Apple Watchのおもな用途は「健康管理」「運動不足解消」「iPhoneのウィジェット」
Apple Watchはミドルエイジの健康管理や運動不足解消にもってこい!と導入して早3カ月が経ちました。充電中以外は、それこそ寝ているあいだも睡眠ログを記録するため常に装着しております。その上で考えたい。結局、Apple Watchとはなんなのか?
実際に使って気がついた「健康管理」「運動不足解消」以外の用途は、「Apple WatchとはiPhoneのウィジェットである」ということです。Androidユーザーにはお馴染みのウィジェットとは、アプリを起ち上げずとも、天気予報やニュースといった情報をホーム画面に表示させておくことができるミニアプリのこと。iPhoneの場合、ホーム画面を右フリックすると表示されるカスタマイズ可能な情報一覧がウィジェットと呼ばれています。
そのウィジェット機能を手元に持ってきたのがApple Watchというわけです。
iPhoneユーザーなら、手元ですべてのインフォメーションを把握することができる
Apple Watchの文字盤はさまざまな種類から選ぶことが可能ですが、そこからさらに各情報を表示するセクション(コンプリケーション)を好みに応じて自由にカスタマイズすることができます。コンプリケーションにはたとえば「Apple Watchのバッテリー残量」「カレンダー」「再生中の音楽」「天気予報」「世界時計」「月齢」「日の出/日の入時刻」「心拍数」「UV指数」「活動量計(アクティビティ)」など、じつにさまざまな種類があります。
また、各セクションをタップするとアプリが起動するクイックランチャーとしての機能も持っているので、使用頻度の高いアプリを配置しておくこともできます。
あらかじめ用意されている文字盤のなかでも「インフォグラフ」(上の写真)は、合計8カ所とカスタマイズできるスペースが特に多いもの。それ以外の文字盤でも最低3カ所程度は自分好みにアプリを配置できます。これでいちいちiPhoneでアプリを起動しなくても、Apple Watchだけで気になる情報を把握できる! Androidスマホであれば普通にできることではありますが、iPhoneユーザーにとって手元ですべてのインフォメーションを把握できるのは新鮮かつ軽快で非常に喜ばしいことでしょう。
とはいえ、「Apple WatchがiPhoneの代わりになる」というわけではありません。
セルラーモデルならApple Watch単体での着信・通話はもちろん、メール&メッセージ受信、音楽鑑賞(要Bluetoothヘッドホン)、電子マネー利用と最低限の機能は使えますが、ネックは入力系が弱いところ。簡単な返事であればあらかじめ設定しておいた定型文でサッと返せますが、こみいった内容の返信内容の場合は音声入力で文章作成しなくてはいけません。
Apple WatchはiPhoneの代わりにならない。しかし最低限の機能が使えれば十分
いや、待てよ。むしろそれで十分じゃありませんか。SNSやカメラといった機能は必要なし。おもに使いたいのは通話とメールで、特に電話がメイン。通勤時間は音楽かPodcast
が聴けて、ニュースや天気予報がわかればOK。Suicaも使えるなら優秀…。
これ、既視感がありませんか? そう、ワンセグこそ見られませんが、かつてのガラケーそのものです。しかもすべてが手首に集約されていて、健康管理や運動不足解消にも役立ちます。手ぶらで気ままにお出かけしたいミドルエイジにはぴったりではありませんか。
ひとつ残念なのは、利用にあたってはiPhone本体の契約が必須ということでしょうか。ミドルエイジの場合はiPadセルラー版とペアリングできれば最高だと思うのですが。ともあれ、じつはスマホが苦手な人にこそApple Watchはおすすめ。ご自身はもちろん、そろそろ高齢となるご両親も意外とヘビーユーザーになるかもしれませんよ。
Text&Photography by Jun Kumayama
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)