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第4回 | シボレーの最新車デザイン・性能情報をお届け

“『トランスフォーマー』サムを守る”6代目シボレー『カマロ』が日本上陸

車に詳しくなくても、映画『トランスフォーマー』シリーズで主人公サムを守るオートボットが変形するアメ車と聞けば、ピンとくるかもしれない。その車は、シボレー『カマロ』。アメリカを代表するマッシブカーで、1963年の初代デビュー以来、50年以上の歴史を重ねた名車である。『トランスフォーマー』で使用されたモデルは5代目にあたるが、6月下旬公開予定の最新作『トランスフォーマー The Last Night』では、2016年5月に発表された6代目が使用されるという。この最新モデルである6代目『カマロ』の日本でのデリバリーが、2017年後半から始まることが決まった。

初代から受け継ぐV8エンジンに加えて、新たに直4ターボも追加した新型『カマロ』

『カマロ』のアイデンティティは、初代から脈々と受け継がれる「V8エンジン」へのこだわりだ。ドゥルドゥル…という重低音を響かせる独特な排気音。大きな車体を軽々と動かすパワー。アメリカンマッシブの精神は、V8エンジンとともにあるといっても過言ではないだろう。もちろん、新型『カマロ』もその伝統は受け継いでいる。

トップグレードの『カマロ SS』に搭載されるのは、最高出力339kW(461ps)/6000rpm、最大トルクは617N・m(62.9kg・m)/4400rpmと、『カマロ』史上最強の6.2L V8エンジン。シボレーが誇るモンスターマシン『コルベット』に比肩するスペックを誇る。

一方、時代の流れに沿って、新たなエンジンも投入された。それが、『カマロ LT RS』に搭載された2L直列4気筒ターボエンジンだ。最高出力は205kW(279ps)/5500rpm、最大トルクは400N・m(40.8kg・m)/3000-4500rpm。こちらは『カマロ』史上もっとも効率的なエンジンだという。ついに搭載された4気筒エンジンと『カマロ』初となるターボは、最大のトピックといってもいい。

これらのパワートレインを搭載するボディは、GM(ゼネラル・モーターズ)のFR用“アルファ”プラットフォームを流用しつつ、コンポーネントの約70%を専用に開発。フレーム剛性を28%強化しつつ、車両重量で90.7kg以上の軽量化を達成した。また、軽量化に関しては、サスペンションも新たに開発したアルミ&コンポジット素材で21%軽量化し、バネ下重量を軽減している。

新型『カマロ』は先代よりコンパクトに、しかし力強く彫刻的なスタイリングを実現

エクステリアはキープコンセプト。一見すると、大きな変更はないように見えるが、先代よりも全長、全幅、全高、ホイールベースともにコンパクトになった。しかしながら、初代のグリルにインスパイアされた、低く、ワイドなスタンスを印象付けるフロントグリルや、一新した現代的なLEDシグネチャーランプ、新たに造形されたリアデザインなど、『カマロ』のアグレッシブなプロポーションは健在。これらを強く印象づけることで、力強くボリューム感がありながら、スポーティで彫刻的なスタイリングを実現している。

インテリアは、初代『カマロ』のインストルメントパネルを現代的に再解釈。主要部にタッチパネルコントロール、シートには豊かな質感をもつ上質なレザーを採用し、洗練度をさらに高めた。インフォメーションシステムでは、シボレーが独自に開発した「シボレーMyLink(マイリンク)」を標準装備。メータパネルの中央にレイアウトされた8インチディスプレイがインターフェースとして機能し、音楽、写真、動画再生などが行える。

メータパネルには、パフォーマンスに関する重要な情報を確認するためのアナログメータと、パフォーマンス、およびインフォテイメントなどに関する機能を表示するための、高解像度8インチダイアゴナル高解像度センターカラータッチスクリーンを搭載。さらにBOSEのプレミアムオーディオシステムに加え、快適なドライビングをサポートするApple CarPlay(アップル カープレイ)、Android Auto(アンドロイド オート)にも対応した。

『カマロ』初の限定カスタムオーダーキャンペーンも! 価格は489万円から619万円

2017年2月1日から2月26日までは、初の試みとなる先行予約限定カスタムオーダーキャンペーンを実施。10色のボディ、5色のインテリア、3色の幌(コンバーチブル)とサンルーフ(クーぺ)を自由に組み合わせて、約280通りのカラーコーディネートから選ぶことができる。

カスタムプレオーダーキャンペーン限定のメーカー希望小売価格は、『カマロLT RS』が489万円、『カマロ コンバーチブル』が569万円、『カマロSS』が619万円だ。

新型『カマロ』のコンセプトは、「Evolution is never without purpose(理由無き進化は無い)」。日本市場で20年以上にわたり累計2万台以上が販売された『カマロ』だが、新エンジンの搭載やカスタムオーダーキャンペーンなどを実施する進化した新型の登場によって、新たな歴史を刻むことになりそうだ。

Text by Tsukasa Sasabayashi
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第8回 | シボレーの最新車デザイン・性能情報をお届け

C8はミッドシップ──新型コルベット、まもなくデビュー

発表前のニューモデルがカモフラージュ模様をまとい、公道でテスト走行を行うのはよく見られる光景だ。それらは自動車メディアのスクープ、あるいはメーカーが発表した写真によって目にすることが多い。しかし、世界有数の大都市、ニューヨークのど真ん中にカモフラージュ模様のプロトタイプが登場するのは、わりとレアケースではないか。GM(ゼネラルモーターズ)は4月初旬、デジタルカモフラージュ加工を施したシボレー『コルベット』の次期モデルをニューヨークの街で走らせるデモンストレーションを行った。

アメリカンスーパースポーツの代表車種『コルベット』が6年半ぶりモデルチェンジ

1960〜70年代のマッスルカー全盛の時代から、アメリカには数多のスポーツカーが存在してきた。シボレー『コルベット』は、間違いなくその代表車種のひとつだろう。モータースポーツの世界でも輝かしい成績を残し、世界中で多くのファンに愛されている。

初代モデルの登場は1953年。「アメリカ独自のスポーツカーを生み出す」との思いから誕生し、以来60余年、7世代にわたって系譜を紡いできた。とりわけ1966年デビューの第3世代、通称「C3」は、光岡自動車のヒットモデル『ロックスター』のモチーフとなるなど、今も『コルベット』の象徴として高い人気を誇る。現行モデルは第7世代だ。

その『コルベット』が6年半ぶりにモデルチェンジを行い、第8世代、つまり「C8」へと進化する。シボレーブランドを展開するGMは、今年7月18日に新型『コルベット』を公開することを発表。そしてニューヨーク国際モーターショーを翌週に控えた4月11日、ニューヨークのど真ん中で新型『コルベット』のプロトタイプを走らせたのである。

ショートノーズのスタイリングにミッドシップ。大きく変わる8代目『コルベット』

カモフラージュ模様のプロトタイプが現れたのは、ニューヨーク市マンハッタン区のウェストサイドを南北に走る7番街。タイムズスクエアに近い地区だ。ハンドルを握るのは新型『コルベット』のチーフエンジニアをつとめるタッジ・ジェクター氏、助手席に座るのは大手自動車メーカーで初の女性CEOとなったGMのメアリー・バーラ氏である。

アメ車に詳しい人なら、左右のドアに公開日を予告する「07.18.19」のバナーを貼ったこのプロトタイプを見て「おや?」と思ったに違いない。『コルベット』といえば、初代からFR(フロントエンジン・リアドライブ)レイアウトをもつロングノーズ・ショートデッキのフォルムが伝統。ところが、「C8」は対照的に、フロントノーズが短くリア部分が長い。キャブフォワード(運転席が車体中央から少し前方に位置)スタイルとなっている。

このフォルムは、「C8」のエンジンがミッドに搭載されることを意味する。つまり『コルベット』史上初となるミッドシップ・エンジンレイアウトを採用するということだ。

ハイブリッドモデルも登場? まったく新しいアメリカンスーパースポーツに進化する

しかも、驚くべきことに、ミッドシップのみならず、ハイブリッドモデルのラインナップまで噂されている。少なくとも、ダウンサイジングによって効率化をはかり、大排気量のV8エンジンを搭載するモダンマッスルカーに別れを告げることが予想される。「C8」は、これまでに例のない、まったく新しいアメリカンスーパースポーツとなりそうだ。

いずれにせよ、新型の全容はまもなく明らかになる。前述のとおり、GMは今年7月18日に「C8」をお披露目することを公式に発表済みだ。おそらく、アメリカの自動車業界だけではなく、世界中のスポーツカーファンにとって胸が躍る一大イベントとなることだろう。その日まで残り2カ月足らず。新型『コルベット』のデビューを刮目して待ちたい。

Text by Kenzo Maya
Photo by (C) General Motors
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

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