最高速度336km/h、スーパーカー並の性能の『コンチネンタル スーパースポーツ』
『コンチネンタル スーパースポーツ』のパワートレインは、これまでベントレーの最速モデルだった『コンチネンタルGTスピード』と同じ6.0L W型12気筒ツインターボエンジン。トランスミッションはZF社製の8段ATである。
しかし、『コンチネンタルGTスピード』と同型エンジンといっても、ターボチャージャーは『コンチネンタル スーパースポーツ』用に新設計されたもので、インタークーラー、ブーストプレッシャーなどにも改良が加えられた。それらにより、最高出力710ps、最大トルク103.7kgmと、まさに驚異的なパワーを発揮。最高速度はベントレー史上最速となる336km/h、0-100km/h加速は3.5秒を記録する。
スペックだけを見ればもはやスーパーカーといってよく、ベントレーが「世界最速の4シーター」を主張するのも当然だ。なかでも、その速さとともに印象的なのが、レーシングカーのように野太くワイルドな『コンチネンタル スーパースポーツ』のエキゾーストノート。下のリンクにあるベントレーのオフィシャル動画を観れば、その迫力のあるエンジン音を堪能できるはずである。
もちろん、エアサスペンションにも専用チューニングが施されている。2tを超える車重を受け止めるために、ブレーキは世界最大サイズとなるフロント420mm、リヤ356mmのカーボンセラミックブレーキだ。
カーボンファイバー素材を随所に使った『コンチネンタル スーパースポーツ』の外装
エクステリアでは、フロントのスプリッターとリヤのディフューザーにカーボンファイバーが使用され、サイドエクステンションとボンネットベントもカーボンファイバー製。前後のバンパーも新たにデザインされた。
また、フロントウィングベントはグロスブラック仕上げとなり、螺旋状の溝が刻まれたエキゾースト・テールパイプも新意匠。オプションでウイングタイプのリヤスポイラーなどを取り付けることも可能である。
軽量タイプの21インチ・アロイホイールは『コンチネンタル スーパースポーツ』の専用装備で、これは通常モデルの『コンチネンタルGT』のアロイホイールよりも1本あたり5kg軽いという。
さらに、これもオプションとなるが、「Xスペシフィケーション」というパッケージを選択すれば、ボンネットやドアミラーがカーボンファイバー製になり、エグゾーストは軽量のチタン製となる。
贅を尽くした『コンチネンタル スーパースポーツ』の内装、価格は3400〜3600万円?
スーパーカー並の性能を持つモデルとはいえ、ベントレーはロールスロイスとともに英国を代表するラグジュアリーカーブランド。インテリアには、最上級のレザーやアルカンターラ、カーボンファイバーをふんだんに用いて贅を尽くした仕様が施されている。
3色のレザーが組み合わされたシートは、ダイヤモンドキルティングタイプ。格子柄のカーボンファイバーフェイシアパネルとのコーディネートがなんとも美しく特徴的だ。レザーとアルカンターラで巻かれたステアリングホイールの12時の位置には、マーキングが施された。
また、ほかのベントレーのモデルと同様に、『コンチネンタル スーパースポーツ』もコーチビルド部門の「ミュリナー」でビスポークすることができる。標準のラインナップにないボディカラーやインテリアをオーダーすることも可能だ。
『コンチネンタル スーパースポーツ』の価格や日本への導入時期は発表されていないが、先代の「スーパースポーツ」が『コンチネンタルGTスピード』より550万円高い3150万円だったことを考えると、おそらく日本上陸時の価格はクーペが3400万円前後、コンバーチブルが3600万円前後。すでに、本国では受注が開始されており、4月からデリバリーされるという。
ベントレーの黎明期に登場したモデルの名を受け継ぎ、史上最高・最速を謳う『コンチネンタル スーパースポーツ』。まさに歴史的な1台といえるだろう。