人気の理由は低コスト、スーパーカー世代の40〜50代も「賃貸ガレージハウス」を支持
インターネットで「ガレージハウス」と検索すると、さまざまな施工例が表示され、自分が建てるならどんなガレージハウスにしようか…と夢が膨らむことだろう。とはいえ、実際にガレージハウスを建てれば、土地代や建築費など、大きなコストがかかり、富裕層でも簡単には手を出せないのが現実だ。
首都圏を中心に賃貸ガレージハウス「ガレント」を展開するガレントコーポレーションの代表取締役、内津英明さんは「ガレージハウスをいきなり建てるのはおすすめできません。コストの問題もありますが、なによりも『一度建ててしまったら取り返しがつかない』からです」と語る。
「『いつかはガレージハウスを…』という夢をお持ちの方は、賃貸型に一度入居してガレージハウスを経験したほうが、『自分の理想』をより具現化しやすいと思います」
実際、40〜50代のスーパーカーブーム世代のクルマ好きの間でも、自分で建てるガレージハウスよりも賃貸型のほうが支持されているという。
「人気となっている一番の理由は、やはりコストです。都内にガレージハウスを土地購入から建てるとなれば、大げさではなく億単位の見積もりが必要となるでしょう。その点、賃貸型なら費用を大幅に抑えることができる。ガレージハウスを持つという夢へのスタートラインがぐっと近づくのです」
都内の高級住宅地にありながら家賃は月約16万円、ガレージはクルマ3台分のスペース
今回の取材で訪れた同社の賃貸ガレージハウス「ガレント浜田山」の家賃は、ひと月16万円ほど。ガレージには2台のクルマを停めることができ、屋外にも1台分のスペースが用意されている。
家族と住む自宅にクルマを置く余地のない人が「趣味用のセカンドハウス」として利用する場合もあり、入居希望者が後を絶たないという。同社のホームページを見ても、各物件に「空室待ち」の文字が並ぶほどの人気ぶりだ。
1人〜2人用の趣味的空間がコンセプトのため、大家族での使用は想定していなく、他の入居者の大切なクルマを傷つけてしまう可能性があることから、ペット不可の物件も多いが、コンセプトを鑑みれば妥当な条件とiえるだろう。
また、かりに月額約16万円が高いと感じる場合、クルマのスペースが1台分プラスアルファの物件なら10万円以内で住むことができ、都心部にこだわらなければさらに費用を抑えることが可能。もちろん、ガレージハウスとしてのクオリティは家賃に関係なく保証されている。
「弊社では、すべての物件を『単なる車庫』ではなく、『クルマと一緒に過ごす空間』をコンセプトにさまざまな趣味の可能性を考えて作っています。ガレージ内はプラスアルファの広さを持たせてあり、大きなツールボックスを置いて純粋なガレージにするのはもちろん、バーカウンターなどを設けてリビングのようにすることもできます。愛車を見ながら飲む一杯は、毎日忙しく働く自分への『ご褒美タイム』となることでしょう」
さらに、物件の立地によるが、経営者や個人事業主なら、ガレージハウスをビジネススペースとして活用する使い方もある。クルマを趣味とする人同士がガレージハウスで商談を行えば、自然と話が盛り上がり、より良いお付き合いに発展するはずである。
入居者同士で愛車を肴に酒を酌み交わし…より人生を充実させる賃貸型ガレージハウス
賃貸ガレージハウスにはもうひとつ、大きな利点がある。それは同じ趣味を持つ者同士が交流できる「コミュニティスペース」としての機能だ。
クルマ好きというのは元来、自分の愛車をはじめ、クルマについて語りたがるもの。しかし、現在の日本社会は隣人との交流が乏しく、特に都心部に住む大人の男性の場合、近所付き合いはせいぜい挨拶程度という人が圧倒的に多い。
その点、賃貸ガレージハウスの入居者は例外なくクルマという共通の趣味を持っているので、隣人との交流も積極的に行われるのだという。
「みなさん、週末の夜に、お互いのガレージのシャッターを開け、自慢の愛車を肴にお酒を酌み交わしたり、バーベキューパーティを開いたりしています。意気投合して一緒にツーリングに出かけることもざらです。入居者同士が刺激しあうことで、カーライフを充実させるのはもちろん、人生のギアもシフトアップすることができるのです」
40〜50代のクルマ好きに賃貸ガレージハウスが人気となっているのもうなずける話である。そこには、「クルマの温もり」「人々の温もり」「人生の温もり」がすべて標準装備されているのだ。
Text by Tetsuya Abe
TEL:03-5347-2733
FAX:03-5347-2734
MAIL:info@garent.jp