穏やかなるかなカルネ村 作:ドロップ&キック
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サブタイは作中の
今回は、このシリーズでは珍しくR-15タグが非暴力シーンで少し仕事しそうなのでご注意ください。
キーノ、いやイビルアイの後から来た村人の有志一同の手により、陽光聖典の死体は”
おそらく届け先は、カルネ村の広場だろう。
無論、生き残った馬は当然回収、死んだ馬は食料一択だ。きっとカルネ村は数日馬肉パーティーになるだろう。
食べきれない分は、熟成させるなり、干し肉にするなり、燻製肉にするなりで無駄なく使われるに違いない。
それに馬皮と言うのは上質な皮革素材になるのだ。
死の神を祭る村だからこそ、その死を無駄にしないのがカルネ村の掟なのだから。
『これで
とほざきながらウフフと上機嫌に笑うエンリは、なんか怖いので放置だ。
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「《オール・アプレーザル・マジックアイテム/道具上位鑑定》……なるほどな」
全員の帰還をカルネ村で待っていたモモンガ、いやダークウォリアーはどうやらネムがニグンから回収したらしい水晶を魔法で鑑定していた。
「コイツは”魔封じの水晶”というアイテムさ。一種のスペル・コンデンサー、名前の通り魔法を励起状態で封じ込められるんだが……法国も随分と勿体無い使い方をする。どうせ入れるならもっと上位の魔法を込めればいいものを」
「ん? 何が入ってるんだ?」
問いかける
「込められた魔法自体は《サモン・エンジェル・7th/第7位階天使召喚》、”威光の主天使(ドミニオン・オーソリティ)”を召喚する物だな」
「ドミニオン・オーソリティ? それは前にカッツェ平原で数任せで召喚したあれか?」
真面目な口調で返しているが、抵抗するそぶりもないまま撫で繰られまくってる
きっと仮面の下は緩みきってるに違いない。
イビルアイは仮面に感謝すべきだろう。何をしゃべっても胸と同じように
「ああ。あの”首なしの天使”だ。流石にあの時は途中から面倒になってね」
と以前、バハルス帝国の皇帝直々依頼で行ったアンデッドの間引きを思い出す
実はその任務はアンダーカバーで受けた物であり、本命の任務はカッツェ平原にある朽ち果てた城跡、”
その折、押し寄せるアンデッドの群れを捌きながら調査することが面倒になったダークウォリアーはドミニオン・オーソリティを召喚し相手をさせたことがある。
それも12体……ニグンはあの世とやらで泣いていいと思う。
ただ、隠し部屋から貴重な遺失物複数を回収した後に、『あれ? ドミニオン1ダース召喚するくらいなら《天軍降臨/パンテオン》使った方が早かったんじゃね?』と思ったが後の祭りだ。
最もこれは人の身でとれた職業”
おそら”門番の智天使(ケルビム・ゲートキーパー)”以上の上位天使召喚なら日に4体、ドミニオン・オーソリティなどの中位なら日に12体、”監視の権天使(プリンシパリティ・オブザベイション)”なら日に20体召喚可能といったところだろうか?
「ダークウォリアー卿は、天使の召喚もできるのか?」
そう問いかけてるガゼフ。
言い忘れていたが、ここは野外……というかカルネ村の中央広場で、今は”
そして衆人環視というのは大袈裟だが、ガゼフとその部下たちが遺体の確認を行ってる中、右手はイビルアイの頭を、左手では今回の一番手柄であるネムの頭を撫で回している
ダークウォリアー卿は撫でてる身であるので気づいてないかもだが、ネムは幼女にあるまじき恍惚とした艶っぽい表情を浮かべ、ついでにビスチェアーマーの股の部分から溢れた透明な体液が、つぅーっと太腿の内側を伝っているのだが……そろそろ止めないと放水(意味深)的な意味で大変な事になるような気もするが、村人にとってはいつものこと。むしろ「微笑ましい光景」にカテゴライズされてるようで特に指摘する者はいない。ただ、小さな指でそれとなくビスチェの上から幼い器をいじりだしてるのは、ちょっぴりはしたないと思わなくもないが……「まあ、ネムだし」の一言で片付けられる事ではあった。
ちなみに撫で回してる張本人は気づいたとしても「ネムは可愛いなぁ」の一言で済ます。間違いない。情報ソースは右手で撫でられてネムと大差ない状態になってる吸血姫だ。
無論、ガゼフ隊の面々は見なかったことにしてるようだ。というかコメントのしようがない。
ただきっと後の王都には、ダークウォリアーの有り得ない評判が広がることであろう。
「苦手ではない……と言っておきましょう」
ケルビムを団体さんで呼び出せるこの男が得意ではないと言い出したら、おそらくこの世界で得意なものなど居なくなってしまうだろうが。
「ところで戦士長殿」
「なんでしょう?」
「先遣隊のロンデスなる人物を引き渡すのは構わないのですが、」
ダークウォリアーは一度言葉を切り、
「ただ、陽光聖典の遺体はこちらで引き取らせていただけませんか? 悪いようにはしないので」
「……どういう意味です?」
カルネ村を二度襲った法国の特殊部隊……原作と呼ばれる世界線ならチュートリアルに該当するような襲撃イベントだが、この世界ではそうではない。
ダークウォリアー、いやモモンガは既にこの世界の住人となって、住人として生きる覚悟を決めてから経った年月は並みの人間の一生分を超えていた。
ゆえに……相応に”
良く言えば”縁”ともいえるが、そういう物がある以上、どうやらこの襲撃劇の顛末は素直なものとはならないようだ。
読んでいただきありがとうございます。
うん。まさか最初の微エ○がネムになるとは海のリハ……いや、なんでもないです(^^
一言、「ネムは色んな意味で
ついでに言えば”
そして、この現状はほぼほぼモモンガ様のストライクゾーンを下に広げまくった
にしても……どうも素直には終わらないみたいですね?