の構築は非常に奥が深い上、かなり難易度が高いです。これからチューナーを購入しようと考えている方は、自分のPC熟練度をよく考え、購入するか判断するようにしてください(念のため)。
私は一応PCは得意な方なつもりでいましたが、その特性上非常に専門用語や専門知識が絡んでくるため、全体像を理解できるまではかなり大変だった記憶があります。
ビルド済みを配布する事で難易度は大きく下がると思っていますが、それでもある程度は理解しておく必要があると思います。
そのため、ここでは簡潔に前提用語について説明をしておきます。
注意
- 基本的に自分用の備忘録です。新しいソフトが出て来たり、チャンネルの変更があるなど、執筆当時と状況が変わっている場合があるかもしれません。常に最新の情報もチェックするようにして下さい。
- また、ざっくり説明しているため一部正確性を書いている場合があります。
- 色々な人が様々なやり方で方法を書いていますが、基本的に王道のセットアップ方法で書いてます(TVTest + EDCB + α)。
TS抜き (少し長いですが必要だと思うので)
簡単に言えば、コピーガードを掛けずにテレビ放送を録画することです。
放送波はMPEG2-TSという形式で送信されています(拡張子は.ts)。
録画したファイルの拡張子であるTSからTS抜きと呼ぶようになったようです。
また、TS抜きを実現するためのコピーガードを掛けない特別なチューナーの事をTS抜きチューナーと言ったりします。
私の環境ではTS抜きチューナーにPLEX製のPX-Q3PE4を利用しています(以後も基本的にその前提で解説します)。
通常のテレビ放送は、スカイツリー等の電波塔から暗号化(データを普通には使えない状態に変換する事。鍵を利用する事で元に戻せる)された状態で送信されています。
暗号化された状態では映像を表示出来ないため、テレビに刺さったB-CASカードを利用し、放送波を復号(元の見れる状態に戻す)します。
録画する時は、復号した放送波にコピーガード(もう一度暗号化して指定回数しかコピー出来ないようにする・コピーしても復号する事は基本的に出来ない)を掛け、普通にコピーしても中身が見れないような状態にしています。
このため、通常は録画したデータをPCにコピーしても見る事が出来ません。
ところが、とある中国(台湾?)の会社が、放送波を受信して、それをコピーガードを掛けずにそのままファイルに保存するPC接続型のチューナーを発売しました。
コピーガードが掛からないため、録画したファイルは好きなように見る事が出来ます。
いい例だと、新幹線の中で暇な時に圧縮してスマホに入れ、外出先で録画したアニメを見る、などの使い方が出来ると思います。
(通常のテレビの録画だと何故か失敗しやすいダビングをする必要がある上、高い専用アプリを買って再生する必要がある(後から圧縮は出来ないし色々不便))
形が漢字の「凡」に似ている事から凡と呼ばれ、凡を制御するためのソフトウェアはBonDriverと呼ばれるようになりました(BonDriverについては後述)。
テレビチューナーを作っている会社は国内の大手メーカーに限られると思いこんでいた他、しかも放送波を暗号化するこのシステムを採用しているのは日本くらいで非常にガラパゴスで規格も非常にクローズドな利権の塊ため、
業界基準に反した暗号化されたデータを復号した後また暗号化しないで戻すトンデモチューナーが出るなんて思っていなかったらしいです(白目)。
それ以降、様々なTS抜きチューナーが発売されましたが、
当然そんな業界の常識をぶっ壊したトンデモチューナーにB-CAS社がB-CASカードをくれる訳もなく、TS抜きチューナーにB-CASカードは同梱されていません。
私は使わなくなったDVDトレイを一度開けるとパカパカ出て来て閉まらないボロレコーダーからB-CASカードを分捕ってきましたが、もし手元にない場合は一応B-CAS社に「B-CAS割っちゃいました」という名目で3000円で「再発行」という名目で買えます。
ビルド(コンパイル)
プログラムのソースコードを、PCで実行できる(機械が実行できる)状態にすること。
ビルドして出来たファイルがexeファイルやdllファイル等になります。
BonDriver
軽く前述しましたが、TVTest・EDCB等の視聴・録画ソフトから指令を受け、TS抜きチューナーを制御するドライバーソフトウェアのことです。
当然ながら、BonDriverはTS抜きチューナーの機種によって使えるものが異なります。
そのため、各自で機種にあったBonDriverをDLしてくる必要があります。
最近だとアースソフト製のPT3(入手困難)とPLEX製のPX-W3U4・PX-W3PE4・PX-Q3U4・PX-Q3PE4・PX-MLT5PE(情報が少ないため非推奨)が多いと思いますが、このうち後者は5機種基本的に共通の設計となっているため、
全てradi-sh氏が配布しているBonDriver_BDA(IT35プラグイン導入必須)が利用できます(私はこれで動かしています)。
また、古いPX-W3PEやPX-Q3PE等も同じくBonDriver_BDA(PLEXPXプラグイン導入必須)で動かせるらしいので、PLEXチューナーの方はradi-sh氏のBonDriver一択だと思います。
この他、(特殊なMLT5PEを除き)BonDriverは 地デジ と BS・CS で別になります。
ただし、BonDriver_BDAであればBonDriverは 地デジ と BS・CS で同じで、
設定ファイルをBonDriver_BDAとセットで指定の命名規則で配置する必要があります。
設定ファイルは 地デジ と BS・CS・IT35系かPLEXPX系かで異なります。
また、BonDriverの命名規則では地デジを「T」、BS・CSを「S」と表現します。
例えば地デジとBS・CSそれぞれ4チューナーあるPX-Q3PE4の場合、ファイルを下のように配置します。
- 地デジ用BonDriver(BonDriver_BDA.dll)
- BonDriver_PX_Q3PE4_T0.dll
- BonDriver_PX_Q3PE4_T1.dll
- BonDriver_PX_Q3PE4_T2.dll
- BonDriver_PX_Q3PE4_T3.dll
- 地デジ用BonDriver設定ファイル(BonDriver_PX_x3U4_T.ini)
- BonDriver_PX_Q3PE4_T0.ini
- BonDriver_PX_Q3PE4_T1.ini
- BonDriver_PX_Q3PE4_T2.ini
- BonDriver_PX_Q3PE4_T3.ini
- BS・CS用BonDriver(BonDriver_BDA.dll)
- BonDriver_PX_Q3PE4_S0.dll
- BonDriver_PX_Q3PE4_S1.dll
- BonDriver_PX_Q3PE4_S2.dll
- BonDriver_PX_Q3PE4_S3.dll
- BS・CS用BonDriver設定ファイル(BonDriver_PX_x3U4_S.ini)
- BonDriver_PX_Q3PE4_S0.ini
- BonDriver_PX_Q3PE4_S1.ini
- BonDriver_PX_Q3PE4_S2.ini
- BonDriver_PX_Q3PE4_S3.ini
当然ですが機種がW3PE4等の2チューナーの場合は、下のようになります。
この他の機種の場合は、適宜ファイル名のW3PE4・Q3PE4の所を変更しましょう。
- 地デジ用BonDriver(BonDriver_BDA.dll)
- BonDriver_PX_W3PE4_T0.dll
- BonDriver_PX_W3PE4_T1.dll
- 地デジ用BonDriver設定ファイル(BonDriver_PX_x3U4_T.ini)
- BonDriver_PX_W3PE4_T0.ini
- BonDriver_PX_W3PE4_T1.ini
- BS・CS用BonDriver(BonDriver_BDA.dll)
- BonDriver_PX_W3PE4_S0.dll
- BonDriver_PX_W3PE4_S1.dll
- BS・CS用BonDriver設定ファイル(BonDriver_PX_x3U4_S.ini)
- BonDriver_PX_W3PE4_S0.ini
- BonDriver_PX_W3PE4_S1.ini
また、Spinel(後述)にて送信されてきたテレビ放送を受信してTVTestで見れるようにするBonDriver_Spinel、
UDP(ポート1234~)やTCP(ポート2230~)から送信されてきたテレビ放送を受信してTVTestで見れるようにするBonDriver_UDP・BonDriver_TCP、
録画したファイルをTVTestにて見れるようにする(要TVtplayプラグイン)BonDriver_Pipeなど、
正確にはチューナーを直接操作する訳ではないものの、TVTest等のソフトウェアにストリームを提供するドライバーもBonDriverと呼ぶようです。
TVTest
言わずと知れた、TS抜き環境でテレビを視聴するための鉄板ソフトです。
単体で録画機能も付いているので、テレビが映るかも兼ねてTS抜き環境を構築する場合は最初に手を付けた方がいいと思います。
大人の事情でどこからか圧力を受けたらしく、それ以降「デジタル放送総合技術研究開発機構(どこの法人d(ry)の研究資料」という名目()で、ビルドしない状態でこっそりGitHubにて配布されています。
また、大人の事情で、TVTest単体では暗号化された放送波を扱う事が出来ません。
そのため、CasProcessor等のTVTestのプラグインを利用して放送波を復号しています。
後述の配布ファイルにて、この辺りの面倒くさいセットアップを完了したTVTest(2019年時点での最新版(0.10.0))を配布していますので、宜しければご利用ください。
ビルドに必要なファイルが別で存在したりなど、ビルドやセットアップの難易度は一番高いです。
主に流通しているバージョンとして、0.7.23・0.8.0・0.9.0・0.10.0(現時点での最新版)があります。
0.7.23にパッチを当てたセットアップ済みのTVTestが使われている事が多いですが、最新版の方が何かといいと思いますので、ここにて配布しています。
プラグイン
TVTestにはプラグイン(機能を拡張できるソフトの事)が利用できます。
標準でも便利なプラグインが最初から入っているのですが、ここでは便利なプラグインを紹介します(いずれも配布しているTVTestに同梱しているため、再度DLする必要はありません)。
TVCaptionMod2
ざっくり言うと、字幕を表示するためのプラグインです。
私はあまり利用していませんが、鉄板だと思います。
NicoJK
ニコニコ実況のコメントを視聴中の画面に流したり、ニコニコ実況にコメント出来るようにするプラグインです。
NicoJKはそのままではコメントが流れません。NicoJK.iniを開き、78行目のところをTVTestを設置するPCのユーザー名に書き換え、行の先頭のセミコロン(;)を外し、コメントアウトを解除してください。
また、Chromeにてニコニコ実況にログインしている状態でないと、Cookieの取得コマンドが実行できず、コメントが流れません。
NicoJKは現在はTVTestのサイドパネルに格納されています(以前は別ウインドウだったようですが、統合されたようです)。注意して下さい。
TvtPlay
TVTestは通常テレビを生放送で視聴するためのソフトですが、これに大幅な拡張を加え、録画したファイルをTVTestで視聴できるようにするソフトがTvtPlayです。
NicoJKを利用する事で、ニコニコ実況の過去ログを保存しておけばそれを読み込んで録画ファイル再生時にニコニコ実況の過去ログを流す事ができます。
TSTask
放送波を受信し、録画したりUDPにてローカルLAN上の他の端末にデータを送信する事の出来るソフトウェアです。
EDCBの中に含まれる EpgDataCapBon.exe と似たような用途のソフトですが、EpgDataCapBon.exe よりもコマンドラインからの操作が充実しています。
名称はRecTest→RecTask→TSTaskと変わってきているようです。
TVTestと同じ作者(デジタル放送総合技術研究開発機構)が開発していますが、数年前から開発が停止しています。これから更新される事はあまりないような感じがします。
TS抜き関連ファイル配布
TVTest
現時点で最新のバージョン: 0.10.0(2019/02/03)をビルドしています。
32bit版(x86)・64bit版(x64)両方を同梱しています。
解凍すると、TVTest_32bit・TVTest_64bitとフォルダがあります。
お使いのPCのビット数に合う方のフォルダをコピーし、Program Files・Users以外のフォルダに配置して下さい。(例:C:\freesoft\TVRec\TVTest\)
上述の通り、プラグインはTVCaptionMod2・NicoJK・TvtPlayを同梱しています。
また、BonDriver_Pipe.dll・BonDriver_UDP.dll・BonDriver_TCP.dllも同梱しています。
注意
TVTestを初回起動する前に、コマンドプロンプトを管理者権限で起動し、
regsvr32 "C:\(TVTestを置いたフォルダのパス)\TVTestVideoDecoder.ax" regsvr32 "C:\(TVTestを置いたフォルダのパス)\TvtAudioStretchFilter.ax"
のように実行して、TVTestVideoDecoder.ax(MPEG2デコーダー)・TvtAudioStretchFilter.ax(TvtPlay用の音声フィルタ)をインストールしておいて下さい。
その後、TVTestの初回起動時の初期設定の「MPEG2デコーダー」の欄を「TVTest DTV Video Decoder」に設定してください(Windows10ではMicrosoft標準のMPEG2デコーダーが用意されていないため、インストールしておかないと受信出来ても見れません)。
また、ある程度すぐに使えるようセットアップはしてあるつもりですが、機種によって異なる箇所があるため、BonDriverに関係するファイル類は同梱していません。
上記や他のサイトを参考に、手動でファイルを配置してください。
(IT35.dll・PLEXPX.dllがないとBS・CSが視聴できない他、チューナー内蔵カードリーダーを利用する場合は、WinSCard.dll・WinSCard.iniがないとカードを読み取れません。
忘れずにTVTestのあるフォルダにコピーして下さい。
また、WinSCard.iniは「カードリーダーとして使用するチューナーのFriendlyName」の箇所をチューナーの機種に合わせて下さい、これを忘れるとカードが読み取れません。)
ダウンロード
- ver.0.10.0(2019/02/03)… TVTest-0.10.0.zip(ダウンロード)
TSTask
現時点で最新のバージョン: 0.2.0をビルドしています。
32bit版(x86)・64bit版(x64)両方を同梱しています。
解凍すると、TSTask_32bit・TSTask_64bitとフォルダがあります。
お使いのPCのビット数に合う方のフォルダをコピーし、Program Files・Users以外のフォルダに配置して下さい。(例:C:\freesoft\TVRec\TSTask\)
TVTest同様、大人の事情でそのままのソースコードでは暗号化された放送波を扱う事が出来ません。
そのため、暗号化されたデータを扱えるよう(難解なためどのような処理をやっているのかは私には理解出来ませんが)有志によって開発されたソースコードへのパッチを当てたバージョンをビルドしています。
ダウンロード
- ver.0.2.0… TSTask-0.2.0.zip(ダウンロード)
あとがき
動かない場合、ある程度でしたらコメントにて書き込んでいただけたら対応はしますが、機種によっても異なるため、分からない部分も多いかと思います。
多分5chで聞いた方が早いと思います。
誰かのお役に立てれば幸いです。
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