【またたび大学院留学①】現在の出願/合格状況と、出願時にこだわったこと

昨日、NYUから合格通知をもらって、予想外にも多くの人からお祝いのメッセージをもらった。誕生日のとき以上の騒ぎで、個人的には忘れられない1日になった。

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いやあ、自分でもまだ夢を見ているみたいです。NYUのインスタとか見ているんですけど、自分がここに行くのか…?!と疑ってばかりです。本当にわたしはここに行くのかぁ…へぇ…はぁ…と思うのを繰り返しています。でも入学が許可された学生しか入れないサイトへの案内が来たりだとか、IDとか発行されたので、夢じゃないんでしょう。。。

今日から気まぐれの連載方式で、わたしが大学院留学をするにあたってやったこと、こだわったこと、簡単な歴史などを適当に書いていきます。

今回は現在の出願状況と出願時にこだわったことを書きます。

またたびのスペック

・ニューヨークの州立大学卒業(Bachelor of Arts、専攻はInterdisciplinary Information Science、副専攻がJournalism)

・日本の私立大学とカリフォルニアのコミカレにも通った

・卒業時のGPAは2.95(笑わないでくれ…最悪時から卒業までで0.81上がった)

・2017年の2月から東京のとある企業で正社員として勤務

・大学時は5つのメディア系のインターンやバイトを経験

・ブログを一応5年くらいやってる。留学に関する質問に2,000個以上答えてきた

大学院出願状況/合否

・New York University, International Education, MA:合格

・Miami University of Ohio, Student Affairs in Higher Education, MS:Waiting List

・Merrimack College, Higher Education, MEd:不合格

・Merrimack College, Community Engagement, MEd:まだ審査中

全部で3つの大学を受けた。NYUからの合格通知が来るまでは、Cal State Long Beachや母校のSUNY Albanyを受けるために準備してたけど、やめた。もういいや。

受けたプログラムの分野

高等教育機関で留学生をサポートする仕事がしたいと思ってて、それでHigher Educationに関するプログラムをいくつか受けた。

大学を見つけた方法はここから。

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わたしは学部のGPAがアレすぎるので、トップ校は眼中になかった。自分のレベルにあったところで、自分が勉強したいことが勉強できて、そんで卒業後のキャリアもなんとかなりそうなところに絞った。

だけどまあ「記念受験でもすっかwww」って感じの軽い気持ちで、GPAの制限がなく、GREもいらなかったNYUをノリで受けた。どうせGPAで落とされんだろ、って思っていたけど、なんとか拾ってもらえた。本当に夢を見ているみたいだ。

もともとは異文化コミュニケーションのプログラムを受験しようと思ってた。そのためにオクラホマにも行ったんだった。だけどオクラホマでいろいろな人の話を聞いていて思った。ここは大学の教授になりたい人が多く、プログラムがPhDに比重を置いていた。大学職員になりたいわたしにとっては、なんか違うかなと思った。

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もちろん異文化コミュニケーションにはすごく興味がある。この分野と高等教育の考え方を組み合わせて、何かを生み出したいと思っている。だけど、異文化コミュニケーションを専門に勉強するのはなんかしっくりこなくなった。

出願時にこだわったこと

出願する大学を選ぶのに、以下のポイントにこだわった。

・トップ校は受けない

GPAがアレだからさ…

・GPAの制限がないところ

大学によっては、学部のGPAが3.0が出願の最低条件としている大学院やプログラムが大量にある。まあそういうところはわたしは当然のことながら、受けられない。そういう大学やプログラムは、まずGPAで足切りしてくる。制限が2.5とか2.75とか、それか制限が明記されていないところしか受けなかった。

・できたらGREのスコアがいらないところ

フルタイムで仕事をしているので、大学院の準備だけでもうてんてこ舞いなんですよ。GREの勉強をする時間を作るのがしんどかった。まあでもさ、GPAがアレなもんですから、GPAの制限もなくて、GREもいらないなんてところ、まじで少ないんですよw

だから受けた大学が全滅だったら、GREの勉強頑張って、そんでGREで挽回できる大学を受けようとか思っていました。

・行きたいと思う州にある大学を受ける

オクラホマに住みたいと思えなかったからさ…中西部とか南部のよくわかんない州には行きたいと思えなかったんだよ…

・自分が勉強したいと思うクラスが充実しているか

卒業するのに取らないといけないクラスのリストがある。それ見ていて、ああこのクラス気になるなあ、興味あるなあ、というところに絞った。逆にプログラム名に惹かれても、クラスに惹かれなかったら元も子もないと思った。

・アシスタントシップやインターンがある大学かどうか

実務経験まではいかなくても、フィールドワークがあるかどうかを大事にしたかった。

 

 

まあこんな感じでわがままなわたしですが、なんとかなりました…。

アメリカの大学院、GPAが4.0とか3.6以上ないとダメだとかいう都市伝説ありますが、プログラムをしっかり調べて、選べばそんなことないようですね。自分がアレなGPAでもなんとかなった考察とか、GPAに関するその辺のことはまた後ほど詳しく書こうと思います。

 

 

【報告】ニューヨーク大学の大学院に合格したよ!

今でも信じられない。大学院に受かった。

ニューヨーク大学のInternational Educationというプログラムだ。記念受験のつもりだった。わたしには受かるはずないだろうと思っていた。

今日、いつものように教授からのメールの返事をしないとと思って、Gmailを開いた。そしたらこんなメールが目にとまった。

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updateということは、だいたい大学院の自分のアカウントのページで合否が書かれている。会社の同期とのランチから帰ってきてこのメールを見たわたしはドキドキが止まらなかった。

そして自分のページを開いた。

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Congratulations!という目が飛び込んできた。これは本当なのか?と自分の目を疑った。もしや条件付き合格とかじゃないだろうなと何度も文章に目を通した。これは紛れもなく、正真正銘の合格通知だった。

今も自分が夢を見ているみたいだ。

NYUは最初にも書いたけど、記念受験だった。大好きなニューヨークだし、いいプログラムがあるし、GPAも制限がなかったので、まあ受けてみるだけ受けてみるとかと思って受けただけだった。まさかだった。本当に信じられない。ちなみに受かると思ってた他の大学はwait list入りだったり、不合格だったりだった。

この記事にも書いたけど、わたしの学部時代は本当にクソみたいなものだった。

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ルームメイトとの関係と地獄の寮生活で鬱病になるし、成績悪すぎてプロベーションの宣告されるし、なかなか成績上がらないし、恥ずかしがって英語しゃべれないし、本当にひどかった。

最初の学期の成績が最悪すぎて、その後頑張って成績上げて、Dean's Listに掲載されるまでになったけど、最終成績のGPAは自慢できるものではない。なので今回の大学院受験も、GPAのことばかりを考えていた。落とされる時も、どうせGPAだろうとばかり思っていた。

だけどこんなGPAでも合格できるんだということがわかった。Personal Statementと教授たちからの推薦状が効いたのかもしれない。これまでサポートしてくれた教授、コミカレ時代のスタッフ、今の会社の上司のIさん、履歴書やPersonal Statementの添削をしてくれたYuka、今までわたしのクソみたいな愚痴を聞いてくれた友達みんなに感謝の気持ちを全力で述べたい。

今のわたしには勉強したいことがたくさんある。この1年、日本で仕事をしてて何でも屋として働くことの辛さをかみしめていた。何か専門性が欲しいと思った。自分が自信を持って語れることは何かと考えたとき、それは留学生教育だった。ゆくゆくはその分野に特化したジャーナリストになるのが夢だ。そのために専門的な勉強がしたい。またアメリカに戻って、勉強を頑張りたい。日本にいる間は、たくさんの元留学生に会って、インタビュー記事の執筆に力を入れたい。

 

Thank you! 

 

元留学生の母国でのカルチャーショック vol.2「日本人は物事の本質を見ない」Ellieさん/アメリカの大学卒

元留学生の皆さんに、留学後の日本でのストレスやカルチャーショックについてインタビューをする企画の第2弾です。みんなが日本でどんなことにストレスを感じるのかについてお聞きします。

今回はアメリカ在住の元留学生のEllieさんにお話を伺いました。

インタビュー第1弾はこちらから。

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Ellieさんは日本の高校を卒業後、すぐに渡米。現地の語学学校に通ったのちに、4年制大学へ進学。大学を卒業したあとは、日本に帰国し、英語の先生として働いていたそうです。そして3年後に結婚を機にアメリカへ移住。現在は現地の企業で働いていらっしゃいます。

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大学を卒業した後の、日本でのカルチャーショックは予想外だった

またたび:Ellieさんは、アメリカの大学に入学をしたときには、ストレスに感じたり、嫌だと思ったことはありましたか?

Ellieさん:私はもともと英語が上手ではない状態でアメリカに行ったので、それはそれは馴染めなくてわからないことだらけでした。だけどカルチャーショックになる覚悟はできていましたね。異文化に行くわけですから、戸惑うのは当然のことです。

またたび:日本に帰ってきてからの逆カルチャーショックはありましたか?

Ellieさん:たくさんありました。大学卒業後に日本に帰ってきたときのカルチャーショックは予想外で、心の準備ができていませんでした。母国に馴染めないなんて、留学中は考えもしませんでした。

彼氏がアメリカにいたので、日本に帰ることはすごく嫌でした。しかしこんなに自分が日本社会にストレスを感じると思っていなかったんです。

日本人って、物事の本質が見えていない人が多い

またたび:日本での生活は、具体的にどんなことがストレスに感じましたか?

Ellieさん:物事の本質が見えていない人が多いところですかね…。まず、見た目の変化をすぐに指摘する人が多い。「太った?」とか普通に聞いてくる人多いじゃないですか。そんな失礼なことを聞くの?と思いました。この距離感がつかめなくて苦労しました。

ここって物事の本質じゃないじゃん…って思っていました。

またたび:これは前回のインタビューではりぼうさんが言っていたことに近いですね。

Ellieさん:そうなんです。だからはりぼうさんの記事を読んだとき、共感しまくりでした。みんな自分のも他人の見た目も気にしすぎですよね。"I'm watching you!"って言われているような気分でした。もうほおっておいてよって感じ。みんな他人のことにズカズカ踏み込みすぎなんです。

またたび:お仕事の経験で、「物事の本質」を感じたことはありましたか?

Ellieさん:私は日本で中高生向けの英語の先生をしていました。仕事で親御さんたちと面談をするんですよね。そこでテストの点数や成績しか見えていない人が多くて、子どもの本質が見えていない親って多いんだなあと思いました。成績が少し下がるだけですごく敏感になる親たち。子どもの得意なものとか、好きなことに目を向けてもいいんじゃない?とは何度も思ったものでした。子どもがかわいそう。

またたび:他人の見た目を気にするのも、テストの点数しか見えていないのも、表面的なことにとらわれすぎってことですよね。

Ellieさん:まさにその通りです。表面的なことしか見えていない人たちは、物事の本質の見方を知っているのかな?見方があることすら知らないのかな?と思います。

またたび:そういう人たちって、自分たちも表面的なところしか見られてこなかったから、そうすることしかできないのかもしれないですね。

東京の人って、心に余裕がない。私はそうはなりたくなかった

Ellieさん:東京でストレスを感じたもののひとつに、電車がありました。

またたび:東京の電車は殺人的ですよ。。

Ellieさん:本当に。特に席取り戦争やばいですよね。電車に入ると途端に、我先にと席を取りに行く人ばかりで、帰国直後はびっくりしました。特に男性にそういう人が多かったのは印象的です。そんなに疲れているの?そんなに心に余裕がないの?って感じですよね。

私はそんな心に余裕がない行為に加わるのが嫌だったので、電車ではいつも立っていました。また電車の中の不愉快な光景を見たり、音が耳に入ってくることも嫌でした。だからオーディブルで洋書を聴いて、自分の世界を作ることに必死でしたね。

またたび:アメリカだと、譲ってくれる人の方が多いですよね。

Ellieさん:私はアメリカでも電車で通勤をしています。毎日電車から降りるときや乗るときはいろんな人が先にどうぞって言ってくれますよ。こうされると、私も譲りたい気持ちになります。心の余裕が違いすぎます。

またたび:心に余裕がないと、他人に厳しくなりますよね。

Ellieさん:電車の話とはまた違いますが、それって仕事のミスに不寛容な人が日本人に多いことにもつながる気がします。仕事のクオリティを高く保つことは大事だけど、誰しもがミスは起こしますよね。そのミスをいつまでもグチグチいう人は少なくない。

心に余裕があれば、「ミスは次に活かそう」という発想になります。しかしそうじゃないと、いつまでもミスを攻め続けるんです。本当に他人に厳しく、自分に甘いです。

英語に触れること、日本でしかできないリラックススポットをよく利用した

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またたび:Ellieさんも日本で多くのストレスを経験してきたんですね。そんなストレスはどのように対処していましたか?

Ellieさん:よく洋書を読みました。働き始めてから英語を読む機会が激減し、英語力が下がることが怖かったんです。そこで『Glass Castle』『Orphan Train』『Into the Wild』などの暗い物語を読んでいました。笑 今はトランプ大統領の暴露本とか犯罪心理学の本を読んでますよ。

またたび:暗い話…?!

Ellieさん:そうなんです。例えば『Into the Wild』って人間がいる世界に順応できなくて苦しむ少年の物語なんです。この本を読んでいた当時の自分とすごいリンクしていますね。私も母国である日本に適応できなくて悩んでいた頃でした。

またたび:英語力の維持は、今、日本に住むわたしにとっても死活問題です。

Ellieさん:日本でただ暮らしているだけだと、英語力って落ちていきますよね。使う機会がないから当然です。

私は帰国直後は、英語に触れるとしたら彼氏とSkypeで話すことしかありませんでした。読んだり、書いたりする時間を意識的に作らないと、英語力は落ちる一方です。幸い、私は英語の本を読む時間は自分の世界に浸れて、心が落ち着きました。

またたび:他にはどんなことをしてストレス発散していましたか?

Ellieさん:岩盤浴やマッサージに通っていました。好きすぎて回数券を買っていたくらいです。日本ってストレス社会だから、ストレス発散するスポットが多いのかなと思います。こういう日本ならではなリラックススポットは活用しまくっていました。

日本在住中に救われた、アメリカ人の存在

Ellieさん:日本独特の考え方とかに悩まされ、辛いことも多かったんですが、そんなときにアメリカ人と関わる機会が多かったのが救われました。

またたび:なにかのコミュニティで関わっていたんですか?

Ellieさん:週末にアメリカ人に日本酒を教える仕事をしていたんです。そこで日本に住むアメリカ人とよく交流していました。

またたび:そんなお仕事があるんですね!面白そう。

Ellieさん:楽しかったですね。そこには日本にきたばかりのアメリカ人もいて、彼らが考えることと、アメリカの大学を卒業したばかりの私が考えることが似ていましたね。お互いに愚痴を言い合ったりすることで、心が楽になりました。

またたび:どんなことに共感できたんですか?

Ellieさん:日本社会が閉鎖的で、他人に寛容さがないところとか。みんな人のこと気にしすぎて、余裕がないから、お互いの首を絞めているようだよねって。こんな些細なことでも愚痴を共有できる人がいるって、精神的に大きいですよね。

今、日本で苦しむ元留学生へ。なんとか日本でサバイブする方法を見つけてほしい

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Ellieさん:多くの元留学生にとって、日本で逆カルチャーショックに悩まされることは予想外だと思います。留学中の一時帰国が楽しかったから、本帰国したらまたあの楽しい日々が続くんだろうと思うものです。

しかし、本帰国すると世界が変わるんです。自分の母国はなにも変わっていないのに、自分が数年のアメリカ生活で変わってしまったからです。わたしは大学時代の5年の間に異文化に影響を受けて、価値観が変わったのでしょう。その変化が自分の一部になるんです。正規留学を経験した人にとって、母国との付き合い方はとても難しい課題です。

今、日本で日本のカルチャーや悪しきしきたりに悩む、元留学生へ。日本にいる間は、なんとか日本で頑張っていけそうな方法を模索してほしいです。アメリカではできないような、日本ならではの楽しむ方法はたくさんあります。好きな日本食を食べまくるのもいいし、温泉に行くのもいい。自分ならではのサバイバル方法を見つけてみてください。

またたび:Ellieさん、今日はありがとうございました!

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今回、Ellieさんがおっしゃっていたことは、わたしが今、リアルタイムに感じることばかりでした。Skypeでインタビューをしながら、ずっとわかるわかる、そういうこと本当によくあると思いっぱなし。共感しまくり。それくらい元留学生が本帰国後の日本で感じることって似ているんだなあと思いました。

違う視点で考えてみれば、元留学生が共通してストレスに感じることこそが、日本のリアルな問題なのかなとおも思います。他人の見た目にズカズカ干渉してくるところとか、他人に厳しいところとか。みんなが人の目を気にしなくなって、他人に変な興味を持たなくなれば、ストレス社会もいくらかはマシになるのかななんて思いました。

 

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