いだてん感想あらすじ 大河ドラマ・朝ドラ他

『いだてん』感想あらすじ視聴率 第20回「恋の片道切符」

更新日:

二階堂vsスヤ

二階堂は嘉納監督の会見はいつなのか?と尋ねます。野口はあの女かと警戒を見せています。

二階堂は、マラソンを正式競技にしながら赤っ恥をかいた経緯を責め立てます。

https://twitter.com/nhk_td_idaten/status/1114724506256510976

「この責任を誰が取るつもりですか!」

「せからしか! 金栗選手は負けとらんばい!」

我慢できずにスヤが声を張り上げます。
42キロ、日本人初完走だと、16位でもうちにとっては大勝利。

「うちにとっては金メダルたい!」
と言い切ると、選手たちは泣き始めます。

そんな選手を励ますスヤ。
二階堂に何者か問われ、池部である、家内であると名乗るのでした。

ここを今週の見せ場にしたいと思います。

にしても、イージーな見せ場すぎやしませんでしょうか?
それに反論をその場にいたスヤに投げっぱなしって、野口が情けなさすぎやしませんか。

スヤがいなかったら、どうするつもりだったのか?

二階堂は、体協のオリンピック優先を改めるよう訴えます。
50年後、100年後、世界に達するには何をすべきか。そう言い切る。

そこで永井が止めます。
嘉納は、実はもう体協をやめると永井に告げていました。彼も古い人間だと自覚していたのです。

肋木に二人で捕まり、日本の今後を語りあうのでした。

「野口くん、二階堂くん。日本の体育を頼んだぞ」

そう託す永井。

ここで美川が会場までやって来ます。

「金栗くんはストレイシープ。迷える子羊さ」

「誰ですか?」

そうスヤに言われる美川でした。

そのころ、金栗は、戦火の爪痕残るヨーロッパを旅行。
ベルリンにたどり着いたのでした。

金栗は、槍を投げる女子体育選手を目撃します。

おなごは強い。
そう悟るのでした。

 

スポンサーリンク

MVP:美川

美川がいるだけで和む。

そういう存在になりおった。

 

総評

先週から、本レビューへ厳しい意見が殺到しているようです。

まぁ、船に穴が開いたら別の船に移動するタイプですので、本作を好きな方はこの先を読まないほうがよろしいと思います。

まずは突然ですが、追悼でも。

◆不撓不屈のレジェンド〜追悼 ニキ・ラウダ〜

ラウダはレーサーとして一流なだけではありません。

命がけでこそ崇高で高いサラリーがもらえる――そう見なされていたF1に疑念を投げかけました。

「スポーツに命を懸けるって、異常だろうが!」

彼がそう必死で呼びかけたからこそ、F1の安全性は劇的に向上。
死傷者数が大幅に減りました。

繰り返しますが、当時は死傷者あってこそだとすらみなされていたのです。
それを変えたラウダは偉大でした。

 

そのラウダとライバルのジェームズ・ハントを描いた『ラッシュ』を見たほうが、断然『いだてん』よりマシかもしれない。
そう確信してしまいます。

どのへんが、って?

第1部でラザロの死がトラウマになっていた金栗。
それを忘れちゃいませんか?

実際の金栗のことではない。
劇中の彼のことです。

雪が積ろうが、感動するからともかく走る。
そういう箱根駅伝の雑さ。安全確認の手抜きっぷりに、こいつは一体なんなんだよ……とイライラしたのでした。

今後、劇中で巻き返しが図れるか?
正直、悲観的です。

 

スポンサーリンク

低落箇所を分析してみよう

とはいえ、ここで分析もなしに「ともかくダメ!」では話になりませんからね。
本作に持ち上がったダメな要素をあげていきましょう。

1 くどい演技と役者の熱演頼り

金栗を見ていることがだんだんと辛くなってきたのは、無責任な言動だけではありません。

いつも全開、大仰なまでの演技が見ていてしんどくなってきました。
加齢による落ち着きが出るどころか、子供っぽさが増していませんか?

「ばばばばばっ!」

「な〜し!」

こういう熊本弁もしつこいと思います。
上京後、教職についていても、あそこまでバリバリに訛りが残るものか?という疑問も。

「じぇじぇじぇ!」
狙いはもうエエ……とさえ思ってしまいます。

これは彼一人ではなく、スヤや美濃部にも言えるかもしれません。

森山未來さんの三役は、ネットでニュースになっていました。

私は論外だと思います。
最初からそういう話ではなく、途中でそうしたのであれば、ひどい話だと思います。ギャラ節約でもしたかったんですかね。

一事が万事、役者の熱演に頼りきりで、雑になっていると思えるのです。
最近、シャウトも多すぎませんか。

2 時代考証破綻

今週の女子スポーツをめぐる金栗とシマの会話。
前述の通り、女子選手の参加は日本の参加より早いのです。

理由はなんとなく想像がつきます。
ラストで金栗が女子スポーツに開眼する効果を出すためでしょう。

そんなしょうもない御都合主義の結果、金栗を無知で無神経にしてどうするんですか?

3 伏線放置

そんな形跡が出てきていませんか?

あのストックホルムの終わり方をしておいて、ラザロの死、再会を誓い合いつつも、第一次世界大戦で戦死した選手のことすら思い出さない。
あんまりじゃありませんか。

4 回想シーンが多い

露骨な手抜きの証拠でしょう。
これまでは意味ある回想の使い方をしてきましたが、今回は露骨な時間稼ぎに思えました。

5 ストックホルムとの落差が酷い

毎回海外ロケで豪華にできないのはわかりますけどね。
移動シーンのシナリオクオリティまで落としてどうしますか?

6 困ったら恋愛ネタに頼れ?

金栗の思い人は誰かだの。
二階堂トクヨのお見合い云々だの。

どうでもエエわ。ワイドショーじゃあるまいし。

7 キャラクター崩壊

前述の通り、金栗はオリンピック女子参加の経緯すら知らない無知な男になりました。

二階堂も、ああいうお見合いで悩むキャラクターでしたっけ?
あの時代のストイックな女性教育者だったと思いますが。

適当なテコ入れでキャラをいじくりまわした結果、全体的に誰も彼もが薄味になりつつあります。

8 日本スゴイ

クーベルタンに日本が直訴したから、マラソンにオリンピックが残った?
そうでなければ危険だとして除外されたかも。

う〜ん。
その根拠は示されていますか?
それに、その動機は自国にメダルが欲しいからだけですよね?

ラザロの死を教訓にして、安全性向上を図ったわけでもない。
ただの御都合主義を美談にする。

そんな日本スゴイの安っぽさにうんざりさせられました。
民放で間に合っています。

9 女の敵は女

先週の幾江を「蛇」と愚痴る金栗のあたりから、じんわりと嫌な予感がしておりまして。
むしろ寛大な義母を愚痴り、それを妻にこぼす――ダセェ奴だな、と呆れたものです。

今週のしょうもない二階堂vsスヤで確信しました。

あの場面、野口がもう最低最悪ですよね。
部外者の女性に丸投げしてあたふたって、どんだけ無責任なんでしょうか。

これも「女の敵は女」需要です。

メジャーなところでは「嫁姑」バトルです。
こういうのはミソジニー(女性嫌悪)の一種と分析されておりまして。

要するに、女が男をめぐって戦うとか。
意地悪女と天使女が戦うとか。

それを高みの見物をしてウハウハしたい。そういう平成どころか昭和で終わっていてよかった、しょうもねえ時代の遺物っすわ。

いらんわ、そんなもん!
西郷どん』の篤姫vs本寿院で終わらせてってば!

10 落語パート消失

個人的に一番好きだった美濃部孝蔵パートがミニマムにまで縮められました。

それが意図であればよろしい。スポーツ面での工夫パートならわかる。
しかし、そのかわりに入り込んだのが、コイバナと回想シーンの連続。

クドカン氏の作劇では、このパートを外さずに作るものであったはず。
落語パート不要論を真に受けた結果、作品の根幹が崩れないか。心配なんですよ!

こうした無残な失敗の背後には何があって、どうなるのか?
そこまで考えてみましょう。

・比較的高年齢層のリクエストに応えた

→パートをすっきりとさせて、単純な作りにする。わかりやすいコイバナを入れる。
序盤に集まった比較的高年齢層の要望にすり寄った形跡が見えます。なんだかんだで、彼らが大河のメインターゲットですから。

結果、それより下の年齢層が面白いと思った要素は削られます。

・話題性と演技で引っ張ることにした

→SNSではこんな投稿があるとお手軽なネットニュースを配信すれば、なんとなく雰囲気はごまかせるかも。
そのためにはわかりやすいキャラ作りをしよう。
そんな意図も感じます。

・士気低下、予算削減、将兵離脱

→そんな中、スタッフの士気が低下したのでは? クドカン氏も相当ストレスが溜まっているのでは?
予算、オープニングスタッフロールには入らないような人員が削られて、クオリティが低下している気配もあります。

・最悪のシナリオがそこにある

→その結果どうなるか。
こんなテコ入れをしたところで、高年齢層は戻らないでしょう。
そしてクオリティを落としたことで、弱年齢層も離れてゆく。

せめてテコ入れをしなければ、クオリティは高い不運な傑作として記憶に残ったはずです。
その道は、もう閉ざされたと見て、まず間違いはないでしょう。

前述の通り、私は底に穴が開いた船に乗り続けるほど、お人好しでもなければ、忠義に溢れているわけでもございません。
この船を観察は続けますが、もう旗は振れません。

ただ、やるべきことはまだ残っています。

敗因分析。
そして、クドカン氏はじめ、勇猛果敢に戦う人を評価すること。
処罰すべき者を見極めること。

そこは続けます。

◆『いだてん』ワースト視聴率は「働き方改革」のせいだった!?|ニフティニュース 

こちらの記事の分析は全く言い訳になっていません。

そういう改革があるとわかっているのであれば、対策の立てようはあります。
2年目でありながら持ち出すあたり、苦しさしかありません。

ただ、同記事には注目したい点もありまして。

「第6話で大河史上最速で視聴率が1ケタに転落。すぐにでもテコ入れが必要な状況でした。しかし、働き方改革を推進させたことでスケジュールが前倒しになっており、脚本は第37話まで完成、編集も18話まで終わってしまっていた。手を打てるのが物語の後半になってしまうことで、NHKは早々にテコ入れをあきらめ、来年の大河ドラマ『麒麟がくる』のプッシュを優先させています」(同)

この19話からテコ入れをしたということ――。
事実かどうかはわかりませんが、質が落ちて、脚本家の個性が薄くなったと思われるタイミングと一致します。
どう隠したところで、観察すれば痕跡はわかるものです。

その場しのぎのテコ入れの結果、テコ入れ前の個性を愛するファンが離れ、それでいて巻き返しもできない。

雑なテコ入れをせずに、諦めてそのまま走り抜けば、個性と挑戦意欲あふれる作品となりえたもの。
それが失敗してしまいそうで……。

 

あのドラマすら叩かれた

さて、先ごろ終わった『ゲーム・オブ・スローンズ』ですが。

わかる解説シーズン8第6話 最終回!ゲームオブスローンズ感想あらすじ

◆「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」ファンが作り直しを求めて署名活動70万人超え 

気持ちはわかりますとも。
伏線回収できていないところもありますし、原作からの要素はカットされていますし、その他諸々不安はあります。

シーズン7あたりから脚本がの質が落ちたという点は、指摘があったところです。

そしてこれこそが、海外ドラマが面白い理由だと思うんですよね。

ファンであろうと、ダメ出しは活発。
批評もそうです。

◆女性キャラはレイプ被害を乗り越えたからこそ強い?『ゲーム・オブ・スローンズ』に非難殺到 - フロントロウ

◆『ゲーム・オブ・スローンズ』はレイプと人種差別に「無神経」 ハリウッド大物らが批判: 

こういうこと、日本だとあまりありませんよね。

最終シーズンで盛り上がっているのに水を差すな!
そう言われかねない。

これはファンが駄々こねているとか、推しが死んでムカついているからとか、そういうことじゃありません。

・以前のシーズンよりも構成が緩くなった

・御都合主義展開が増えた

・伏線放置

・キャラクターの言動不一致が多い

・登場人物退場で展開がミエミエ

要するに、脚本の質がガタ落ちだということです。

これなんだよな……私が言いたいのもこれ。
そして『いだてん』もまさにこれなんです。

そう言いたいんですけどね……レビューにせよ、ニュースにせよ、SNSにせよ、人気があるならともかく盛り上がれ、批判をちょっとでもしようとアンチ認定で袋叩きです。

そういう空気が嫌すぎて、ファンの空気が苦手で、海外ドラマや洋画はマシだから見てしまう。
私はそういうタイプなんですよ。

しかし、こういうぬるま湯、空気ばっかり読んでいたらコンテンツが甘えるばかりでしょう。
日本のドラマが海外のものと比べてつまらない一因って、ここにもあるんじゃないですか。

褒めるにせよ。
貶すにせよ。

俳優の容姿だの、ファンが盛り上がりましただの。SNS投稿を拾って加工して、ハイおしまい。
そういう記事が多く、さして参考にならないと思いました。

そんなわけで、むしろ海外のレビュアーを参考にするようにしています。

ファンのノリ。
作品そのものの研磨よりも、仲間内でウェーイしたいゆるゆるのノリ。
ぬるま湯に浸かっている限り、品質低下も気づかないノリ。

そういうゆるさが、コンテンツそのものをダメにしかねないんです。

刀は叩かないと切れるようにならんでしょ。
コメント欄やSNSで何を言われようと、やるべきことはやりますとも。

 

スポンサーリンク

スポーツで感動だけしていていいの?

こんなニュースもあるようでして。

◆監督が市教委に「うそ」の報告…隠ぺいか? 尼崎高校・バレー部体罰問題 さらなる疑念も…

こういう時代です。

スポーツで感動した!
感動のためなら暴力理不尽上等!
そういう時代は終わりましたからね。

そもそも、スポーツって危険なものでもあるのです。
『いだてん』劇中では、そこに突入していきます。

オリンピック負の歴史~スポーツと戦争&政治は切っても切れない関係なん?

さて、本作関連ニュースでも。

◆「いだてん」低迷 宮藤官九郎のスポーツへの愛情不足が原因か

これも、なんだか先々週あたり私も指摘した気がします。

ただ!
彼のせいじゃない(まぁ、責任がないとも思いませんが)。

最終決定した総大将の責任です。
不適切な人選をした側が悪いのです。

 

沈没船から逃げる人たち

はい、次。

◆視聴率撃沈の大河「いだてん」に大幅なテコ入れができない理由があった!? | アサ芸プラス 

こう言ってもなんですが、水浴び程度で何がテコ入れですかね。
そしてこのニュースで注目したいところ。

・主演が歌舞伎名門

・しかも父子二代で大河主演、ゆえに罪を被せられない(※2015年『花燃ゆ』主演の生贄ぶりは酷かった……)

この指摘は大きいと思いますよ。
ここから導くことができると言いますと……。

・歌舞伎俳優や名門、二世といったガードがない俳優は主演を尻込みするようになる

・主演俳優が断ってくる例が増える(※2018年『西郷どん』という前例がある)

そしてここでどうしたって思い出すのが、世界同時配信のAmazonドラマ『MAGI』です。

MAGIアマゾンプライムビデオで放映中

あの主演俳優が留学するニュースは、ここで取り上げるのも嫌になるくらい、酷いものばかりです。
VODで主役取れるって証明できたんだから、むしろ海外行くでしょうよ。
なんで国内から逃げたという報道になるんですかね……。

それはさておき。あのドラマについて、これは本当にそこまで来たかと鳥肌がたったのは、緒形直人さんと緒形敦さんという父子が出演していたことです。

緒形家といえば、緒形拳さん以来三代連続大河に主演を達成できる。そんなレジェンドです。
喉から手が出るほど欲しい父子であるはず。
もしもそんな話が出れば、話題沸騰ではありませんか。

それを緒形父子は選んでいない。
血縁で勝負できない海外VODを選び、父子共演は全く宣伝されていない。

つまり、今後、彼らほどの先見の明がある大河レジェンドは、海外に向かいかねないということです。
吉川晃司さんも、その一人です。

 

スポンサーリンク

令和に大河はもういらない

そして、今週一番きついのがこの記事です。

◆日本の観光地はなぜ「これほどお粗末」なのか 情報発信の前には「整備」が絶対に必要だ | レジャー・観光・ホテル - 東洋経済オンライン

これも実は大河と関係あると思います。

同記事で触れられている、遺産認定に関する部分がまさにその通りでして。

大河舞台になった。それで浮かれてはい、おしまい。
そういうことが往々にしてあるものです。

史料発見が進む、観光書籍が増えるというメリットもあるにせよ、それも一年限定です。
そんな短期間でパーっと盛り上がったところで、何の意味があるのでしょうか?

かつて大河と観光は切り離せないものでした。
昭和時代、大河の舞台へ観光することは今よりももっと盛んでした。

一家揃ってゆかりの地を見て回る。それを毎年する。
そういう時代がありました。

しかし、今は少子高齢化です。
大河舞台めぐりなんて、シニア夫妻や歴史マニアのみでしょうね。

一家揃って見て回るものでは、もうありません。
そもそも、今時の若者の大半は大河なんて見ていません。連れて行ったところで、さして喜ばないのです。

特にインフラ整備や工夫をしなくとも、大河になればそれだけで儲かる。
招致合戦があったのも、そうした時代の名残です。

それももう終わりです。
一年限定で視聴者も目減りしている大河は、もう観光ブランドとしても魅力が尽きたのです。
若年層へのアピールならば、漫画、アニメ、ゲームとのタイアップの方が、魅力的になった。

じゃあ、NHKはどうするかって?
寄らば大樹の陰ですよ。

◆(長期政権の磁界:4)縮まるNHKとの距離感 人事・報道「政権寄り」の声:朝日新聞デジタル 

こんなことで面白くできますかねぇ。
ドラマそのものとして、魅力溢れるコンテンツにできるか?って話です。

おもしろいものを作るのではなく、保身だけを求める。
そんな局に期待してどうしますか?

大河というコンテンツは、昭和と密着していたものでした。
高度経済成長期の日本人が、自分の姿と天下取りを目指す武将や、維新を夢見る志士と自らを重ね合わせて、楽しむものでした。

だからこそ、真田幸村のような一国一城の主になれなかった者。
幕末の敗北側は、取り上げられるタイミングが遅れたのでしょう。

パーッと明るく過ごしたい。そういうイケイケのコンテンツでした。

大河の迷走は平成突入頃から始まっていきます。
その理由を分析し、方針転換をすべきでした。
令和になってからでは、手遅れなのです。

そしてもうひとつ。
なぜ、大河では近現代ものが受けなかったのでしょうか?

見たくなかったんですよ。
イケイケの高度経済成長期とシンクロしたい日本人には、これから暗い世相へ向かう――そんな近代史なんていらない。
せいぜい日露戦争までで十分だ。そういうことでしょう。

そんな地雷原へと突入する『いだてん』。
まさしく大河のフィナーレにふさわしいドラマになりそうで、どうにもゾッとします。

大河ドラマは次の元号を迎えない。
これはもう、確定したことではありませんか。

 

来年は気合が入っているようです

視聴率が悪いと、どうしたってメディア記事への反応も悪化します。

その点、今年の『いだてん』は最悪でしょう。
そこで目を向けられるのが来年ということになります。

◆明智光秀役・長谷川博己の変革!朝ドラ“萬平さん”を「忘れる」 - SANSPO.COM

大河についての数少ない好材料が、主演・長谷川博己さんの気合でしょう。
記事を一部引用させていただきます。

6月に東京都内のスタジオで始まる撮影を前に、光秀の片鱗をつかめた。お茶の間では、まだまだ即席ラーメンを発明した萬平さんの好印象も根強いが、「まったく違う世界なので、なるべく忘れないと。できるだけ過去のことは切り離して。もう片足は(大河に)入ってます」とキッパリ。朝ドラから大河へ。長谷川の大変身まで待ったなしだ。

大河枠が終わるかどうか。
彼にとってそんなものは些細な問題です。

その知性、洞察力、真剣さを、目の前の明智光秀にどれだけぶつけられるか?

それこそが彼の正念場です。
本能寺の変です。

近年の研究から明らかになりつつある明智光秀像は、長谷川博己さんのために考え抜かれたかのような凄みを感じます。

彼にとって大勝利となりますよう。
祈らせていただきます!

※『いだてん』も『八重の桜』もU-NEXTならネット(スマホ)で見れる!

※他にも多数の朝ドラ・大河作品も視聴できます(時期によって対象番組が異なりますのでご注意を)。

文:武者震之助
絵:小久ヒロ




スポンサーリンク


【参考】
いだてん(→link

 



-いだてん感想あらすじ, 大河ドラマ・朝ドラ他

S