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信大70年「大学歌」お披露目 松本で記念式典

「大学歌」を披露する信州大混声合唱団と交響楽団=1日、松本市まつもと市民芸術館「大学歌」を披露する信州大混声合唱団と交響楽団=1日、松本市まつもと市民芸術館
 信州大(本部・松本市)は1日、創立70周年の記念式典を松本市まつもと市民芸術館で開いた。卒業生や教職員、関係自治体の首長ら約1100人が出席。初めて制定した「大学歌」などを披露した。濱田州博学長は式辞で、地域社会への貢献が大学の重要な役割の一つとし「令和の時代も教育、研究、社会貢献に精進したい」と決意を語った。

 濱田学長は信大の歴史や近年取り組んできた組織改革を紹介した。2004年の国立大の法人化などによって地域貢献が大学に要請される中、信大の5キャンパスが県内の3市1村に分散している現状について「さまざまな地域と連携するために、現在では大きなメリットになっている」とも述べた。

 大学歌は、学生や教職員らに一体感を生む狙いで制定。歌詞と曲の公募を経て完成した作品を、信大の交響楽団と混声合唱団の学生ら計約140人が演奏、合唱した。歌詞には「アルプス」「千曲川」など県内各地の雄大な自然が描写されている。曲を初めて聞いた医学部1年の種田昂祐(こうすけ)さん(20)は「信大の特徴が出ている歌」と話した。

 信大は1949(昭和24)年、主に県内七つの高等教育機関を母体に発足。現在は8学部、大学院6研究科を抱える。式典は、信大の前身の一つである旧制松本高校の創立100周年記念も兼ねた。

 式典に先立ち、諏訪中央病院(茅野市)名誉院長の鎌田実さんや信大医学部教授らによる市民公開講座もあった。信大は記念事業として、11月末まで各種講演やイベントを計画している。

(6月2日)

長野県のニュース(6月2日)