ハーレーダビッドソン『トライグライド ウルトラ』はメーカーによる唯一の純正トライク
街中や高速道路で、一見するとバイクのようでありながら、フロント一輪リア二輪という変わったスタイルのモーターサイクルを見たことがないだろうか。あれが“三輪バイク”のトライクだ。
スタイルとともに、トライクの大きな特徴といえるのが、大型自動二輪免許を持っていなくても乗れるということ。もっといえば自動二輪の免許も必要なく、普通自動車免許(AT限定は不可)さえあれば大手を振って乗ることができ、タンデム(2人乗り)ツーリングも可能なのだ。
しかも、トライクの車両区分は大型バイクと同じ小型自動車(二輪)なので、クルマに必要な車庫証明がいらない。それでいて、有料道路の料金区分はバイクと同様の扱いとなるため、経済的にもお得だ。ただし、免許区分は「自動車」扱いなので、交通違反(速度超過や駐車違反など)をした場合は、クルマと同等の「罰金等」を受けることになる。
トライクの多くは市販のバイクをベースにカスタムショップなどで製作され、ユーザーに販売されている。大手バイクメーカーが純正トライクを生産するケースはほとんどない。ただし、唯一の例外がハーレーダビッドソンだ。ハーレーダビッドソン『トライグライド ウルトラ』は、新車カタログにも載っている正真正銘の純正トライクで、日本国内でも2014年からハーレーダビッドソン ジャパン正規ディーラーで販売されている。
男の休日を変える『トライグライド ウルトラ』、40〜50代のハーレー初心者に最適
2017年モデルの『トライグライド ウルトラ』は、ハーレーの最上級ツーリングモデル『ウルトラ リミテッド』をベースにした高次元かつ高機能の純正トライクだ。
ベースモデルと同等の大型カウルや、ライダーがコントロール類に2.5cm近づくように設計されているシートを備え、6.5インチのカラータッチディスプレイを採用するオーディオシステムも搭載する。また、後ろのトップケースにプラスして、後輪と後輪の間には190L(!)のトランクを装備。ハーレーの古き良きクラシックテイストが満喫できるスタイルとなっている。
ハーレーを象徴するV型ツインエンジンは、2016年秋に18年ぶりに刷新された9代目ビッグツインのMilwaukee-Eight(ミルウォーキーエイト)エンジン。排気量は107キュービックインチ(1753cc)、最大トルク(rpm) は151Nm/3250rpmを発揮。このエンジンの造形もじつにカッコよく、いつまでも見飽きることはないだろう。洗車やオイル交換など、週末のメンテナンスさえ楽しみになるに違いない。
その走りだが、一番の特徴は前輪のブレーキキャリパーが6ポットになり、車重560Kgを支えるブレーキング性能がアップしていること。また、フロントフォークもトライク専用設計となり、新型エンジンとともに、信頼できる動力性能となっているのだ。そして一番うれしい装備は、ハーレーで唯一、電動のリバースギアを搭載していることだろう。リバースギアは高速道路のパーキングで大活躍するに違いない。
このハーレーダビッドソンの純正トライクを手に入れたら、休日は必ず出かけたくなる。休日の過ごし方を大きく変えたいなら、ハーレー初心者の40〜50代にうってつけの『トライグライド ウルトラ』を選択すべきだ。