editeur

検索
サービス終了のお知らせ
第14回 | 大人のための最新自動車事情

陸のクルーザー!超豪華キャンピングカー、桁違いの安全性と居住性

年末年始の帰省時や連休などに、仲間や家族とキャンプに行くという人は多いだろうが、そんなときに便利なのがキャンピングカーだ。日本で売れ筋の価格帯は400〜500万円台だが、北米系のメーカーには価格1000〜2000万円、装備や居住性も別次元レベルの豪華なキャンピングカーが多数存在する。こうした“超豪華キャンピングカー”の世界を紹介しよう。

桁違いの安全性と居住性、超豪華な室内装備

日本ではRVというと「レジャービークル」だが、アメリカの場合、RVは「Recreational Vehicle(レクリエーショナル ビークル)」、つまりキャンピングカーを意味する。日本のキャンピングカーは一般市販車を改造するタイプのもので、たしかにリーズナブルでお手頃だが、一度でも専用設計の豪華なキャンピングカーの良さを知ってしまうと、改造キャンパーには戻れないという声もよく聞く。

専用設計のキャンピングカーは、まず構造と室内装備が改造キャンパーとは根本から違う。外壁や天井はFRPファイバーグラスやアルミ素材が使用されることにより、軽量化と高耐久性、高静粛性を実現している。また、居住スペースの各パネルは断熱材を配した構造となっており、改造キャンパーに比べてエアコンの性能がフルに発揮でき(モデルによっては二重窓ガラスを採用)、快適さは段違いである。

たとえば、北米系メーカーのウィネベーゴ「アスペクト30C」や、トール・モーター・コーチ「フォーウィンドスーパーC」(メイン写真)といったクラスになると、まるでホテルだ。室内はリビング、キッチン、バスルーム、ベッドルーム等に分かれ、家具類も装備している。

フロアカーペットやカーテンなどのクロス類はすべて難燃素材のもので、火災や大規模災害に対する安全性も高くなっている。

冷蔵庫、電子レンジ、ガスレンジ、温水器、FFガス暖房器、ルーフエアコンなども装備されており、随時AC100ボルト(日本仕様)の電気製品が使えるように大型発電機も搭載し、レジャーだけではなく災害時にも強い味方となる。もちろん、キャンプ場の電源サイトでもパワーコードプラグを電源アウトレットに接続すれば電気製品を自由に使うことができる。コーチ用として独立した、容量の大きい12ボルトバッテリーも装備されており、エンジンバッテリーの容量を気にすることなく室内の灯かり等を得ることができる。また、パワーコードを接続すれば、コンバーター/バッテリーチャージャーから、そして走行中は自動車のオルタネーターにより自動的に充電されるシステムが心強い。

所有欲が満たされる「どこでもマイホーム」

なんといっても便利なのが、水ポンプをONにすれば、時間や場所を選ばずにキッチン、シャワー、トイレを使うことができることである。特に女性にとっては、休日の混雑したサービスエリアでトイレ待ちの心配をする必要がないのは嬉しい。

もちろん、キャンプサイトの外部水道などをホースで接続すれば残量の心配もなく、給水および排水まわりについても、大容量の水タンクと排水処理タンクが付いている。また、それぞれ排水トラップチャンバーが設置されていて、排水タンクからの悪臭が戻ることもない。ちなみにトイレはRV専用の簡易水洗式、汚水タンクにはルーフまで伸びる臭気抜きが取り付けられるという徹底ぶりだ。

さらに、最新型のキャンピングカーには、「スライドアウト ルーム」機能も搭載されている。これはオートキャンプ場などで、室内をスライドさせ拡張することができるというギミックで、その居住性と適応性能は別次元へとシフトしている。

キャンピングカーは「陸のクルーザー」

このように、専用設計のキャンピングカーは「楽しむためのツール」というよりも、「いかなる場所でも快適に生活できる空間」としての装備と機能を満載している。アクティブであり、開放的であり、なによりリラックスできる、優雅な大人の移動マイホームとしての空間を有している。

ウィネベーゴ「アスペクト30C」のオーナーで、西東京市で飲食店を経営する竹下和男さんは、超豪華キャンピングカーの魅力についてこう語る。「家族旅行や友人とのキャンプ、ボランティア活動のベースとして使っています。値段はけっして高いと思いませんね、以前はクルーザーを持っていましたが、それに比べて維持費が安く、メンテナンスもしやすいですし、使い勝手は比べものにならないほどいい。キャンピングカーは陸上のクルーザーだと思っています」

Text by Rippa Creo

Photo by (C)Motorhomes(main)

ピックアップ
第129回 | 大人のための最新自動車事情

マッチョな軍人たちへ──愛国仕様のダッジチャージャー

『ワイルド・スピード』の第一作が公開されたのは2001年のことだ。主人公ドムの愛車は、圧倒的パワーをもつ古き良き時代のダッジ『チャージャー』。言わずとしれたマッスルカーである。あれから10余年。アメリカでは今、シリーズにたびたび登場する1960〜70年代の『チャージャー』の価値が上昇し続けている。なにしろ、このSUV全盛の時代にあって、現行の『チャージャー』『チャレンジャー』までもが10年間で70%も販売台数が伸びているのだ。そして、この人気を逃すまいとブランドもさまざまな限定車やオプションを設定。今年4月には、なんとも印象的なストライプのカスタムルックが登場した。

モダンマッスルカーの代表車種2台。ダッジ『チャージャー』と『チャレンジャー』

マッスルカーとは、広義では大排気量のV8エンジンを搭載するハイパフォーマンスのアメリカ車を指す。狭義では1968年から1971年にかけて作られた高性能でハイグレードなアメ車のこと。フルサイズのセダンやクーペ、後輪駆動車が多い。したがって、より正確にいうと、現行車種はマッスルカーではなく、ニューマッスルカーなどと呼ばれる。

そのモダンなマッスルカーのひとつが、ダッジブランドの現行『チャージャー』『チャレンジャー』だ。『チャージャー』は2ドアクーペで、いわば生まれながらのマッスルカー。『チャレンジャー』は4ドアセダンで、フォード『マスタング』と同様にポニーカー(手頃な価格のスポーティカー)として誕生した。いずれも現行型は第三世代で、発表されてから10年以上の時を刻んでいる。にもかかわらず、本国では依然高い人気を誇るモデルだ。

その証拠に、4月のニューヨークオートショー2019において、2台の上位グレードに設定可能な特別パッケージが発表されると、それだけでニュースになったほど。パッケージの名称は「stars & stripes edition(スター・アンド・ストライプス・エディション)」。ミリタリーをテーマとする渋いストライプをまとったカスタムルックのオプションである。

テーマは星条旗。フロントからリアにかけて走る極太のサテンブラック・ストライプ

「stars & stripes edition」は、その名のとおり、「スター・アンド・ストライプス(星条旗)」をテーマにしたカスタムルックだ。最大の特徴は、フロントからリアにかけてボディを覆うようにペイントされたサテンブラックのストライプ。この極太ストライプの正面に向かって右側、つまりドライバーズシート側には、シルバーの縁取りが入っている。

シートはブラックのファブリック(布製)で、ヘッドレスト側面に刺繍されたブロンズのスターが目を引く。このブロンズカラーはシートとステアリングホイールのステッチにも使用されている。そのほか、ボディ側面にさりげなく描かれている星条旗、20インチホイール、前後のスポイラー、装備されるバッジ類は、すべてサテンブラック仕上げだ。

選択できるボディカラーは、「デストロイヤーグレイ」「F8グリーン」をはじめ、「グラナイトクリスタル」「インディゴブルー」「マキシマムスティール」「オクタンレッド」「ピッチブラック」「トリプルニッケル」「ホワイトナックル」の全9色。写真の『チャージャー』はデストロイヤーグレイ、『チャレンジャー』がまとっているのはF8グリーンだ。

軍人や愛国精神をもつマッチョたちのために設定されたカスタムルックのオプション

「統計によると、軍人が購入するアメリカンブランドのなかで、もっとも人気があるのはダッジ」。これはダッジのプレスリリースにある一文だ。とりわけ、彼らがもっとも多く選択しているのが『チャージャー』と『チャレンジャー』だという。つまり、軍人や愛国精神をもつマッチョな男たちのために設定されたのが今回の星条旗ルックというわけだ。

愛国精神はともかく、マッスルカーがマッチョな男に似合うのは『ワイルド・スピード』シリーズを見れば一目瞭然。日本人はよほど筋トレしないとむずかしいかもしれない。

なお、「stars & stripes edition」が設定されるのは『チャージャーR/T』『チャージャー スキャットパック』『チャージャーGT RWD』『チャレンジャーR/T』『チャレンジャーR/T スキャット・パック』『チャレンジャーGT RWD』の6車種。5月から発売される。

Text by Kenzo Maya
Photo by (C) Fiat Chrysler Automobiles
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

ピックアップ

editeur

検索