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【政治】

予算委 開かれず 衆院3カ月、参院2カ月 

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 衆参両院の予算委員会が開かれない状況が続いている。衆院では最後に開催されてから約三カ月、参院では約二カ月が経過した。野党は閣僚らの失言や日米貿易交渉を巡り安倍晋三首相との論戦を求めている。与党は夏の参院選を前に野党に見せ場を与えることを嫌い、開催に応じていない。 (木谷孝洋)

 立憲民主党の枝野幸男代表は五月三十一日の記者会見で、予算委での審議に消極的な与党について「議論をすれば選挙に不利になると思っているのは明々白々だ」と批判した。与党が党首討論の開催を調整する六月十九日には、予算委で首相出席の集中審議をすべきだと主張した。

 予算委が最後に開かれたのは衆院が三月一日、参院が三月二十七日。その後、閣僚らの失言による辞任や更迭が相次ぎ、十月に予定する消費税増税の延期論も浮上した。日米貿易交渉や北朝鮮問題を巡っても、トランプ米大統領や首相の新たな発言が続いた。いずれも国会論戦のテーマになり得る重要課題だ。

 これに対し、与党は「各委員会が一般質疑の時間を設けているので、そこで議論すればいい」(自民党の森山裕国対委員長)と拒否する構え。数時間の予算委審議に応じれば、野党に首相を追及する機会を提供することになるからだ。計四十五分間の党首討論なら論戦に応じている体裁を整えながら、しつこい質問をかわすことができる。

 過去にも、参院選の年は予算委の開催は少ない。予算案が成立して以降、衆参両院で予算委の集中審議が開かれたのは二〇一八年に八回、一七年は五回(閉会中審査含む)なのに対し、前回参院選があった一六年は一度も開かれなかった。

 

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