私は下ネタや過激なエロイラストが好きだ。AVも観る。BLも読む。だが男性と接するのは苦手で、交際経験もない処女だ。
ここまで書いてきてなんか胸にこみ上げてくるものがあるが、一応続ける。
こんなことを書き出したのは、つい最近知り合いに「君の性観念って歪んでるよね。とてもとても胸糞悪い」と言われたからだ。
個人の性的な歴史というものがあり、その歴史に始まりがあるならば、恐らく私の場合は物心がついたかどうかの辺りだ。
その頃私は父のエロ漫画を読んでいた。
父は片付けが雑だった。エロ漫画は、父の部屋の押入れを開けるとすぐに見つかった。父の雑な部分は多く、夜のドライブと言われて本屋に立ち寄り、青年誌のコーナーへまだ幼かった私の手を引いた。アニメとか漫画が好きだったので、漫画をちょっと読もうと思ったのだろう。そして小さな私が青年誌漫画の表紙を見ても分からないと思ったのだろう。裸や水着姿の女の子の漫画表紙を、自分の膝くらいの背丈の娘がそれと認識するなんて思っていなかったのだろう。
記憶に深く残っている父のエロ漫画は、いつ読んだか忘れたが船の甲板みたいな所でX型の磔台みたいなものに何故か女の子が拘束され、やたらとゲスそうな男に乳首を舐め回されて「気持ち悪ぃんだよ!!」とキレている……というものだ。正直ここらへんの諸々が私の性癖の土台だと思う。
夜中ふと目が覚めるとつけっぱのテレビが煌々と輝いており、それがAVだった、なんてこともあった。黒ビキニを着た女性が複数の男性に囲まれ、何か二言三言話した後に雪崩れるように蹂躙されていた。ビキニはあっという間に剥がされ、胸を揉みくちゃにされ、はにかんでいたテレビの箱の中の女性。私は布団を頭に被ってそれを見ていた。父がどうしていたか記憶にない。眠っていたのか、トイレにでも行っていたのか、それとも私の近くでテレビを観ていたのか、記憶にない。
弟とビデオを観ようとしたある昼のこと。ラベルも何もないビデオがデッキに入れっぱなしだったので、深く考えずに再生したら椅子に括り付けられた女性が乳首をなんだか銀色のよくわからないもので挟まれていた。ビビった。その頃私はエロに多分に興味のある馬鹿ガキだったが、流石にこれを母や弟に見せてはいけないと思った気がする。気がするがあまり覚えていない。その場を母親に見つかったようは気もする。なんだか怒られたような気もするし、何も言われずに無言でビデオをデッキから吐き出されていたような気がするが、あまり覚えていない。小学校に上がる前の記憶なので定かでない。
父はその後も私の好きなアニメをアダルト番組を録画したビデオに上書きするなどの雑な手腕を見せ、再生して数分女性の喘ぎ声を聞かされる羽目になった。
(この頃、仲の良かった男子とおままごとごっこをして一緒にベッドで寝ながらスカートに手を入れられた気がするがよく覚えていない。私は喜んでいた気がする。)
(完全に当時の記憶はないが、親戚の家の壁には4歳くらいの私のほぼ全裸ダブルピースみたいな写真が貼ってあった。ぬいぐるみに付属しているフリフリエプロンを腰に巻きつけただけの幼児の写真はいかがなものかと思う。)
(ちなみに弟の話が出たが、私は小学校三年生になるまで弟と一緒に風呂に入っていた。父や母とも結構なこと入ったし、小学校三年くらいまでは祖母に風呂に入れてもらった。その風呂場で、私は弟の股間というか、陰部を、牛の乳搾りを連想しながら握ったことがある。一緒にいた父親に「どスケベお姉ちゃんだ」と下ネタ気味にからかわれたのが嫌でやめたが、今思うととても死にたい。弟にはとてもすまないと思っている。いくら幼く無知だったとは言え、あれは性的虐待だった。本当に後悔しているし、過去に戻れるなら自分を殴りたい。弟はきょとんとしていた気がするが、これは私の願望かもしれない。)
これまでの私のエロガキっぷりは酷いが、小学校に上がってもさらに酷い。
私は父のエロ漫画だけでは飽き足らず、父の部屋にあったエロゲ雑誌やエロゲのパッケージなども見ていた。一度現場を父に抑えられた気がするが、怒られた記憶はない。むしろ父は私をからかったか、からかうように笑っていたような気がする。頭のおかしい親父だが、私や弟が自分の好きなものに染まって欲しかったのだろう。アニメや特撮は大体父の趣味だ。母は私が父の趣味ばかり受け継いでいるのを面白くないという趣旨の話をよくしていた。
あと父のノートパソコンでエロゲをしていた記憶がある。場所はリビングで、夕方だった。画面では緑髪の眼鏡っ娘がおっさんになんやかんやされていた気がする。一人でノートパソコンを起動できたとしても、ゲームを探し出すのは当時出来なかったと思うので、恐らく父が私たち子供用と自分用のゲームを一緒のフォルダに入れていたのだろう。
この頃私は異性とやたら外で遊んでいた。幼稚園ではチャンバラをしていたし、小学校低学年ではザリガニを捕まえた。でもおままごとも好きだった。父の知り合いの子供たちとおままごとをしたことがある。兄妹だった。おままごとで三人で布団に入ると、兄の方が私のパンツに手を入れた。私は喜んでいた気がする。だが、その頃にはそれがいけないことなのだとなんとなく察していたので罪悪感が募って、兄の方がトイレに立った際に妹の方に私はこう言った。
「(お兄さん)が、私のパンツの中に手を入れてきた」
私の小さな声に返ってきたのは、満面の笑みと「私も」という囁き声だった。事案である。
この後も私は父のエロ漫画を読むことをやめなかった。少女漫画は三年生の頃から読み始めていたが、それでもエロに対する興味は尽きなかった。ズボンと下着をずり下げて自分が触られる妄想もした。この妄想行為をあるとき我に返って父に懺悔したが、父は笑ってまぁそんなこともあるさ的な返事をしていた気がする。私はそう言われても尚、自分の行いは恥ずかしいことだと、気持ちの悪いことだと言い募ったが父は笑っていた。
同級生の母親から漫画(主人公がイケメンにレイプされたりモブにレイプされたりしてなんだかんだイケメンと付き合う話)を借りたら母親に中身を見せろと言われ、問答の末に見せて「エロ漫画」とバレて叱られた。この時母から「同級生の母親、つまり大人が読む漫画を借りた上に隠そうとするから怪しいと思った」と言われた。
知らない老人にスーパーで名札を見られながら「オネェちゃん色っぽいねぇ、まだ小学生二年生なのに」と言われたり、父に背中を触れられ「お前…まだブラしてなかったのか?」と言われて、僅かな羞恥でキレたもののなんやかんや後日デパートでブラのサイズを測ってもらったら「背も高いから、お年のわりに胸も大きいですねぇ」と女性店員に言われ嬉し恥ずかしの思いをしたり、同級生男子にいじめられて服を脱がされそうになったり、同級生の女子にトイレの個室に連れて行かれて「一人でトイレは怖いから一緒にいて」と頼まれて壁と同化したり、遊戯王の女性が描かれたカードを無闇に集めたり、古本屋で見つけたM字開脚の中絵つきBL小説を読んであまりの衝撃に吐いたり、同級生が下半身を露出して走り回って女子生徒が絶叫するなか女性の教師たちが「ちっちゃいチ◯チ◯出して恥ずかしくないの〜?」と笑っているのに驚いたり、百合漫画に手を出してみたり、遊びに行った親戚の家にあった女性向け漫画のあまりのエグさにビビったものの興味本位でそのプレイ(氷を膣に挿入する)を真似てパンツに氷を入れて首を傾げてみたり、夜中起きて二段ベッドから下を見下ろしたら床の上で両親が下着姿で抱き合っているのを目撃したり、下着を盗まれたり、同級生の男子にいじめられたり……。
ディープキスという概念を結構後で知ったのだが、それを知る前に弟と舌同士をくっつける感触が面白いとハマっていたことがある。何度目かに外出先で、母に恥ずかしいからやめなさいと怒られてやめたのを覚えている。
母は私をませていてお喋りで恥ずかしい娘だというようなことをたまに指摘した。私もそう思うが、かと言って母も小学生の私に知り合いとのメールを見せて「罵倒」だとか「セフレ」だとかの言葉の意味を聞いてきたので、なんかもう残念過ぎる親子だった。(前者の意味は『ののしたりたおすって書いて、すっごく相手のことを馬鹿にしたり悪口を言うことだよ』と説明したが、後者の意味は流石に知らないフリをした)
中学生に上がるとネット環境があったのでお察しな理由でワンクリック詐欺に騙された。エロGIF、エロ画像、江戸川乱歩にもハマった。
学校で抜き打ち校則検査を受けた。制服をたくし上げて下着を見せるという検査方法があった。校則では白と肌色とあとは制服の下から透けないもの、と言われていた。私は伯母のお下がりの下着を着ていて、それが白でも肌色でもなかったので、居残り説教を受けた。チェックしたのは女性教師だったが、近くには男性教師もいた。帰宅して母に愚痴ったが「制服の下から透けてないのに?」と言われた。
高校生の頃はネットで二次元、三次元問わずエロ動画を見るようになっていた。
男子はゴムを持ち歩くことを自慢し、無修正がすげぇと語り合っていた。友人からは「間の楔」を勧められた。「恋をしてぇ」と語る友人もいた。
私はアンディマルグやサド、マゾッホ、谷崎潤一郎、江戸川乱歩、ラノベ、BL小説、様々なものにハマった。変態街道まっしぐらである。どうしてこうなるまで放っておいたのか。男子がキスをする際のロマンチックなムードを演出したいと語っている隣で、通販で取り寄せた佐藤晴夫訳の「ソドム120日」が届いていないかとワクワクしていた自分。変態である。
大学生になった変態はネットで自慰の仕方を調べ、真似た。指を入れるのは出来なかったが、下着の上から触るのは気持ちが良かった。AVを見ながら親に隠れてやった。賢者タイム(?)が訪れた時の「自分は何をやっているんだ?」感が凄かった。
本屋のバイトを始めたりもした。そこで出会った年上の男性店員ははじめフレドリーなオタクのように見えた。だが、私が漫画好きだと言うと腐女子認定をされた。そして腐女子はエロいという超理論でもって絡まれた。よくわからなかった。必死にエロが読みたいからBLを読んでいるわけではないと反論した。事実、その頃私はBL作品で気に入ったものがあると会話がほぼないベッドシーンは飛ばすようになっていた。高校生の頃からいつの間にか、恋愛を取り扱った作品で気に入ったものができると、上手く言葉に出来ないがどうしても気恥ずかしくなって(?)、ベッドシーンを一瞬読んで「重要そうな会話はない」と判断したら服を着てるページまで読み飛ばしてしまっていた。感情移入をしたキャラクターの性交よりも、そのキャラクターがパートナーと結ばれる過程が見たかった。そんなこともあり、私はベッドシーンを読み飛ばしていると馬鹿真面目に説明したが相手は「エロいことに興味ないの?」と尚も聞いてきた。嫌な奴だと思った。バイト上がりにその人は家まで着いてきて、メアドを交換することになった。挨拶の際に知っていたことだが、その人の住所は私の家とは正反対だったはずなのだが、何故かずっと一緒の道を歩いていた。シフト調整に必要だからとメアドを交換したが、何故か執拗に年齢を聞かれた。意味がわからなかった。
帰宅して、母に愚痴った。腐女子であることを母が理解してくれるとは思わなかったし、同性愛に対して大いに偏見のある人だったので、BLを読んでいることを言わなかった。あと普通に恥ずかしかった。なので、とりあえずバイト先の男性がやたらと絡んできて、家まで着いてきて歳を執拗に聞かれたと話した。母は「その男はお前に気があるんだよ。お前は化粧っ気もないからチョロそうだと思ったんだろう」と言われた。こんな地味で陰気な腐女子に気がある筈がないと思った。意味がわからなかったし、分からないのは恐怖でしかなかったので次の日からその人を避けた。するとその人は私だけを無視するようになった。普通に腹が立った。まぁでも避けたのは自分だし、絡まれるよりマシだと思った。
友人にはバイト先での一連の出来事を全て愚痴った。友人は「初対面でそれとかあり得ない。非常識」と驚いていた。件の男性に感じた嫌悪感は間違ってなかったのだな、と思った。後から、私はあの時居心地の悪さを感じていて、あの瞬間が嫌だったのだと分析した。
バイト先の本屋ではアダルト雑誌も取り扱っていたので、セクハラ発言をするお客様が大勢いた。頭を触られたり、商品を渡すと私が触れた部分の匂いを嗅ぐような仕草を笑いながら見せつけられたり、ある商品を探して欲しいと言われたので応対したら何故か顔を近付けられ別の男性店員にフォローされたり、フォローしてくれた男性店員に「あのお客は女性にセクハラをする人だから気を付けて」と言われたり、シフトがない日に常連のお客様とばったり遭遇して「お前の名前◯◯だろ?覚えてるよォ」と大声で叫ばれたり、アダルト雑誌が消費税を含むと思ったよりも高いと言って怒鳴ってくるお客様もいた。
コンビニで商品棚の飲み物を選んでいたら、知らない男性が近づいてきて、私の背負っていたリュック鞄の下部分を歩きながらはたいた。最初は偶然だと思った。だが暫くして男性の手が触れた箇所がリュックの下の、底部分に近かったこと、鞄は通学用にも使っているものなのでかなり大きく、背中辺りから尻まで覆うようなサイズであったことを考え、もしや?と思った。
……なんというか今までの話の中で私を含めた登場人物の殆どがロクでもないのだが、これは現代日本で実在する人間たちの話です。
さて話は現在、知り合いに「君の性観念って歪んでるよね。とてもとても胸糞悪い」と言われた件に戻る。この知り合いには父親が雑なおかげでエロゲやエロ漫画に幼い頃から触れていたこと、下ネタもエロも好きだがBLなどの一部作品でベッドシーンを読み飛ばすことを話していた。なんちゅう話をしとるんじゃという感じだが、思うに私は好意を持つ人間には汚点も含めた自分の話をする癖がある。頭がおかしいし、この知り合いもこんな頭のおかしい人間に慕われて頭パッパラパーな話を聞かされるのだからいやもう本当にすみません。
……それで、まぁ、そんな大分頭のおかしな私のことを知っている知り合いから会話の流れで「下ネタは好きなのにBLとかのベッドシーン飛ばすのっておかしな話だよね」と言われた。どんな会話の流れだとかそういったことはもう置いておくが、話を振られた私はこう答えた。
「なんというか、推しカプとかの、自分が好きキャラクターがどうこうされるのは見てられないんですけど、AVとかエロ小説みたいなのは女性役は人格のないキャラクターというか…そういう感じだから見れるんですよ」
この私の言葉に対する反応が「君の性観念って歪んでるよね。君の父親のしたことが透けて見えて胸糞悪い」だった。衝撃的だった。
相手がひとりの人間で、性格や個性、そして一個人の人間としての生活や生い立ちがあることを認めたうえで、性的に消費できる人間はいるのだろうか。皆多かれ少なかれそういった気持ちでレイプモノや痴漢モノなどのアブノーマルで非倫理的な「娯楽」を楽しんでいるのではないか?女子高生モノだって、OLモノ、ナースモノだって、それを記号として楽しんでいるのではないのか?ケモミミや触手はファンタジーだから楽しめるのではないか?
ポルノの「キャラクター」を「個人」として性的に消費する方が難しいように思う。自分の隣にいる慕わしいと思う異性、または同性をやれ陵辱だやれ素人だとエロの娯楽に落とし込めるのが普通なのか。それはフィクションだけの話ではないのか。「この人はエロいからからヤリたい」なんて、相手の人格を無いものとして扱うから来る感情なのではないのか。
AV女優の方はその人の人生があるのだろうが、画面の中でどう感じているのか考えたらもうポルノなんて観られない。
この考え方はおかしい、穴だらけだと突っ込む自分がいる。だが、もう自分はそう思って数十年生きてきたのだ。よく分からない。
私はコミュニケーション能力が欠けている。聴覚に問題はないがその言葉や音声を理解する能力が乏しいらしい。加えて生育環境がそこそこ特殊だったらしく、受け応えがおかしいらしい。共感能力も欠けていて、他人が何を考えているかあまりよく分からない。
おかげさまで然るべき機関に通い日々の相談などをしているが、先生に上記のようなトンチキクソクソ下世話な話を素面でするのは気が引ける。
なのでこのような場所でひとさまに好奇や嫌悪の感情を抱かせることを承知で書いてみた。だれか私の性観念に頷いてくれる御仁や、私のこの歪んでるらしい考え方がどう間違っているのか回答してくれる御仁はいないのだろうか。
※追記
件の知り合いから「胸糞悪いのは君の性癖じゃなく両親というか環境のことを言ったのだと訂正しろ」と言われたので訂正します。
「父」を「兄」に変えてやりなおし
兄と妹よりも兄と弟の方が良いと思います。腐女子だし。
今日も女は他人のせい 「された」「られた」で自分の思考や嗜好や志向を人のせいにすんのやめなさい
思考や志向は先天的なもの、ということでしょうか。
文字が多すぎるのか全部読めない。そんなことあるんだ?
文章の最後らへんの空白をクリックすると全文出てきました。長過ぎますよね。
やってみます。ありがとう。
だめだった…悲しい
今なら読めるような気がします。
読めた!!ありがとう!!!! あなたもたった一人のかけがえない増田だよ。 増田が困ってないことはそのままでいていいと思う! ここをこうしたいなってとこはしたいように変えた...
こちらこそクソ長文章にも関わらずお読み頂き、ありがとうございます。 私は変わりたいと思いますが、やっぱり難しいですね。