家庭用ゲーム機の基本形を確立
家庭用ゲーム機第1号のOdysseyは、ゲーム機本体と二つのコントローラ、ゲーム選択用カートリッジ、アンテナ切り替え器などから成る(図2)「初めての製品ながら、すでに家庭用ゲーム機の基本形を確立していた」(上村雅之氏)。
Odyssey は35個のトランジスタなど個別部品で構成している。ゲーム用画像パターンを描画するための信号発生回路や、水平および垂直同期信号発生回路、RF発振回路など回路ブロックごとにモジュール化して組み込んだ(図2(b))。
コントローラは可変抵抗器を備えている。プレーヤがつまみを回すことで描画用信号の周波数が変わり、テレビ画面の画像パターンの位置が変化する。こうしてゲームを進められる。
Odysseyは1台で 10種類程度のゲームができる。ゲーム選択用カートリッジを差し換えることでゲームを選ぶ。それぞれのカートリッジには、配線パターンの異なるプリント基板が内蔵されている。このカートリッジを取り換えることで違った描画用信号を発生し、さまざまなゲームを楽しむことができた。
もう一つの特徴はそれぞれのゲームに合わせた半透明シートを備え、家庭用テレビ受像機に張り付けて遊ばせることである(図2(d))。シートにはゲームにふさわしい絵柄が描かれている。
さらに当時から、ケープル・テレビ網に接続するというアイデアがあったことは興味深い。Magnavox社の技術者であるGordon H. Allison,Jr.氏の技術論文には「ケーブル・テレビ網を利用すれば離れた場所にいる人がゲームを楽しめる」とある。