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【ドラニュース】

【龍の背に乗って】数字が示すRマル守護神の資質

2019年6月1日 紙面から

勝利し祝福し合うR・マルティネス(左)と捕手武山(今泉慶太撮影)

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 138キロのフォークで坂本勇から空振り三振を奪い、試合を締めた。4点差。セーブこそつかなかったが、試合後の与田監督はR・マルティネスをこう評した。

 「ああいう大観衆の中で緊張しただろうし、難しいところだろうけど安心して見ていられた。今後も? それは見ていてください」

 ベンチが安心して9回を任せられるということは、スタンドのファンも大船に乗れるということだ。開幕から鈴木博に任せてきたクローザーを、当面、凍結。与田監督が明言を避けようとも、候補者は2人しかいない。ロドリゲスかR・マルティネスか。まずは2人の数字を見てもらおう。

 投手を評価する指標の一つに「WHIP」がある。要は1イニングにどれだけの走者を出したかを算出する。17イニング2/3を投げ、被安打12、与四球6のR・マルティネスは1.02。24イニング1/3を投げているロドリゲスは被安打19、与四球7で1.07である。これは阪神・ドリスの0.74には及ばないものの、DeNA・山崎、広島・中崎ら実績あるクローザーを上回る極めて優秀な数値なのだ。

 一方の鈴木博は22イニングで被安打24、与四球13。1.68というWHIPの数値が、竜党とベンチをハラハラさせてきた正体である。

 優秀なリリーバーに求められる要素の一つが「ピンチで三振を奪える」だが、奪三振率もR・マルティネスの10.19を筆頭に、ロドリゲス(8.51)、鈴木博(5.73)の順となる。昨季もクローザー不在に泣かされ、R・マルティネスも8月に任されかけたが制球が定まらず、失敗した。しかし、当時とは球威、経験値ともに別人のように成長している。

 「きょうは1-0のつもりでマウンドに行ったよ。(持ち場に)好き嫌いはない。チームに任されたところでがんばる」と話したR・マルティネス。昨季は取れなかった来日初セーブも、恐らく手を伸ばせばつかめるはずだ。

(渋谷真)

 

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