クラシックランボルギーニの修理や認定書発行、自ら名車の再生産も行うポロストリコ
サンタアガタ・ボロニェーゼのアウトモビリ・ランボルギーニ本社施設内にオープンした「ポロストリコ」の一番の目的は、『カウンタック』や『ディアブロ』など、すでに生産を終えたクラシックランボルギーニのレストアである。
ポロストリコは、ヒストリックモデルの記録、スペアパーツの65〜70%を供給可能なオリジナルスペアパーツをアーカイブしており、世界中のクラシックランボルギーニのオーナーから依頼を受け、高い技術によってヒストリックモデルをレストアする。修復に費やされる時間は6カ月から24カ月。輸送の手配にも対応するという。
もうひとつは、ヒストリックモデルの認定だ。フェラーリが2006年に設立した「フェラーリ クラシケ」は、レストアやメンテナンスサービスに加えてフェラーリのヒストリックモデルに鑑定書を発行しているが、ポロストリコも同様に独自の公式認定証を発行し、クラシックランボルギーニの維持をサポートしている。
しかし、ポロストリコが他メーカーのヘリテージ部門と異なるのは、オーナーの依頼を受けてヒストリックモデルのレストアをするだけではなく、もう一歩踏み出して、歴史的な名車を自ら復元していることだろう。同様の取り組みを行っているプレミアムブランドは、ランボルギーニのほかにジャガー・ランドローバーしかない。
メイン写真と下の写真は、2017年4月にドイツのエッセンで開催された「テクノクラシカ」で公開されたシャーシナンバー5030の『ミウラSV』だ。ポロストリコによって再生産された2台目の『ミウラ』である。
総額3億5000万円以上のパーツを使ってオリジナルモデルの『ミウラSV』を完全に復元
この『ミウラSV』のレストアに費やされた時間は、ボディ、エンジン、内装を合わせて2000時間以上、使用されたパーツの総額は3億5000万円以上に上るという。
オリジナルモデルのフォルムや状態を復元するために、あらゆる部分にランボルギーニのオリジナルスペアパーツが使われており、エンジンを含むすべてを完全に復元。見た目だけではなく、オリジナルの『ミウラSV』と同じようにクルマを走らせ、使うことができる。
イタリア語で「Oro Metallizzato」と呼ばれるゴールドメタリックの印象的なボディカラーも、ポロストリコにアーカイブされた図面を元にオリジナルモデルと同じ方法で塗料を調合して再現したものだ。内装はポロストリコが厳選したブラックレザーを使用することで一新されたが、オリジナル処理が施されている。
そしてもう一台、いまポロストリコがフルレストアを進めているのが、シャーシナンバー1120204の『カウンタックLP400 ペリスコピオ』である。『ミウラSV』と同様に、ボディ、エンジン、内装、機械部品の細部にいたるまで、あらゆる部分を1976年に生産されたオリジナルモデルのように復元しているという。
美しき往年の名車を復元し、過去と未来をつなぐことにより、さらに自らの価値を高めようとするランボルギーニのブランド戦略。おそらく、2017年中にはフルレストアされた『カウンタックLP400 ペリスコピオ』がお披露目されるに違いない。
Text by Kenzo Maya
(C)Automobili Lamborghini S.p.A.