イ・ソンファン教授の誤りを指摘する 6 (翻訳) 2019/04/19 獨島問題の真實 イ・ソンファン教授の「独島問題研究に対する主な争点検討-渡海禁止令と太政官指令を中心に-」(『独島研究』第25号)について (6)サンフランシスコ講和条約第2条a項の解釈方式 サンフランシスコ講和条約第2条a項は「日本は朝鮮の独立を承認して済州島、巨文島及び鬱陵島を含む朝鮮に対する全ての権利、権原及び請求権を放棄する」だ。これに対してイ・ソンファン教授は次のように説明する。 「しかし、文言的に見れば、独島に対する言及がない第2条a項では独島の領有権を確定できないのでこの条項に対する解釈により独島領有権が決定されることだ。」 多くの韓国の独島研究者がサンフランシスコ条約第2条a項には独島に対する言及がないと主張する。これはサンフランシスコ条約で独島が日本領に規定されたことをうすうす気づいている韓国の独島研究者たちが、どうにかしてそれを認めないようにする時に採用する論法だ。 それならイ・ソンファン教授に質問一つ差し上げたい。条約第2条a項には独島に対する言及がないとおっしゃるが、第2条a項のどの部分に独島に対する言及が無いという意味ですか? 第2条a項の全体で言及が無いという主張なのか、そうでなければ「済州島、巨文島及び鬱陵島を含む朝鮮」の部分に言及がないという主張でしょうか? まず、第2条a項の全体で言及がないという主張は有り得ない話だ。なぜなら、第2条a項は第2次世界大戦前の日本の領土を独立する朝鮮と新しい日本に分けるために規定されたものだから、日本と朝鮮に関係する全ての地域は第2条a項に含まれているためだ。 そうすると、イ・ソンファン教授は「済州島、巨文島及び鬱陵島を含む朝鮮」の部分に独島に対する言及が無いと主張するのだろうか? それなら、それは何を意味することになるだろうか? 前にも書いたように、第2条a項の規定は日本と朝鮮を二つに分けるために規定された。日本は朝鮮の独立を承認するのだから、その独立する朝鮮の範囲は明確にする必要があった。そのために選ばれたのが正に「済州島、巨文島及び鬱陵島を含む朝鮮」という文言だ。 地図を見ながら考えてみよう。 赤色四角形が済州島、巨文島、鬱陵島で緑色四角形が独島/タケシマだ。朝鮮の範囲には済州島、巨文島、鬱陵島が含まれることを示すことによって、日本と朝鮮は明確に区分されている。もう少し具体的に言えば、巨文島と韓半島の間には多くの島々があるが、巨文島が朝鮮の範囲にある以上、巨文島と韓半島の間にあるその島々も当然朝鮮の範囲に含まれる。 一方、済州島、巨文島、鬱陵島より東側または南側にある地域は朝鮮でなく日本だ。したがって、対馬は第2条a項でその名前が見えなくても当然日本に属する。そして、この点が韓国人が最も認めたくないわけだが、独島/タケシマも鬱陵島より東側にあるので第2条a項でその名前が見えなくても日本に属するのは明確なことだ。 韓半島と日本本土の間に存在する多くの島々が配置された状況を勘案すれば、朝鮮と日本を区分するためには済州島、巨文島、鬱陵島の3島を指定すれば十分だったのだ。そういう考え方に基づいて第2条a項は規定された。独島という言葉が第2条a項に見えなくても独島はそこに含まれている。しかし独島は独立する朝鮮の範囲、すなわち「済州島、巨文島及び鬱陵島を含む朝鮮」からもれた。したがって、独島が日本の範囲に残ったことは明白な事実だ。 健全な社会常識を持つ人が読めば理解ができる条文だ。しかし健全な社会常識が不足する人々は―韓国の独島研究者は大概該当するようだが―独島に対する言及がない第2条a項では独島の領有権を確定できないと妄言を拡散する。 研究者は国民に真実を説明しなければならないが、実際にはその反対を言っている。韓国の独島研究は価値がないのだ。 |
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韓国の主張に「日本はSF条約2条(a)に竹島の名前がないので日本の領土だというが、朝鮮半島周辺には数千の島の名前もSF条約にはない。それらの島は韓国の領土では無いのか!?」などという主張があります。
この勘違いの主張は「SF条約2条(a)で日本から朝鮮を分離する」という条約の目的を無視しているために生じています。
例えば上記地図では朝鮮半島の西側に黒山群島が記載されてます。そしてこの群島はSF条約2条(a)では放棄する領土に含まれていません。ですが黒山群島は韓国の領土です。
SF条約2条は「放棄」です。つまり朝鮮半島全体が放棄されます。問題となるのは「どこまで放棄して、どこまでは放棄しない」という「日本と朝鮮の境界」です。
そのため「済洲島、巨文島及び欝陵島」という三つの島を日本と朝鮮を分離する「境界」として、その境界から朝鮮半島側はすべて「放棄の対象」とすれば良いわけです。
日本と境界を接さない朝鮮半島の西や北については、わざわざ境界を設定する必要はありません。旧日本領(朝鮮半島)の領域限界がすでに設定されているからです。
2019/4/21(日) 午後 1:50 [ mam*to*o*1 ] 返信する
時折、この点がごっちゃになっている日本の方もいらっしゃるようです。
これら朝鮮半島の島々に「添付」や「法的に同一のユニット」(両方とも大体12海里)の適用を主張される方もいらっしゃいます。もちろん間違いではありません。特に済洲島、巨文島及び欝陵島の「付属島」に関しては「法的ユニット」の考え方が当てはまります。
また「日本が領土主張していないため、SF条約後の韓国の平和的な実効支配に基づく権原が適用される」という主張もあります。これも間違いではありません。「権原の凝固」では大変に強力な根拠です。
それとともに「日本と朝鮮を分離する境界」として「済洲島、巨文島及び欝陵島」が記述された、という説明も覚えて頂ければと思います。
最近この点を知恵袋で議論している人がいましたし、上記の地図が説明にちょうど良かったので。
2019/4/21(日) 午後 1:51 [ mam*to*o*1 ] 返信する
地図はどういうふうに見せたら韓国人にも伝わるか、多少は考えて作りました。画像を小さくしても三つの島が良く分かると思います。とは言え、それでも彼らは理解しないでしょうけどね。
2019/4/21(日) 午後 11:00 [ Chaamiey ] 返信する
記事本文及びmam*to*o*1さんの投稿、拝読いたしましました。国際法といいますと mam*to*o*1ですね。>SF条約2条は「放棄」です。つまり朝鮮半島全体が放棄されます< ですよね。SF条約第2条(a)日本国は、朝鮮の独立を承認して、・・・ですから、日本の朝鮮半島統治(1910年~45年8月15日)が正当であったことを、前提としています。韓国側識者(大法院も)は、この前提が読めないのですかね。
2019/4/22(月) 午後 9:35 [ Gくん ] 返信する
>Gくんさん
国際法は勉強すればするほど、次から次へと情報や理論が出てくるので打ちのめされています。
しかし国際法の「大原則」を無視する韓国側の主張にはただただ驚いてしまいますね。
大韓民国憲法を見ると、大韓民国という国は「臨時政府」の法統を受け継いでいるそうなので「日本統治→連合軍統治→大韓民国独立」という流れは受け入れにくいのでしょう。つまり「日本統治は違法」という前提で国家運営が成されているのようです。
もちろんこれは国際法的には説得力のない話です。
Gくんさんの仰る「国内的には通用するが、国際的には通用しない」というカテゴリーでしょうか。
2019/4/23(火) 午後 2:31 [ mam*to*o*1 ] 返信する
mam*to*o*1さん!!ありがとうございます。二段目の「日本統治→連合軍統治→大韓民国独立」は、無きが如しです(変です)。米軍政府統治3年間(1945~48年)も無視です。→第4条(b) 日本国は、第二条(←半島南部)及び第三条(←沖縄)に掲げる地域のいずれかにある合衆国軍政府により、又はその指令に従つて行われた日本国及びその国民の財産の処理の効力を承認する。< の条文も見えないw
最後の段落は、本サイト過去記事(韓国識者の記事)での区分けでの「第1次議論」です。第2次議論・第3次議論まであって、便利なので使わせてもらっていますw
2019/4/24(水) 午前 8:47 [ Gくん ] 返信する