初代から受け継ぐV8エンジンに加えて、新たに直4ターボも追加した新型『カマロ』
『カマロ』のアイデンティティは、初代から脈々と受け継がれる「V8エンジン」へのこだわりだ。ドゥルドゥル…という重低音を響かせる独特な排気音。大きな車体を軽々と動かすパワー。アメリカンマッシブの精神は、V8エンジンとともにあるといっても過言ではないだろう。もちろん、新型『カマロ』もその伝統は受け継いでいる。
トップグレードの『カマロ SS』に搭載されるのは、最高出力339kW(461ps)/6000rpm、最大トルクは617N・m(62.9kg・m)/4400rpmと、『カマロ』史上最強の6.2L V8エンジン。シボレーが誇るモンスターマシン『コルベット』に比肩するスペックを誇る。
一方、時代の流れに沿って、新たなエンジンも投入された。それが、『カマロ LT RS』に搭載された2L直列4気筒ターボエンジンだ。最高出力は205kW(279ps)/5500rpm、最大トルクは400N・m(40.8kg・m)/3000-4500rpm。こちらは『カマロ』史上もっとも効率的なエンジンだという。ついに搭載された4気筒エンジンと『カマロ』初となるターボは、最大のトピックといってもいい。
これらのパワートレインを搭載するボディは、GM(ゼネラル・モーターズ)のFR用“アルファ”プラットフォームを流用しつつ、コンポーネントの約70%を専用に開発。フレーム剛性を28%強化しつつ、車両重量で90.7kg以上の軽量化を達成した。また、軽量化に関しては、サスペンションも新たに開発したアルミ&コンポジット素材で21%軽量化し、バネ下重量を軽減している。
新型『カマロ』は先代よりコンパクトに、しかし力強く彫刻的なスタイリングを実現
エクステリアはキープコンセプト。一見すると、大きな変更はないように見えるが、先代よりも全長、全幅、全高、ホイールベースともにコンパクトになった。しかしながら、初代のグリルにインスパイアされた、低く、ワイドなスタンスを印象付けるフロントグリルや、一新した現代的なLEDシグネチャーランプ、新たに造形されたリアデザインなど、『カマロ』のアグレッシブなプロポーションは健在。これらを強く印象づけることで、力強くボリューム感がありながら、スポーティで彫刻的なスタイリングを実現している。
インテリアは、初代『カマロ』のインストルメントパネルを現代的に再解釈。主要部にタッチパネルコントロール、シートには豊かな質感をもつ上質なレザーを採用し、洗練度をさらに高めた。インフォメーションシステムでは、シボレーが独自に開発した「シボレーMyLink(マイリンク)」を標準装備。メータパネルの中央にレイアウトされた8インチディスプレイがインターフェースとして機能し、音楽、写真、動画再生などが行える。
メータパネルには、パフォーマンスに関する重要な情報を確認するためのアナログメータと、パフォーマンス、およびインフォテイメントなどに関する機能を表示するための、高解像度8インチダイアゴナル高解像度センターカラータッチスクリーンを搭載。さらにBOSEのプレミアムオーディオシステムに加え、快適なドライビングをサポートするApple CarPlay(アップル カープレイ)、Android Auto(アンドロイド オート)にも対応した。
『カマロ』初の限定カスタムオーダーキャンペーンも! 価格は489万円から619万円
2017年2月1日から2月26日までは、初の試みとなる先行予約限定カスタムオーダーキャンペーンを実施。10色のボディ、5色のインテリア、3色の幌(コンバーチブル)とサンルーフ(クーぺ)を自由に組み合わせて、約280通りのカラーコーディネートから選ぶことができる。
カスタムプレオーダーキャンペーン限定のメーカー希望小売価格は、『カマロLT RS』が489万円、『カマロ コンバーチブル』が569万円、『カマロSS』が619万円だ。
新型『カマロ』のコンセプトは、「Evolution is never without purpose(理由無き進化は無い)」。日本市場で20年以上にわたり累計2万台以上が販売された『カマロ』だが、新エンジンの搭載やカスタムオーダーキャンペーンなどを実施する進化した新型の登場によって、新たな歴史を刻むことになりそうだ。